電子レンジの置き場はどこが正解?おすすめの置き場所と注意点を解説!

電子レンジの置き場所についての監修:しかまのりこ
ライター:UP LIFE編集部
2023年11月10日
家事・くらし

電子レンジはどこに置くと使いやすいでしょうか?ただ空いているスペースに置けばいいのではなく、料理のしやすさやキッチンの安全性を考慮して配置することが重要です。この記事では、電子レンジのおすすめの置き場所や、注意すべきポイントなどについて詳しく解説します。

電子レンジの置き場所を決める4つのポイント

写真:電子レンジを使用するイメージ

電子レンジの置き場所を考えるときに大切なのは、調理中に効率よく使えること、そして電気や水を使うキッチンだからこそ、安全性にも留意することです。ここでは、電子レンジを設置する際におさえておきたい4つのポイントについて解説します。

1.効率よく、料理のしやすい場所に設置する

電子レンジの最適な置き場所は、間取りとキッチンの形によっても変わってくるので一概には言えませんが、コンロ、シンク、冷蔵庫を結ぶワークトライアングル内に配置するのが理想と言われています。

ワークトライアングル コンロ(IH)~シンク:120~180cm、シンク~冷蔵庫:120~210cm、冷蔵庫~コンロ(IH):120~270㎝

ワークトライアングルは、この3点を結ぶ距離の合計が3.6〜6mであると効率的に作業ができると考えられています。それぞれが遠すぎても近すぎても使いにくくなります。

基本的には、シンクから冷蔵庫、またはコンロ(IH)から冷蔵庫への動線の間に電子レンジがあると作業がラクになると考えられています。この冷蔵庫の近くに置く理由は、冷蔵庫から出したものを温めたり、冷蔵庫から出した食材を下ごしらえしてから電子レンジで調理したりする作業のときに、スムーズに行えるからです。

2.作業台と電子レンジを置く高さは揃える

写真:作業台と同じ高さに電子レンジが置かれているイメージ

キッチンの調理台の高さは平均85〜90cmほどです。電子レンジを置く際、高さは調理台に合わせると、庫内から取り出す際に手が上下せずに、安全に作業することができます。熱いものを取り出すときなどはとくに注意が必要ですが、高さを合わせることでよりスムーズに移動させることができるでしょう。

なお、キッチン作業の流れとして、右利きの人は右から、左利きの人は左からシンク、調理スペース、コンロ(IH)と配置されていると調理作業がスムーズです。そのため、コンロとシンクのあいだに電子レンジを置けるスペースがある場合は、その流れの中に電子レンジを置くとよいでしょう。

3.水平で電子レンジの重さに耐えられる場所に置く

写真:電子レンジが水平で重さに耐えられる場所に置かれているイメージ

単機能レンジからオーブン機能付きレンジと、電子レンジの大きさ、重さは機種によって差がありますが、庫内容量30Lで約20kgの重さがあります。

そこで気をつけなければならないのは、水平に置かれているかどうか、棚の耐荷重はクリアしているかどうかということです。不安定な場所に置くと電子レンジが落下し、故障やケガの原因にもなります。さらには、騒音や振動を発することもありますので、注意が必要です。

4.耐熱性のある場所に設置する

熱を発する電子レンジは放熱スペースの確保のため、背面、左右は一般的に10~20cm、上方は8cmほど空ける必要があります(機種によって違いがあるため取扱説明書で確認してください)。

そのとき、電子レンジを置く背面の素材は、キッチンパネルなどの不燃材、もしくは準不燃材以上の認定を受けた壁クロスがおすすめです。

しかし、カウンターなどではなくカップボードに電子レンジを収めたい場合もあるでしょう。その際、背面パネルが不燃材なら問題ありませんが、化粧板を使用していることもあります。防火性能の低い化粧板の場合は設置しないでください。

【キッチンのレイアウト別】おすすめ電子レンジの置き場所

ここまでは基本的な置き場所のポイントについて解説しましたが、各家庭によってキッチンの広さもスタイルも様々です。ここからは、さらに詳しく、代表的なI型、II型のキッチンを例に、レイアウト別に適した電子レンジの置き場所について解説します。

ウォール型(I型キッチン)

壁付けのI型キッチンの場合、その背面にスペースがあれば収納付き調理台を設置し、その上に電子レンジを置くのが理想的です。ウォール型は横への動線が長くなるスタイルなので、コンロ(IH)、冷蔵庫を結ぶ間に置くと、調理がスムーズに行えるでしょう。

ウォール型(I型キッチン)のイメージ図

ペニンシュラ型(I型キッチン)

ダイニング側に向いたペニンシュラ型キッチンは、ウォール型よりも動線が短くなる傾向にあります。図のような配置の場合、収納付き調理台の左側奥に電子レンジを置くよりも、冷蔵庫側に置いたほうが、冷蔵庫から出したものを温めるなどの動作が最短で行えるので効率的です。

ペニンシュラ型(I型キッチン)のイメージ図

アイランド型(I型キッチン)

アイランド型キッチンは左右から行き来できるため、複数でキッチンに立ちやすいスタイル。こちらもウォール型に比べ動線が短くなります。電子レンジの置き場所としては、ペニンシュラ型と同様、冷蔵庫側が良いでしょう。コンロ(IH)で調理する人、電子レンジを使って調理する人と、分かれて同時に作業をする場合も動線がぶつかる心配がありません。

アイランド型(I型キッチン)のイメージ図

II型キッチン

シンクとコンロが別の作業台に配されたII列キッチンは、通路を90〜120cmと、少し広めに取ってあると体の向きを変える際に余裕ができ、使い勝手がよくなります。電子レンジの置き場所としては、ワークトライアングル内の冷蔵庫の近くがベストです。

II型キッチンのイメージ図

扉を付けて電子レンジを隠したい場合は?

来客時など、電子レンジ等の家電を隠してキッチンをスッキリ見せたいという人もいるでしょう。大型の収納ユニットや造作家具ならばそれも可能ですが、扉付きの棚に収納する場合は次の点に注意が必要です。それは必ず、放熱が終わってから扉を閉めること。扉がポリカーボネート製などの場合は、熱で変形することがありますので、しっかりと熱が冷めるのを待ちましょう。

また、扉の形状として、観音開きは作業動線のじゃまになるので、引き違い戸のほうがおすすめです。その場合、引き違い戸2枚分の厚みを考慮して、奥行きを十分に取る必要があります。

電子レンジを設置する際の注意点

写真:女性が電子レンジを使用しているイメージ

電子レンジの設置場所や状況によっては、危険を伴うこともあります。ここでは、考えられる危険性や、それを避けるための対策について解説します。

水を使うキッチンだから漏電・感電に注意

水を使うキッチンでは電気がショートする危険性があります。故障や漏電の際に感電を防ぐためにも、アース線は必ず取り付けましょう。まずは、アース線は平均的に1mくらいの長さなので、コンセントとの距離の確認をしておきましょう。コンセントにアース端子がない場合、とくに湿気が多い、水けのある場所ではアース工事が必要となります。

アース線を取り付けたコンセントのイメージ図

そして、コンセントで注意すべきなのは延長コードやタコ足配線を避けること。電子レンジは使用電力が大きいため、複数の家電と同時に使うと既定の使用電力を上回り発火するおそれがあります。

また、開閉式の窓が背面にある場合は設置を避けましょう。風等で雨が入ってくることにより漏電が起こる危険性があります。

火元(コンロ、IH)から離して設置し、吸気口・排気口は塞がない

火元(コンロ、IH)のそばに電子レンジを置いているイメージ図

火元(コンロ、IH)のそばに電子レンジを置くと、熱の影響で電子レンジの樹脂部品の変形・焦げのおそれがあります。十分距離を確保して設置してください。

また、吸気口・排気口は塞がないよう注意しましょう。本体の上に物を置かないことや、ゴミやほこりが詰まらないようこまめに掃除をすることも心がけましょう。

無線機器の影響がないか確認する

画像や音声が乱れる原因となるため、テレビやラジオからは4m以上離して設置するようにしましょう。無線LANルーターやワイヤレスAV機器なども電子レンジ本体の近くにあると通信機能が低下することがあります。

なお、本体を無線LAN接続していても、加熱中は無線LAN機能を一時停止しているため加熱や通信などへの影響はありません。

地震対策として「転倒防止器具」等設置する

地震が起きた際に、重量のある電子レンジが落下しては大変危険です。そこで、電子レンジを収めたカップボードに関しては「転倒防止金具」などでしっかり壁に固定するのが理想的です。

壁への固定が難しい場合は、「転倒防止用突っ張り棒」や「家具転倒防止マット」を使い天井と床の2か所からの耐震をはかりしっかり固定することが重要です。

さらに、電子レンジと木製の壁面を固定する「転倒防止金具」等の商品も販売されているので、利用するのも良いでしょう。

冷蔵庫の上に電子レンジを置きたい場合

小型冷蔵庫(高さ150cmほどであれば)の上に置くことも可能ですが、天板が耐熱仕様であるかを確認してください。冷蔵庫の取扱説明書の仕様に、「耐熱仕様」の記載があるかチェックしましょう。

また、冷蔵庫の天板より電子レンジが大きいと不安定になるので、脚間寸法が天板より小さいことも重要です。

コンパクト設計で、キッチンに置きやすい!スチームオーブンレンジ

スチームオーブンレンジ・電子レンジ
NE-UBS10C

「電子レンジは大きくて、背後のスペースも取らなくちゃいけないから置き場所が難しい…」など、置き場所に困っている方もいるのではないでしょうか。そんな方にぴったりの、パナソニックのスチームオーブンレンジをご紹介します。

設置しやすいローフォルムのコンパクト設計

後ろピッタリOK 左右横ピッタリOK 高さはトータル45㎝あればOK D43.5 上方スペースH8.0、H37.0 W49.4

業界最小※1の設置スペースを実現。コンパクト設計でキッチンに置きやすく、設置場所のお悩みを解消します。

30Lでも高さ45cmを確保できれば設置可能で(上方は8cm以上空けること)、左右、背後もぴったり置くことができます。ただし、熱に弱い壁材、家具などが排気口の近くにある場合は、壁や家具から離して設置してください。

グリル、スチーム、オーブンなど充実した機能を搭載

基本のあたためや解凍機能の他、グリル、スチーム、オーブン料理が簡単にできる機能が搭載されています。

食材を両面から素早く焼き上げる「ヒートグリル皿」は食材をパリッとジューシーに。焼き魚やハンバーグなどは裏返す手間がいりません。

写真:ヒートグリル皿を使用して作ったハンバーグ

他にも、蒸すだけでなく、ゆで卵や温泉卵も作ることができるスチーム機能、材料を耐熱ガラスボウルに入れるだけでカレーや煮物ができるワンボウルメニューなど、多彩な調理が可能です。

【メニューが増やせるアプリ】
また、食材からのレシピ検索や食材の管理ができる「キッチンポケットアプリ」※2は新しいメニューをスマホ※3からビストロに送信し、メニューを増やすこともでき、毎日の食をサポートします。

写真:Kitchen Pocketアプリの画面のイメージ

【連続調理がスムーズ】
調理後、庫内が高温になった状態では自動メニューが使えないことがあります。そんな時に便利なのが、「庫内を冷ます」コース。ファンを回して庫内温度を冷ましてくれるので、スムーズに調理できます。

充実のお手入れ機能

食品を入れる庫内はいつも清潔に保ちたいもの。ヒーターで温度を上昇させて油を水と炭酸ガスに分解する「オートクリーン加工」によって、魚や肉を焼いたあとのベタつきや気になる臭いを残しません。(油汚れは分解しますが、薄くシミが残る場合があります。)

高温で分解 汚れ→水、炭酸ガス

また、ヒーターとスチームで食器※4を除菌※5する「食器清潔」コースもあり、便利な機能が充実しています。

*使用環境、食器などの条件により、効果は異なります。

写真:「食器清潔」コースを使用するイメージ

まとめ

電子レンジは、毎日の食事作りに役立つ調理家電です。調理がしやすいように、作業効率の良い場所に設置しましょう。その際、安全面にも注意が必要です。この記事を参考に、自分のキッチンに適した置き場所に設置してみてください。もし、置き場所が狭いなどの事情でコンパクトな電子レンジを探している場合は、ローフォルムでキッチンに置きやすく、機能も充実しているスチームオーブンレンジ ビストロ NE-UBS10Cがおすすめです。選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

この記事で紹介した商品

電子レンジの置き場所についての監修

写真:しかま のりこさん

しかまのりこ

一級建築士/模様替えアドバイザー COLLINO一級建築士事務所主宰。
建物の設計・審査・検査経験を経て、住まいの間取り相談から家具選定・家具配置プランを提供。書籍「狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール」(彩図社)のほかセミナー・メディア出演・記事執筆などを通じ住まいづくりに関する知識の普及に努めている。

  1. 2024年4月4日現在。家庭用卓上オーブンレンジ30Lクラスでの「設置高さ」。「設置高さ」とは本体高さと離隔距離(消防庁告示第1号に基づく)による。
  2. 通信環境や、使用状況によっては、ご利用になれない場合があります。●キッチンポケットアプリのインストールはAndroid™スマートフォンはGoogle Playで、iPhoneはAppStoreで可能です●キッチンポケットアプリは無料です。インストールおよびサービスのご利用には、通信費がかかります●常時インターネット接続が可能な環境が必要です●無線LANブロードバンドルーター(IEEE802.11b/g/n、周波数帯(2.4GHz帯)、暗号化方式WPA™(AES)/ WPA2™(AES)/ WPA3™(AES))が必要です。WEPのみ対応の機種はお使いいただけません。●すべての無線LANルーターについての動作保証はしていません。モバイルルーターの動作保証はしていません●Android™およびGoogle Playは、Google LLCの商標または登録商標です●iPhoneは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています●App StoreはApple Inc.のサービスマークです。●キッチンポケットアプリの仕様やサービスは、予告なく変更・終了する場合があります。●QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。
  3. Android™ OSバージョン 8.0以上、iOSバージョン 13.0以上のスマートフォンでご利用になれます(2022年4月現在)。ただし、すべてのスマートフォンで、アプリの動作に保証を与えるものではありません。また、キッチンポケットアプリはタブレット端末では動作保証しておりません。
  4. 耐熱120℃以上。
  5. 試験機関:株式会社食環境衛生研究所、試験方法:食器に付着させた菌数を測定、除菌の方法:2024年製スチームオーブンレンジNE-UBS10Cを「食器清潔」で運転、対象:食器に付着した菌、試験結果:生菌減少率99.9%以上、試験番号:237454N

2023年11月10日 家事・くらし

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