夫は妻の疲れを軽く見積もっている?

ライター:UP LIFE編集部
2019年12月6日
家事・くらし

家事に「疲れ」を感じる妻。夫の考える「疲れ」とのズレ

30~40代夫婦に、仕事と家庭のバランスをたずねた「ライフスタイル調査」。ともに仕事に疲れを感じている共働き夫婦ですが、家事に対する疲れは妻のほうが高いことがわかりました。

仕事の疲れは平等。家事の疲れは妻に偏り

ともに仕事の負担が大きい共働き夫婦ですが、仕事に「疲れ」を感じている夫婦はどのくらいいるのでしょうか。共働き夫婦(子あり・なし)にたずねました。

Q:あなたは日々の生活の中で、「仕事」に疲れを感じていますか?

夫は約63%、妻は約68%が仕事で疲れていると答えており、両者に大きな差はみられませんでした。では、家事に関してはどうでしょうか。

Q:あなたは日々の生活の中で、「家事」に疲れを感じていますか?

夫は約26%、妻は約65%が家事で疲れていると答えています。妻の割合が高いのは、妻の家事負担が大きいことの現れではないでしょうか。妻に偏りのある結果ですが、共働き夫(子あり・なし)は分担をしたくないというわけではないようです。

Q:パートナーと「家事」を分担したいと思っているのに、「家事」を分担できていない理由は何ですか?

「家事」を分担できていない理由,(共働き夫、子あり・なし)

1位 家事を分担する時間がない。
2位 他のことがしたい。
3位 妻の家事レベルが高い。
4位 家事をするだけの気力が残っていない。

仕事に従事する時間が妻より長く、帰宅時間が遅い夫は、時間と気力が追いつかないのかもしれません。また、家事レベルの高い妻に任せておけば間違いないという安心感もうかがえます。妻も夫が忙しいことがわかっているため、分担することに躊躇する姿が浮かんでくるようです。

家事の分担でパートナーとトラブルになる

しかし、夫より帰りが早い妻であっても、ともに仕事をしていることは事実です。家のことを頼られてばかりでは、妻の気持ちも沈んでしまいます。分担について、共働き夫婦(子あり・なし)でお互いに要望を伝えたことはあるのでしょうか。

Q:今までに「家事」の分担について、あなたご自身とパートナーとの間で注意・注文した(された)ことはありますか?

約82%の妻が夫へ注意・注文した(された)ことがあり、約66%の夫が妻へ注意・注文した(された)ことがあると答えました。では、ケンカに発展したケースはあるのでしょうか。

Q:今までに「家事」の分担について、あなたご自身とパートナーとの間でケンカになったことはありますか?

ケンカになった割合,(共働き夫婦、子あり・なし)

66.4%が「はい」と答えました。妻には妻の言い分が、夫には夫の言い分があり、それぞれに譲れないことがあるのかもしれません。

家事をもっと分担して引き受けたいと思っている夫

ケンカにまで至ったのは、夫婦の考え方のすれ違いを示しているのでしょうか。夫の本音を引き出しました。

Q:「家事はもっと分担して引き受けたいと思っている」「家事は分担したくない」、あなたご自身の気持ち(本音)をお知らせください。

71.2%の共働き夫(子あり・なし)が「引き受けたい」と答えています。妻に大きな負担がかかっている現状を良しとしない夫は多いといえます。ただ、「引き受けたい」と考えている夫が、どこまで家事の全体像をとらえているのかは疑問です。「見えない家事」の多さに気づいていない可能性もあり、多くの妻が「家事に疲れを感じている」と答えているにもかかわらず、その疲れがどれほど深いものかを認識していないケースがあるかもしれません。

[まとめ]共働き夫婦の夫は、妻はまだ大丈夫そうと思っている傾向が

イメージ図

調査で明らかになったひとつが、夫婦間の妻の疲れに対する認識のギャップ。夫の妻の疲れを軽く見積もってしまう傾向が、心のどこかではもっと家事をするべきだと思いながら、ついつい妻に甘えてしまう行動の原因になっているようです。一方、妻には「夫は仕事で疲れているだろうから」家事を頼むのを諦めてしまう傾向が。夫の7割以上が家事をもっと分担して引き受けたいと思っていながら、約6割の家庭で家事をめぐった夫婦喧嘩が発生しているというデータの背景には、家事をめぐるお互いの認識のすれ違いがあるようです。

【30・40代夫婦のライフスタイル調査】
●対象者:関東(1都6県)・関西(2府4県)・愛知県・福岡県・北海道・宮城県・広島県に在住の30〜49歳既婚男女 計2,742人
●調査期間:2017年4月21日~25日
●調査手法:インターネット調査

2019年12月6日 家事・くらし

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