【圧力鍋の仕組みと原理】お肉や魚の骨がやわらかくなる理由を解説!

監修:Panasonic Cooking @Lab
ライター:UP LIFE編集部
2024年4月23日
食・レシピ

本当なら長時間煮込まなくてはならない料理も、圧力鍋を使えば短時間で完成。肉も魚の骨も、ホロホロにやわらかくなります。なぜ、圧力鍋は食材をやわらかくすることができるのでしょうか。その理由や仕組みを解説します。また、火加減を見る手間のない電気圧力鍋もご紹介します。

【圧力鍋の仕組みと原理】鍋を密閉し圧力を上げ高温調理を可能に

各メーカーから様々なタイプの圧力鍋が販売されていますが、こちらでは2種類の弁を備えた一般的な圧力鍋の仕組みや原理について説明していきます。

圧力鍋とは

そもそも圧力鍋とは、水蒸気の圧力を調理に利用する鍋のこと。ふたを密閉することで鍋の内部の圧力を上げ、通常よりも高い温度で調理することができます。調理時間が短縮でき、また余熱もムダなく利用できるのもメリットです。

密閉したふたが、鍋の内側の圧力を上げる

写真:吹きこぼれる鍋
普通の鍋は、内部に水蒸気が充満したら吹きこぼれる

圧力鍋はふたを密閉した状態で加熱します。中に入れた肉や魚、野菜などの食材の水分は、加熱されることにより水蒸気に変わります。ふたが密封されていない普通の鍋の場合、水蒸気は外部に逃げていきますが、圧力鍋の場合は密閉されているので逃げられません。

水分は、水蒸気になると体積が大きくなります。加熱によりどんどん増えていく水蒸気が鍋の中で充満していくことになるので、どんどん圧力が上がっていくのです。

圧力が高まると100℃以上の高温調理ができる

沸騰する温度は気圧とともに上がるため、圧力の上がった鍋の中では沸点が高くなります。地上(1気圧)の場合、普通の鍋で調理すると沸点は100℃ですが、1気圧以上になった圧力鍋の内部は100℃を超え、120℃ほどの高温に。だから、普通の鍋よりも高い温度で調理ができることになります。

高温調理で組織を分解しお肉も魚の骨もやわらかくなる

写真:シチューを煮込む圧力鍋

圧力によって100℃以上の高温調理を可能にする圧力鍋、お肉や魚の骨がやわらかくなる理由もこの高温調理にあります。

魚の骨はコラーゲンからなる網目状の組織の中に、カルシウムの結晶が入り込んでいる構造になっています。高温で加熱することによりコラーゲンが分解され、骨の組織が崩れるのでホロホロの食感に。同じく肉の場合も高温加熱により組織が分解されるので、やわらかく仕上がります。

圧力鍋の「調圧弁」「安全弁」とは?

前述のように圧力鍋は内部に大きな圧力がかかるため、危険なイメージがあるかもしれませんが、安心して使うための「調圧弁」と「安全弁」が備えられているのが一般的です。それらはどのような働きをするものか、その仕組みもあわせて見ていきましょう。

必要以上の圧力がかからないようコントロール

写真:調圧弁の仕組み。圧力が設定内の時。蓋、おもり。内部の水蒸気の量が設定内ならおもりは、固定したまま。圧力が設定以上になった時。蓋、おもり。内部の水蒸気の量が設定以上になると、鍋の内側からの圧力でおもりが持ち上がり水蒸気が外に出る。

圧力鍋に備えられている「調圧弁」と「安全弁」とは、設定された以上の圧力がかからないようにするものです。
調圧弁は、ふたに刺さるように取り付けられています。鍋の内部の圧力が設定よりも上がると、調圧弁の下部の「おもり」が持ち上がるようになっています(スプリングで圧力を調整するタイプもあります)。おもりが持ち上がってできた隙間から、余分な水蒸気が逃がされ、内部の圧力が一定に保たれるようになっています。
目詰まりなど何らかの理由で調圧弁が作用しなくなった場合に働くのが、安全弁です。鍋の内部の圧力が上がりすぎても調圧弁から水蒸気が逃げないと、調圧弁のおもりのストッパーを外して水蒸気を逃がします。
このように、圧力鍋には二重の対策がとられているので、正しく使えば安心して、便利に使うことができます。

電気圧力鍋なら調整いらず

圧力鍋を便利に使っていても、「火力調節をしないといけないので大変」と感じている方も少なくないようです。そこで注目されているのが、人の手で火加減をする必要がない電気圧力鍋。初心者には難しいと言われている火力の調節も、自動で行ってくれるので、最初にセッティングするだけです。そもそも圧力鍋は調理時間を短縮できるメリットがありますが、火加減調節の必要がない電気圧力鍋は、忙しい方にとってさらに利便性が高いと言えます。

次からは、様々な料理が簡単に作れるように設計されたオートクッカー(電気調理鍋)をご紹介していきます。

業界最高クラス※1の高圧力!時短でおいしい料理が、簡単にできる電気圧力鍋

自動調理鍋「オートクッカー ビストロ」は、電気圧力鍋として通常なら長時間かかる煮込み料理も短時間で、火加減も自動で仕上げてくれます。そのほかにも、“自動調理鍋”として様々な機能が備わっています。ここからはその特長について解説します。

最大約2気圧の高圧で、硬い食材もやわらかに

写真:オートクッカービストロの圧力

「オートクッカー ビストロ」の調理時の最大圧力は、業界最高クラス※1の約2気圧。硬いスジの多いお肉はホロホロに、いわしなどの魚は骨までおいしく食べられるやわらかさに仕上げます。時短調理でも本格的な料理ができあがります。

食材に応じて最適な圧力を使い分け

写真:お肉のかたまりを煮込む圧力鍋

「オートクッカー ビストロ」は、食材に応じて最適な圧力を使い分けられるのも魅力です。硬いすじ肉や骨付きの魚は高圧でやわらかく、お肉のかたまりは中圧で煮るとトロトロに、そして野菜は低圧で調理すると形を崩さず食感を活かすことができます。

高火力で炒め物も煮物もおいしく!

写真:炒め物をつくる圧力鍋

炒め調理にも活躍するのが、「オートクッカー ビストロ」。業界最高※2の1,285W、2本のヒーターを使用し食材をしっかり炒めることができます。高温だからといって焦げ付く心配もありません。内部にある独自の羽根とリブで、鍋底からムラなくかき混ぜてくれます。また、火力が強いので、予熱なし・約10分で黄金のパラパラチャーハンが完成。豚の角煮などの煮物もムラなく混ぜて煮詰めるので、味がしっかりしみたおいしさに仕上げます。
また、食材の持ち味を活かす無水調理や低温調理、さらにスイーツも作ることができて便利です。

まとめ

写真:圧力鍋で調理されたおかずが並んだ食卓

鍋の内部の圧力を高めることで、食材をやわらかくおいしい料理に仕上げてくれる圧力鍋。「オートクッカー ビストロ」は、圧力鍋の特長に自動での火加減調整機能と、下からかくはんする便利さをプラスした電気圧力鍋です。煮込み料理だけでなく、炒め物や無水調理にも使えて便利。使い勝手の良い圧力鍋で、料理する楽しみを広げてみてはいかがでしょうか。

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Panasonic Cooking @Lab

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「おいしさを科学し、食卓に笑顔と感動をお届けする」をモットーに、「電子レンジ」「炊飯器」「調理小物」「IHクッキングヒーター」「冷蔵庫」を含むパナソニック調理事業の全カテゴリーの調理ソフト開発メンバーが所属し、設計者と生活者の両視点からお客様へのお役立ち活動を実践する組織です。

調理機器・食に精通するユニークな専門性を有するメンバーの知恵を結集して近年の多様化するライフスタイルや価値観に共感する商品やサービスを産み出し、社会にお役立ちしてまいります。

  1. 最大約2気圧。2022年12月7日現在。2023年2月1日発売予定。国内家庭用調理鍋市場において。調理時最大圧力。(当社調べ)
  2. 最大1285 W。2022年12月7日現在。2023年2月1日発売予定。国内家庭用調理鍋市場において。調理時ヒーターの最大出力W数。(当社調べ)

2024年4月23日 食・レシピ

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