ロングライフデザインとは?モノを「育て」暮らしを豊かにする新習慣
ライター:UP LIFE編集部
2026年2月19日
家事・くらし
「ロングライフデザイン」を「丈夫で長持ちするモノ」だと思っていませんか? その本質は、モノを「育て」 暮らしを豊かにする考え方にあります 。この記事では、その本当の意味 から、愛着を持って長く使えるモノの選び方 、付き合い方 まで、丁寧な暮らし のヒントをご紹介します。
最近よく聞く「ロングライフデザイン」ってどういう意味?
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ここでは、ロングライフデザインの本当の意味から、注目される社会的背景、そして私たちの暮らしに溶け込んでいる具体例までを紐解いていきます。
ただ「長持ちする」だけではない本当の意味
ロングライフデザインとは、単に丈夫で壊れにくいということだけを指すのではありません。その本質は「長年にわたりスタンダードであり続ける力を持ったデザイン」にあります。流行に左右されず、人々の暮らしの中で愛され続ける普遍的な価値。それこそが、ロングライフデザインの真に意味するところです。見た目の美しさだけでなく、使いやすさや心地よさ、そして時代を超えて共感を呼ぶ力が、そこには備わっています。
なぜ今ロングライフデザインが注目されているのか
この考え方が今、改めて注目されている背景には、持続可能な社会への意識の高まりがあります。大量に生産し、消費し、そして廃棄するという一方通行の経済から、資源を大切に循環させていく社会への転換が世界的な潮流となっています。ロングライフデザインの考え方に基づき、ひとつのモノを長く大切に使い続ける。こうした行動が、持続可能な社会の実現に向けた、私たち一人ひとりが暮らしの中でできる、とても大切なアクションなのです。
暮らしに根付くロングライフデザイン賞の具体例
実は、ロングライフデザインは私たちのすぐ身近なところにたくさん存在しています。その代表的なものが、長年愛されているデザインを顕彰する「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」の受賞製品です。食卓で長く愛されてきた白山陶器の「G型しょうゆさし」や、赤いキャップでおなじみの食卓塩(公益財団法人塩事業センター)なども、時代を超えて支持される代表例と言えるでしょう。特別なものではなく、暮らしに溶け込み、当たり前のようにそこにある道具こそが、優れたロングライフデザインなのです。
暮らしに迎える前に知りたい 長く愛せるモノの選び方
ここでは、デザイン、メンテナンス性、素材という3つの視点から、これから長く付き合えるモノと出会うための具体的なヒントをご紹介します。
飽きのこないシンプルな形を選ぶ
長く使うモノを選ぶとき、まず大切にしたいのが、時が経っても飽きのこない普遍的なデザインであることです。奇抜な形やその時々の流行を取り入れたモノは、最初は新鮮に感じても、数年後には古びた印象を与えてしまうことがあります。一方で、シンプルで無駄のないデザインは、どんな空間にも馴染み、他のインテリアとの調和も取りやすいでしょう。暮らしの変化にも柔軟に寄り添ってくれる、そんな普遍的な形にこそ、長く愛せる魅力が宿っています。
手入れや修理がしやすいかを確認する
良いモノと長く付き合うためには、手入れのしやすさや、万が一壊れたときに修理できるかどうかも大切な視点です。欧米では、消費者が製品を安価に修理できる「修理する権利」を保障する動きが広がるなど、使い捨て文化からの脱却を目指す気運が高まっています。購入する際に、部品の交換が可能か、メーカーに修理の体制が整っているかなどを少し気にかけるだけで、そのモノと付き合える時間は大きく変わってくるはずです。
使い込むほど味わいが増す素材を選ぶ
使いはじめが最も美しいのではなく、時間と共に味わいが深まっていく素材を選ぶのも、ロングライフの楽しみ方のひとつです。たとえば、革製品は使い込むほどに柔らかく手になじみ、色合いに深みが出ます。無垢材の家具についた小さな傷も、家族の歴史を刻む愛おしい記憶になるでしょう。買ったときが完成ではなく、日々の暮らしの中で少しずつ変化し、自分だけの表情に「育っていく」。そんな素材を選ぶことで、モノへの愛着はより一層深まっていきます。
暮らしに愛着が生まれる。モノと長く付き合う3つのステップ
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ロングライフデザインの考え方を暮らしに取り入れるには、どうすればよいのでしょうか。ここでは、モノと長く、そして豊かに付き合っていくための具体的な3つのステップをご紹介します。「見極める」「育てる」「付き合う」という視点で、今日からできることを見つけてみませんか。
ステップ1「見極める」長く付き合えるモノを選ぶときの視点
まず大切なのは、モノを迎え入れるときの「見極め」です。流行に流されず、10年後の自分も好きでいられるか想像してみましょう。また、作りがしっかりしているか、シンプルなデザインで飽きがこないか、という点も重要です。
ステップ2「育てる」お手入れで深まるモノへの愛着
モノを迎え入れたら、次は愛情を持って「育てる」ステップです。革製品を磨いたり、鉄のフライパンを使い込んで油をなじませたり、木製の家具の傷を味わいとして楽しんだり。少しの手間をかけることで、モノは単なる道具ではなく、自分だけの特別な存在へと変化していきます。お手入れは面倒な作業ではなく、モノとの対話を楽しみ、愛着を深める豊かな時間なのです。
ステップ3「付き合う」暮らしの変化に合わせて役割を変える工夫
人のライフステージが変わるように、モノとの関係も変化していきます。子どもが使っていた小さな椅子を、花を飾る台にしてみる。大きめのカゴの使い道を、収納からインテリアへと変えてみる。このように、今の暮らしに合わせて役割を変えてあげることで、モノは新しい価値を持って輝き始めます。捨てるのではなく、今の自分と「どう付き合っていくか」を考えることも、ロングライフデザインの大切な視点です。
暮らしを豊かにする「ひと手間」を生活の儀式に
前述した「育てる」お手入れを、少し面倒に感じてしまうことはありませんか。しかし、その「ひと手間」こそが、私たちの暮らしに充足感をもたらしてくれる鍵なのかもしれません。ここでは、日常の繰り返しの行為が暮らしに心地よいリズムを生む「儀式」になるという考え方と、その実践のヒントをご紹介します。
日々繰り返す「儀式(リチュアル)」が日常に心地よいリズムを生む
私たちの暮らしの中には、意識していないだけで、たくさんの「儀式(リチュアル)」が隠れています。儀式とは、一連の決まった行動を通じて、モノや時間に特別な意味を与える行為のこと。毎朝同じカップでコーヒーを飲む、週末に観葉植物へ水をやるといった繰り返しの行為は、日常に心地よいリズムを生み出し、私たちの心を穏やかにしてくれます。何気ない「ひと手間」も、意識することで特別な意味を持ち始めるのです。
充電も儀式のひとつ 道具に感謝とエネルギーを注ぐ
そう考えると、道具を「充電」するという行為も、新しい意味を持ってきます。それは単なるエネルギーの補給作業ではありません。明日もまた気持ちよく使えるようにコンディションを整える、道具への感謝を込めた時間。そして、使い捨てのモノにはない、繰り返し使う道具との関係性をリセットし、未来の時間を準備する前向きな儀式と捉えることができます。そのひと手間が、道具との絆をより一層深めてくれるはずです。
まずは身近なモノから 育てる道具を取り入れてみませんか
「育てる道具」との暮らしは、決して難しいものではありません。たとえば、万年筆にインクを補充するように、テレビのリモコンやマウスにも、繰り返し使える充電式の電池を選んでみる。そんな小さな一歩から始めることができます。使い切ったら終わりではなく、またエネルギーを注いで使い続ける。その小さな繰り返しが、モノを大切にする心を育み、日々の暮らしにささやかな充足感をもたらしてくれるでしょう。
まとめ
モノとの向き合い方を少し変えるだけで、いつもの景色が違って見えることがあります。消費するだけの日々から、愛着を育む暮らしへ。この記事が、あなたの毎日をより愛おしく、豊かなものにするための小さなきっかけとなれば幸いです。
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