自炊のストレスよ、さらば!手間なくおいしく超助かる、今こそ知っておきたい、冷凍テクニック

おうち冷凍についての監修:西川 剛史(にしかわ たかし)
ライター:UP LIFE編集部
2024年6月27日
食・レシピ

朝食を作りながらお弁当の準備をしたり、夕食の献立も考えなきゃならない。そんな自炊の慌ただしさにストレスを感じている皆さんに、ぜひおすすめしたいのがおうち冷凍です。
食材が安い時にまとめ買いして、空いた時間に下処理などを済ませて冷凍しておけば、毎日の調理が劇的にラクになる。しかも、ちゃんと家族に喜んでもらえる。気持ちにも余裕が生まれる数々のアイディアやテクニックをご紹介します。

野菜を冷凍して、調理の時短やおいしさキープに

写真:まな板の上に並ぶ数種類の野菜。一部はカット済み

旬のお買い得野菜をまとめ買いしたら、鮮度や栄養価をキープするためにも、できるだけ買ったその日のうちに冷凍するのがポイントです。調理に使いやすいサイズにカットするなど、ちょっとした下処理をしてから冷凍用保存袋に入れて空気をしっかり抜いて密閉しましょう。

野菜を単品で冷凍

例えば、玉ねぎはみじん切りにしてから冷凍用保存袋へ。凍ったまま調理できるのはもちろん、火通りが良くなるため、飴色状態に炒めたり甘みを引き出すのも時短になって簡単です。

トマトはヘタを取って丸ごと冷凍するだけ。水で濡らせば、皮むきもスルリと一瞬!そのまま火にかけパスタソースにしたり、すりおろしてシャーベットやドレッシング、そうめんのつけダレなどにも活用できます。

おいしい食べ頃が短いアボカドは、皮ごと丸ごと冷凍。自然解凍したら、ディップにしてパンに塗ったり、半解凍のままハチミツを垂らして家族のひんやり健康デザートとしても楽しめます。

野菜をミックスして冷凍

毎日の自炊にさらに役立つのが、カット野菜を組み合わせたキットです。普段の調理に使いやすいサイズにカットして、1回ごとの分量を色々ミックスして冷凍しておけば、包丁いらずで、メインおかずやサブおかずにと、サッと活用できます。

組み合わせとして特におすすめなのが、きのこ類。足がはやい椎茸やしめじ、エノキなどをセットして冷凍しておけば、傷むどころか旨味成分のグアニル酸がアップ!炊き込みごはんや味噌汁など、いつものおうちの味をますますおいしくしてくれます。

また、キャベツやにら、ピーマンを組み合わせて、ラーメンや炒め物などに。にんじん、ブロッコリー、かぼちゃなどのセットは、クリーム煮などの温野菜メニューにおすすめ。なすやパプリカ、ズッキーニのセットは、パスタやカポナータなどのイタリアンな献立に重宝します。

下味冷凍で、献立作りのゆとりもストック

写真:下味をつけて冷凍用保存袋に密封した鶏肉を冷凍庫に入れるところ

特売日にまとめ買いした肉や魚は、調味料で味付けした状態のまま「下味冷凍」するだけで立派なおかずの素に。凍ったまま鍋やフライパンに入れて火を通すだけの手軽さで、しかも調理のアレンジが多彩。冷凍庫に何種類か「下味冷凍」をストックしておくと便利です。

下味冷凍とは?

肉や魚をあらかじめ調味料と一緒に冷凍し、じっくり味をしみ込ませるテクニックを「下味冷凍」といいます。
調味料に染み込ませる時間は不要で、味がしっかり染みているので、すぐに料理に使えるのも魅力です。

下味冷凍のコツ

「下味冷凍」の方法はとても簡単。肉(または魚)とお好みの調味料を一緒に冷凍用保存袋に入れ、中身を混ぜ合わせます。あとは空気を抜いて、薄く平らにして冷凍庫に入れるだけ。
こうすることで、凍結がよりスピーディに。また「下味冷凍」でぜひ覚えておきたいのが、みりんや蜂蜜などの糖分と、オリーブオイルなどの油分を加えること。実は冷凍時の乾燥防止にも役立つからです。

料理の幅が広がる

最もお手軽で家族のリクエストに応えられる「下味冷凍」といえば、豚のコマ切れ肉+焼肉のタレ。お好みの野菜を追加して、プルコギ風炒め物や和風パスタなど調理のアレンジが効くのも大きなメリット。パサつきやすい鶏の胸肉も塩麹に漬けて冷凍しておけば、しっとり柔らかに。ごはんやビールが進むおかずになります。
また、ケチャップ風味で味付けした豚の薄切りは、子供も大好きなポークチャップやハヤシライスに。めんつゆ漬けにした鮭の切り身は、そのまま焼いたり、チャーハンの具に。「今晩何にしよう?」と頭を悩ませなくて済む、献立作りのゆとりが生まれます。

意外な食材も冷凍して、おいしさ新発見

写真:パックに並ぶ複数の生卵

食材を冷凍すると、実は食感にもうれしい変化が起きること、ご存知ですか。例えば木綿豆腐は、水分が抜けてお肉のようなしっかりした弾力が生まれます。流水解凍後、調味料をなじませ片栗粉をまぶしてこんがり揚げれば、まるで本物のチキンナゲットや唐揚げのような、食欲をそそる一品が完成。冷凍豆腐が“トーフミート”に!家族や家計のダイエットにも効果が期待できそうですね。

さらには卵。賞味期限内に使い切れなかったりする生鮮食品ですが、丸ごと冷凍するだけで、おいしさ新発見!なのです。水で解凍して殻をむいたら、黄身だけ取り出して、醤油漬けや卵がけごはんに。生では味わえないもっちり食感と濃厚な味わいに、家族が満足すること、間違いなし!

暑い時期ならではの一品も、冷凍で超簡単

写真:サーモンと玉ねぎのマリネ

夏場の調理って本当に暑くて辛いから、キッチンに長く立ちたくないし、できれば火を使いたくないですよね。そんな時にも、おうち冷凍を活用するのがおすすめです。

例えば冷凍した細切りピーマンを、めんつゆで解凍するだけのお浸しはいかがでしょう。生特有の青臭さが和らぎ、その上シャキシャキとした食感。ピーマンが苦手という人も、きっとやみつきになるはずです。

また、スライスしたスモークサーモンや玉ねぎ、レモン、オリーブをマリネ液に漬けて冷凍しておけば、あとは器に盛るだけで、ワインが進むおつまみもサッと手軽に。おうち冷凍で火を使わない一品、この夏の習慣にしてみませんか。

「はやうま冷凍」なら、自家製冷食がレベルアップ

冷凍して作る、今話題の自家製冷食。せっかく活用するなら、省手間だけでなく、おいしさにだってうんと欲張りたいもの。そこで注目したいのが、パナソニックの冷蔵庫に搭載の「はやうま冷凍」です。

一般的な家庭用冷蔵庫のゆったりペースの緩慢冷凍とは違い、業務用レベルのスピードで食材を急速に冷凍することが可能です※1。水分が凍る温度帯を短時間で通過することで、食材の細胞の破壊を抑え、解凍時、加熱時の色や味わい、食感も驚くほどキープ※2。生鮮食品そのものや下味を付けた肉や魚、作り置きのおかずまで、様々なパターンで質の高い自家製冷食が作れるから、断然おすすめです。

外食に頼らなくても、ラクしておいしく、おうちごはんを続けられること。そんな安心感を冷凍庫の中にストックしてはいかがでしょう。

※1 最大氷結晶生成帯(-1℃~-5℃)を通過する時間:約28分。実験条件:牛ステーキ肉(もも肉)150gをラップ包装。クーリングアシストルーム内のアルミプレートの上において急凍した場合、外気温25℃、扉開閉なし(当社測定)。
※2 当社調べ。運転状況や食品の種類・状態や量によって、効果が異なります。

おうち冷凍についての監修

西川 剛史(にしかわ たかし)

ベフロティ株式会社 代表取締役 社長
冷凍生活アドバイザー
冷凍食品開発コンサルタント

【取得資格・経歴】

  • 野菜ソムリエプロ、調理師免許、フードスペシャリスト
  • 大阪市立大学大学院 修士課程 修了、近畿大学 食品栄養学科 卒業

冷凍食品の商品開発などの経験を生かし、冷凍専門家、「冷凍王子」として多数メディアで活躍中。2016年8月には家庭での冷凍テクニックを理論的に体系的に学べる資格講座を開講。新刊は2020年5月発売「ぐぐっと時短&もっと絶品! 決定版 感動の冷凍術」(宝島社)。冷凍食品開発コンサルタントとして、地方の優れた食材を使った冷凍食品の商品開発にも精力的に取り組んでいる。

2024年6月27日 食・レシピ

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