【プロ監修】スーツを洗濯機で洗う方法|自宅で型崩れを防ぐ正しい洗い方と注意点
スーツを洗濯機で洗う方法についての監修:平島 利恵(ひらしま りえ)
ライター: UP LIFE編集部
2026年4月20日
家事・くらし
スーツを自宅で洗いたいけれど、「そもそも洗えるの?」「型崩れしそう…」など、疑問や迷いを感じている方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、洗えるスーツの見極め方から、スーツを洗濯機で洗う際の正しい手順や注意点までを洗濯のプロがわかりやすく解説します。
スーツは自宅で洗える?見極め方を解説
結論からいえば、自宅で洗えるスーツはありますが、すべてのスーツが自宅で洗えるわけではありません。誤った判断で洗濯してしまうと、生地の縮みや型崩れ、質感の劣化を招く恐れがあります。そのため、まずは家で洗えるスーツかどうかを見極めることが大切です。
洗濯表示タグで「洗えるスーツ」を見分ける
最初に確認したいのは、ジャケットやズボン(スラックス)、スカートの裏側に付いている洗濯表示タグです。ここには家庭での洗濯方法や漂白剤の可否、乾燥・アイロンの方法など、衣類を正しく扱うための情報が示されています。
スーツの洗濯表示タグに「洗濯桶(おけ)」のマークが記載されていれば、自宅での洗濯が可能です。一方、「洗濯桶に×印」が付いた水洗い不可のマークがある場合は、家庭での洗濯はできません。無理に洗うと修復不可能なダメージを与える可能性があるため、クリーニングに出しましょう。
特にウールやシルク、カシミヤなどのデリケートな素材を使ったスーツや、芯地が多いジャケットは扱いが難しく、水洗いによって縮みや型崩れが起きやすい傾向があります。洗濯の可否は見た目や経験で判断せず、必ず洗濯表示タグの指示に従うことが大切です。
ウォッシャブルスーツなら洗濯機でも安心
近年は、自宅でのお手入れを前提としたウォッシャブルスーツも増えています。ウォッシャブルスーツとは、一般的なスーツに比べて生地や縫製が丈夫で、洗濯機で洗っても型崩れやシワになりにくい特殊な加工が施されたものです。製品によっては、洗濯機や手洗いで洗えるだけでなく、シャワーで軽く流すだけでお手入れができるものもあります。クリーニングの手間が省けるため、日常使いはもちろん、出張や旅行の際にも重宝します。
ただし、過度な頻度で洗うのは避けましょう。洗いすぎは生地や縫製に負担をかけ、寿命を縮める原因にもなります。洗濯頻度は月に1~2回を目安に、汚れやニオイが気になるタイミングで洗うことが、ウォッシャブルスーツを長持ちさせるポイントです。
スーツを洗う前にやっておきたい4つの準備
スーツを洗う際は準備が必要です。少しの手間はかかりますが、洗濯後のトラブルを減らすために以下のことを行うようにしましょう。
1.ポケットの中身を出し、ブラッシングでホコリを落とす
はじめにポケットの中身をすべて取り出します。レシートやティッシュ、ペンなどを入れたまま洗ってしまうと、紙くずが付着したり、インクが漏れて汚れが広がったりする恐れがあります。また、名刺や大事なメモなどは洗濯後に気づいても取り返しがつかないため、必ず洗う前にすべてのポケットを確認し、中身を空にしましょう。
ポケットの中身を取り出したら、スーツの表面に付いたホコリをブラッシングで落とします。あらかじめ表面のホコリを落としておくことで、洗濯後にスーツにホコリが再付着するのを防げます。
2.中性洗剤を用意する
スーツを洗濯機で洗う際、洗剤は、必ず「おしゃれ着用の中性洗剤」を選んでください。一般的なアルカリ性洗剤は洗浄力が強く、スーツの繊維や質感を傷めてしまう恐れがあります。中性洗剤でやさしく洗うことが、スーツを長持ちさせるポイントです。
3.色落ちしないかを確認する
スーツをはじめて洗濯する際は、色落ちのチェックが欠かせません。確認する方法は、スーツを裏返して縫いしろなど目立たない部分に、洗剤の原液を少量付けて5分ほど置き、白い布やティッシュで軽く押さえます。布やティッシュに色が移るようであれば、水洗いによって色落ちや色移りが起こる可能性があります。
色が移っていた場合は、自宅で洗うことを控え、クリーニングを利用しましょう。
4.型崩れを防ぐために単独で洗う
スーツはほかの洗濯物と一緒に洗わず、単独で洗うのが基本です。その理由は、ほかの衣類と一緒に洗うと、摩擦によってシワが増えたり、形が崩れたりしやすくなるためです。また、ほかの衣類の色がスーツに付着してしまったり、スーツの色がほかの衣類に移ってしまったりする可能性もあります。スーツ単独で洗うことは、洗濯槽に入れる衣類の数が減るため他の衣類との摩擦が減り、生地への負担も抑えやすくなります。
プロが教える!スーツを洗濯機で上手に洗う方法4STEP
準備が整ったら、いよいよ洗濯です。スーツは普段着と同じ感覚で洗ってしまうと、生地が傷むだけでなく、シワや型崩れにつながります。ここではデリケートなスーツを洗濯機で上手に洗う方法を4つのステップでご紹介します。
STEP1.スーツを裏返して形を整える
汗や皮脂汚れをしっかり落とすために、ジャケットは裏返して形を整え、胸部分で二つ折りにします。芯地のあるものは取り外しておきましょう。
ズボンやスカートはボタンとファスナーを閉じたうえで裏返しにし、形を整え、二つ折りまたは三つ折りにします。裏返すことで表面の生地が傷みにくくなり、質感の劣化も抑えられます。もし目立つ汚れがある場合は、汚れた面を表にして同様に折りましょう。
洗濯ネットの使用については、洗濯機によって使える場合と使えない場合がありますので取扱説明書を確認しましょう。
なお、スーツを洗う際は上下セットが基本です。スーツは洗濯を重ねるうちに少しずつ色が落ちるため、上下を別々に洗うと色の濃さに差が出てしまいますので注意しましょう。
STEP2.「おうちクリーニングコース」「ドライコース」「おしゃれ着コース」などを選択する
洗濯機のコースは、「おうちクリーニングコース」「ドライコース」「おしゃれ着コース」など、衣類にやさしい専用コースを選びましょう。これらのコースは、標準コースよりも水流や回転が緩やかで、生地の傷みや型崩れを抑えながらやさしく洗い上げます。
STEP3.中性洗剤を使い、脱水は短時間に設定する
おしゃれ着用の中性洗剤を、パッケージの表示に従って適量、洗濯機の洗剤投入口に入れます。
また、長時間の脱水はシワが強く付いたり、形が崩れたりする原因になります。そのため、脱水は通常よりも短い時間(30秒~1分程度)に設定するのがポイントです。
一般的に「おうちクリーニングコース」「ドライコース」「おしゃれ着コース」などは、「標準コース」よりも脱水時間が短く設定されていますが、念のため設定時間を確認し、必要であれば短縮しましょう。
STEP4.【注意】柔軟剤の入れすぎや乾燥機は避けること
おしゃれ着用の中性洗剤には、衣類を柔らかく仕上げる「柔軟化剤」や「シリコン」などが含まれています。そのため、基本的には柔軟剤なしでも十分な質感に仕上がります。香りを楽しみたい場合でも、吸水性の低下やベタつきを防ぐために、必ず規定の量を守りましょう。
また、乾燥機の使用は高温によってシワや縮み、型崩れを招く恐れがあります。大切なスーツを長持ちさせるためにも、乾燥機の使用は避けましょう。
洗濯したスーツの正しい干し方と仕上がりのポイント
干し方は、スーツの最終的なシルエットを左右する非常に重要な工程です。せっかく正しく洗えても、干し方を誤ると修復が難しいシワや型崩れが生じてしまいます。逆に、ポイントを押さえて丁寧に干せば、仕上げのスチーマーも最小限で済みます。
1.洗濯後はすぐに干そう!型崩れを防ぐコツ
洗濯が完了したら、なるべく早く洗濯機から取り出し、干すことが鉄則です。
水分を含んだ重い状態で放置すると、生地同士の重なりによって深いシワが定着し、乾燥後にスチームを当ててもなかなか取れなくなってしまいます。
また、濡れたままの放置は「生乾き臭」の原因となる雑菌を繁殖させるだけでなく、スーツ内部の芯地がよれる原因にもなります。洗濯終了のブザーが鳴ったら、できるだけ早く取り出しましょう。
2.スーツを表に返して形を整える
スーツを洗濯機から取り出したら、表に返して形を整えます。このとき、縫い目に沿って軽く手で引っ張り、シワを伸ばすのがポイントです。ジャケットは襟の折り目や肩のラインを指先でなぞって整え、ズボンはセンタークリースを意識して合わせると、乾いたときの仕上がりが格段に良くなります。
3.厚みのあるハンガーで肩を守る
ジャケットを干す際は、厚みのあるハンガーを使いましょう。スーツのシルエットにおいて肩のラインは命です。針金やプラスチック製の薄いハンガーでは肩が落ち込み、型崩れの原因となります。
ジャケット専用や立体型のハンガーがあれば理想的ですが、ない場合は針金やプラスチック製のハンガーにタオルを巻きつけたものがおすすめです。肩まわりは乾きにくい部分のため、タオルを巻いたハンガーを使うことで、型崩れを防ぎながら乾燥も早めることができます。
ズボンやスカートは、ピンチハンガーを使い、ウエスト部分を数カ所とめて筒状に干しましょう。このとき、中に空間を作ることで乾きが早くなります。干すときも生地を軽くたたいたり伸ばしたりしてシワを整えておくと、乾燥後の仕上がりがきれいになります。
4.直射日光を避け、風通しのよい場所で陰干し
スーツは直射日光(紫外線)に当てると色あせや生地の劣化を招く恐れがあります。変色を防ぐため、必ず風通しのよい日陰を選んで干しましょう。
室内干しの場合は、窓を開けるだけでなく、サーキュレーターや扇風機を活用して空気の流れを作ることが重要です。乾燥時間を短縮させることで、生乾き臭の発生を抑え、清潔に仕上げることができます。
5.仕上げにスチーマーを使えば、シワやニオイもすっきり
スーツが完全に乾いたら、スチームアイロンや衣類スチーマーを使って細かなシワをきれいにします。スチーマーは生地に直接押し当てず、1cmほど浮かせた状態でたっぷりの蒸気を当てるのがポイントです。蒸気の力で繊維がふっくらと復元され、洗濯で取りきれなかった細かなシワが伸びます。
「おうちクリーニングコース」なら、スーツの洗濯も自宅で可能に!
パナソニックのななめドラム洗濯乾燥機「NA-LX129EL」なら、搭載されている「おうちクリーニングコース」を選ぶだけで、デリケートなスーツもシワや型崩れを抑えながらボタンひとつで簡単に洗濯できます。ここでは、スーツをはじめとした、お手入れに気を使う衣類を自宅で洗えるNA-LX129ELの特長を2つご紹介します。
デリケート素材の衣類、おしゃれ着がやさしく洗える!
「おうちクリーニングコース」は、これまでクリーニングに出していた、デリケートな素材の衣類が洗えるコースです。衣類を泡で包み、やさしく揺らすように洗う「ゆり洗い」で、衣類へのダメージを抑えながら汚れを落とします。
スーツや制服といった通年で着用する衣類はもちろん、ブラウスやニットなどのおしゃれ着も安心して洗えます。
下記のいずれかの表示があるものが洗えます。
以下の衣類は洗えませんのでご注意ください。
取り扱い絵表示のないもの、素材が不明なもの、色落ちするもの、皮革・毛皮製品(形くずれします)、絹・レーヨン・キュプラ製品とその混紡品(変色、形くずれします。中には水洗いできるものもあるので、絵表示を確認してください)、和服、和装小物、シワ・エンボス加工をしたもの、ちりめんなどの強撚糸使いの生地、毛だおれするもの(ベルベットなどの生地)
「おうちクリーニング」についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
「シワとり・消臭コース」で頻繁には洗いにくい衣類をケア!
「シワとり・消臭コース」なら、頻繁に洗いにくい衣類の気になるシワやニオイを、温水のスチームで取り除いてキレイに※1できます。スーツや制服など、頻繁には洗いにくい衣類をケアしたいときにおすすめです。さらに、お気に入りの柔軟剤で香り付けも可能です※2。
まとめ
スーツは、洗濯表示を確認し、正しい手順を守ることで、自宅でも洗うことが可能です。特に「洗濯表示タグの確認」と「色落ちチェック」は、失敗を防ぐために欠かせません。洗う際はスーツを裏返してから形を整え、「おうちクリーニングコース」などでやさしく洗うなど、この記事を参考に挑戦してみてください。より手軽にスーツをケアしたいなら、パナソニックのななめドラム洗濯乾燥機「NA-LX129EL」がおすすめです。毎日着るスーツだからこそ、最新家電を賢く取り入れて、清潔で快適な毎日を送ってみてはいかがでしょうか。
この記事で紹介した商品
スーツを洗濯機で洗う方法についての監修
平島 利恵(ひらしま りえ)
洗濯研究家。
株式会社Heulieを設立し、洗濯洗剤と布おむつ・布ナプキンブランド "Rinenna(リネンナ)"を展開。洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。
- 〈 「シワとり・消臭」コースによる消臭〉[試験機関]近江オドエアーサービス(株)[試験方法]ドラム内の布に付けたタバコ臭を6段階臭気強度表示法にて評価[消臭方法]「シワとり・消臭」コースによる[対象部分]ドラム内の衣類[試験結果]初期3、ブランク3、「シワとり・消臭」1.5 ●シワや素材によっては、効果が出にくいものがあります。
- 使用には自動投入設定が必要です。柔軟剤は基準量の約2倍(標準時、多め設定の場合約3倍)使います。柔軟剤や衣類の種類により、香りの付き具合や持続時間が異なります。
2026年4月20日 家事・くらし
- 記事の内容や商品の情報は掲載当時のものです。掲載時のものから情報が異なることがありますのであらかじめご了承ください。