連載第2回「30秒足踏みで簡単チェック『骨盤のゆがみ』タイプ診断で不調の原因を探す」

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監修:関口 由紀(せきぐち ゆき)
ライター:UP LIFE編集部
2020年2月28日
健康

「寝ても疲れがすっきりとれない」「いつもダル重」…など、悩みを抱えている人は多いはず。じつはこれらの症状はすべて「骨盤のゆがみ」からきているといわれています。骨盤のゆがみをチェックし、自分がどのゆがみタイプなのかを知りましょう。

こんな「なんとなく不調」ありませんか?

写真:ラップトップパソコンを操作しながら凝った左肩を右手でおさえる女性のイメージ

まずは、自分のいまの体の状態を振り返り、あてはまる項目をチェックしましょう。

  1. 夕方になるとむくむ
  2. いつも手足の先が冷たい
  3. ポッコリ下腹が出ている
  4. O脚、X脚気味
  5. 靴の底が減りやすい
  6. 肩コリ
  7. 腰痛
  8. スカートをはいているとファスナーの位置がずれている

もしもこれらの症状が1つでもあてはまれば、骨盤がゆがんでいる可能性があるというのは女性泌尿器専門医で女性医療クリニックLUNAグループ理事長の関口由紀先生。
「椅子に座るとつい足を組む、1日のほとんどを座りっぱなしで過ごす…など、骨盤に負担がかかる生活を送っているとゆがみにつながり、全身にさまざまな不調が起こるようになります」

30秒でわかる骨盤状態チェック

写真:両手を腰にあてた女性の後ろ姿

では実際に骨盤がゆがみ、バランスを崩しているかどうか知るために簡単な方法で試してみましょう。

チェックの方法

①目をつぶった状態で足踏みを30秒間する。
②足踏みをスタートした位置から離れていないか確認する。

最初に足踏みをはじめた場所から離れてしまった人は骨盤や全身のバランスが崩れている可能性が…。
骨盤がゆがんでいる可能性がある人は次に鏡で全身のバランスを観察してみてください。

①「傾いている骨盤」 ②「前傾している骨盤」 ③「開いている骨盤」 に分けられます。

骨盤の状態を示したイラスト。左から「傾いている骨盤」、「前傾している骨盤」、「開いている骨盤」

ゆがんだ骨盤の見分け方

①傾いている骨盤
肩の高さに左右差がある人は骨盤が傾いている可能性があります。体の左右の筋力がアンバランスなことにより起こります。腰痛、肩コリなどの症状になりやすいといわれています。

②前傾している骨盤
壁を背にまっすぐ立って頭、お尻、かかとがつくのが正常な姿勢です。一方、壁にお尻だけつかない人は骨盤が前傾している可能性が。体の前後の筋力がバランスを崩していると考えられます。猫背、腰痛、ポッコリお腹、X脚などになりやすいといわれています。

③開いている骨盤
鏡を見て以前よりも骨盤が広がったように感じたら骨盤が開いている可能性があります。生理の後半や出産後に起こりやすいといわれ、むくみ、便秘、生理痛、ポッコリお腹などの症状がでやすいといわれています。

骨盤がゆがむってどんな状態?

写真:精神的ストレスを抱えた女性が両膝を抱えて座り込んでいるイメージ

では「骨盤がゆがむ」とはどんな状態なのでしょうか?
骨そのものが曲がってしまい、骨盤の形が変わってしまうと誤解している人も多いですが、じつはそうではありません。
「骨盤はさまざまな骨、筋肉が連動しています。その骨や筋肉の一部に負荷がかかりすぎたり、使われない部分があるとバランスが均等でなくなります。骨盤のゆがみとは『骨盤を中心に左右に筋肉、上半身、下半身のバランスが崩れて安定を失ってしまっている』状態をいいます」と関口先生。

特に20~30代の女性の場合、精神的ストレスによって骨盤がゆがむ原因になることがあると関口先生はいいます。
「精神的ストレスが体に加わると、自律神経の働きが乱れ血液の流れが悪くなります。それにより筋肉が凝り固まり、骨盤がゆがむ原因となるのです。また骨盤はインナーマッスルとつながっているので、基礎代謝が落ちて太りやすい体になる可能性も考えられます。さらに骨盤は全身の骨と連動しているので、顔の骨格までゆがみ顔に左右差ができるなんてこともあるんですよ」

つねにだるい、重いというような不調がある人はまずは「骨盤のゆがみ」を疑いましょう。「骨盤のゆがみ」はたった30秒でチェックできます。まずはゆがんでいる状態を把握し、普段の生活や姿勢を見直すことが重要です。

監修

写真:関口 由紀(せきぐち ゆき)さん

関口 由紀(せきぐち ゆき)

女性泌尿器科専門医。女性医療クリニックLUNAグループ理事長。
横浜市立大学大学院泌尿器病態学修了。医学博士・経営学修士・日本泌尿器科学会専門医・日本排尿機能学会専門医・日本性機能学会専門医。2003年より横浜市立大学医学部泌尿器科で女性泌尿器科外来を担当。現在、横浜市立大学医学部泌尿器科客員教授。2005年に「横浜元町女性医療クリニック・LUNA」を開設。女性がいくつになっても、元気できれいであることを全力でサポートするクリニックを目指している。著書に『温かくてしなやかな「ちつと骨盤」が体と心を幸せにする。:女性が一番大切にしたい膣と骨盤ケア読本』(日本文芸社刊)、『いま、からだの中から変わる!女性ホルモンの力でキレイを作る本』(朝日新聞出版刊)など多数。

2020年2月28日 健康

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