血流企画 第6回「手足の冷えがつらい方に!ストレッチと深呼吸で出来る冷え改善習慣」
監修:石原 新菜(いしはら にいな)
ライター:UP LIFE編集部
2022年10月18日
健康
冬が近づくと、手足の冷えが辛い…特に運動不足が続いていると、血行不良などによるカラダの不調を感じる方も多いようです。最終回となる第6回では、血流と健康の関係に詳しいイシハラクリニック副院長の石原 新菜先生に、血流改善と同時に代謝や免疫も上がる簡単な方法を解説してもらいました。
1日2回のストレッチで、血流と体温をアップ!
運動もなかなかできずに家にこもっていると、どうしても長時間同じ姿勢が続いてしまいます。在宅勤務が中心になってから、出勤していた頃より肩などのコリやむくみがひどくなったという人も多いのではないでしょうか。
同じ姿勢をずっと続けていると、一部分の血液の流れが阻害され、コリやむくみとなって現れます。
そこでおすすめしたいのが、朝と夜、1日2回のストレッチです。ストレッチは、筋肉や関節を伸ばす運動なので、血流がよくなり、カラダが温まります。
また、ストレッチを続けていると内臓が正常な位置に戻るため、働きもよくなります。
朝と夜の切り替えにストレッチを活用しよう
朝のストレッチは、カラダを動かすことで体温が上がるので交感神経を刺激し、一日元気に過ごすことができます。
また、夜のストレッチは、一日の疲れを取り、リラックスした状態へと導いてくれます。
特にお風呂上がりのストレッチは血流がよくなっているので、疲れの取れ方も変わってきます。夜はストレッチを行って眠気を感じたらそのまま眠ってしまいましょう。
足裏をあわせたまま両ひざを床につくように上体を前傾。4~5回繰り返す。
片脚を伸ばして、その方向へ体を傾ける。腕は真横ではなくてやや前方に伸ばします。
片ひざを曲げて、伸ばした脚の外に置く。そのままゆっくり前傾。
思いっきり背伸びしたら一気に脱力。これを数回繰り返す。
寒くなったら「仙骨にカイロ」で体温アップ
冬の寒い時期は、ストレッチなどカラダを動かしていてもすぐ冷えてしまうこともあります。そんなときはすぐに温めることのできるカイロを活用するのもいいでしょう。
貼る場所としておすすめなのが仙骨です。仙骨は、骨盤の中央あたりにあり、背骨の一番下とつながっている三角形の骨のことをいいます。仙骨には内臓へつながる神経が出ているため、仙骨が冷えてしまうとその神経の働きも鈍くなり、カラダへの不調にもつながってしまいます。
逆にいつも仙骨を温めておけば、内臓へつながる神経の働きがよくなるので、血流がよくなるだけでなく、下半身のむくみや倦怠感、肩こり、腰痛の改善も期待できます。また、カラダの芯から温まるので、免疫力アップにも。
カイロを活用して、代謝と免疫力を手軽にアップ!
大判のカイロなら仙骨を覆うように横向きに、小さめのサイズなら仙骨の左右の角を覆うように縦に2枚貼りましょう。おなかが冷えているときはおへその下6〜7センチの場所にもプラス。冷えを解消するツボが集まっている場所なので、全身が温かくなってきますよ。
ストレス解消にも。息は「吐く」ことを意識する
第4回でお話したように、体を温める方法としてもっとも効率がいいのは筋肉を動かすこと。筋肉を動かすことで、自分で熱を作ることのできる「発熱ボディ」を作ることができるのです。
しかし、現在のような状況では、いつものように運動習慣を維持することもなかなか難しくなっています。また、家にこもりがちになると、ストレスも溜まりやすくなります。
息をゆっくり吐いて、ストレス対策
そんなときにまず意識してほしいのが呼吸です。私たちは普段、「呼吸をしよう」と意識しなくても自然に行うことができています。それは、自律神経の働きによって、交感神経が息を吸う、副交感神経が吐くという行為を行ってくれているからです。
ですが、緊張したときやドキッとしたときに息をするのを忘れてしまうことがありませんか?それは、緊張やストレスなどで交感神経の「戦闘スイッチ」が入ってしまい、息を吐くことを忘れてしまうからなのです。吐く息が浅いとカラダは常に緊張状態になり、頭だけ冴えて眠れないということにもつながります。
ストレスが溜まりやすいこのような時は、息を吐くことを意識しましょう。息をゆっくり吐くことで副交感神経に切り替わり、気持ちがリラックスします。また吐くことで血行もよくなるので、カラダも温まります。基本は腹式呼吸を。鼻から吸って口からゆっくり息を吐きましょう。
まとめ
これから寒い冬がやってきます。外気温が下がると、カラダも冷えて血流も悪くなりがちです。
冬のマストアイテムは腹巻き。太い血管が多く集まっているおなかを温めれば効率的に体温も上がります。
また、ファッションは、こたつのように頭寒足熱を心がけて。スパッツやタイツ、レッグウォーマー、ひざかけなどを活用して下半身を温めましょう。
カラダを温めてきれいな血液を巡らせ、カラダの不調を解消していきましょう。
監修
石原 新菜(いしはら にいな)
イシハラクリニック副院長。日本内科学会会員。日本東洋医学学会会員。漢方医学、自然療法、食事療法により、さまざまな病気の治療にあたる。クリニックでの診療の傍ら、テレビなどの出演や、執筆活動、講演なども行う。著書に『オトナ女子の不調がみるみる改善する本』(徳間書店)など多数。
2022年10月18日 健康
- 記事の内容や商品の情報は掲載当時のものです。掲載時のものから情報が異なることがありますのであらかじめご了承ください。