無理をしすぎないことで良好な関係に。パナソニック保護犬猫譲渡会で里親になった方へのインタビュー。

ライター:UP LIFE編集部
2025年3月14日
ペット

保護犬猫について「知って、学んで、新たな出会いをつなぐ場所」を目指して開催されている「パナソニック保護犬猫譲渡会」(協力:朝日新聞社 sippo編集部)。これまでにのべ2万4千人以上が来場し、280頭以上の譲渡につながっています。今回、「パナソニック保護犬猫譲渡会」をきっかけに2頭の保護猫の里親になったSさんに、家族として迎え入れたときの想いや、一緒に生活していくために考えたことを伺いました。

  • この記事は、パナソニックからインタビューをお願いして作成しています。

自分が救える命は救いたい

家族になったいずもくん(左)とたまきちゃん(右)

人間だけの都合を、すこしでも変えるために

――譲渡会に興味を持たれた経緯を教えてください。
Sさん:子どもの頃、実家で犬を飼っていました。この犬は知り合いの家で「たくさん子犬が産まれて…」というときに譲り受けた命でした。大人になってもペットは買うというよりも、救える命を譲り受けるものという感覚でした。そのため、ビジネスを優先して過剰な繁殖を行ったブリーダーの話などを聞くと心苦しく、人間の都合で捨てられる命はすこしでも救いたいという想いがありました。
この想いから、じつは我が家で飼っていた、やまとくんという先代の猫も保護猫でした。10数年以上、一緒に過ごして2024年の冬に旅立ちました。その後、これからを考えたタイミングでCLUB Panasonicとその公式LINEに登録をしていたことから、「パナソニック保護犬猫譲渡会」を知りました。参加した理由は、信頼のある企業が主催する譲渡会であり、規模の大きさが保護猫との出会いの多さになると考えたからです。

「本当の猫たち」に出会った衝撃

おてんばな性格のたまきちゃん

当初、迎える予定は1頭だった

――家族に迎えた、たまきちゃんといずもくんとは、どのような出会いだったのですか?
Sさん:譲渡会でのたまきちゃんとの出会いは、妻の直感です。先代の猫も妻の直感だったので、今回もそれを信じました。保護団体である“ねこかつ”のスタッフさんに想いを伝えたところ、「この猫と同じ多頭飼育崩壊現場で保護されたオス猫が居て、2頭の仲がすごく良い。引き離すのがかわいそうなので、できれば2頭ともに迎えて欲しい」とお願いをされました。このとき、オス猫のいずもくんは隠れており、まったく姿が見えなかったので心配でしたが、家族と話し合った結果、2頭とも迎えることにしました。
これで「先代の猫のときと同じような生活に戻るんだな」と想像していたのですが、それはトライアルの初日から大きく外れました。保護団体でたまきちゃんといずもくんを預かり、スタッフさんが記念写真を撮ろうとした瞬間、なんと家族全員が爪で引っ掻かれて「流血の洗礼」を受けたのです。落ち着いていた先代の猫とはまったく性格が異なり、「本当の猫が来た!」「これこそが猫なんだ…」という衝撃を受けました(笑)。

一緒だったから、いまがある

よく戯れあっているいずもくんとたまきちゃん

それはある日、突然に

――「流血の洗礼」から、どのような新生活がはじまったのですか?
Sさん:2週間のトライアルの最初は、ご飯も食べてくれませんでした。ケージから部屋に出してもソファーの下や家具の奥など人の手の届かない場所に隠れてしまいます。先代の猫は我が家に来た初日から家族に寄り添ってくれたので、どうやって距離を縮めていくのかについては悩みました。
とにかくご飯を…と思い、ケージの中で食べてもらうことからはじめて、部屋の中に出すのも1日1時間くらいから。たまきちゃんといずもくんは本当に仲が良くて2頭でいるときは落ち着いているのですが、数日経っても私たちへの警戒心は変わりませんでした。家族に迎えるのはお互いにとって良くないのかも…と考えはじめた頃、いずもくんが突然、寝転がってお腹を見せてくれました。そこからです。たまきちゃんもだんだんと慣れてきて、トライアルを終了する頃には嘘のように警戒心が無くなっていました。いまでは猫ハラスメントに悩まされるくらい甘えてきます(笑)。
もし、譲渡会で2頭を迎えるお願いをされていなかったら。もし、一緒に迎える決断をしていなかったら。まったく違う生活になっていたと思うと、不思議に感じています。

ご飯をねだるときは呼び鈴を鳴らすまでに

無理をしすぎないスタンスで

慎重な性格のいずもくん

距離を取って、こころの距離を縮める

――慣れてもらうために工夫したのは、どんなことですか?
Sさん:先代の猫から感じたのですが、やはり人間の気持ちが伝わるようで、こちらが焦って距離を縮めようとすればするほど、猫は警戒してしまう気がします。だから、お互いに無理をしないことが大切なのかもしれません。そっぽを向いているのに、「おいで」と声をかけて体を引き寄せるなどは一切やめました。ご飯も用意をしますが食べに来ないなら、すこし放っておく。おもちゃも反応したら一緒に遊ぶ。猫のペースを優先したスタンスが良かったのかなと思っています。
私たち人間側としても四六時中、気を遣っていたら疲れてしまいます。もし、無理をしていたらトライアル期間内で警戒心を解くことができず、こころの距離を縮めるのにもっと時間がかかったかもしれません。猫がケージに入りたいときは入ってもらい、私たちも気にしすぎずに生活していたのが、いまにつながっています。

保護猫中心の人たちと場所

落ち着く場所のひとつ

猫のことが考えられた出会いの場

――いま、パナソニック保護犬猫譲渡会を振り返ると、どのように感じていますか?
Sさん:猫は警戒心が強いと言われますが、譲渡会の会場は広く天井も高くて、保護猫たちはそれほど緊張していなかった印象を受けました。空調も猫の体調面への配慮を感じました。普段通りに近い元気な状態で対面できるのは、出会いの場所として、とても良いことだと思いました。
また、会場内には体験できる家電もあったのですが、びっくりしたのはジアイーノの脱臭能力です。猫もやっぱり生き物ですから、出るものは出ます。でも、これなら全然気にならない。知り合いから「本当にすごいよ」と聞いていましたが、まさかここまでとは思っていませんでした。

想いと工夫のある保護団体

――保護団体“ねこかつ”さんの印象はいかがでしたか?
Sさん:じつは、パナソニックの譲渡会に参加する前から、テレビで“ねこかつ”さんのことを知っていました。「シャーシャー猫だけの譲渡会」や「シニア猫だらけの保護猫譲渡会」を開催されていて面白いことをやる団体だと興味を感じるとともに、保護猫カフェの運営などしっかりした保護猫支援活動体制に共感していました。また、我が家から“ねこかつ”さんの拠点が近く、この団体から保護猫を迎えられたらいいなと考えていました。拠点が近いと困ったときや病気になってしまったときに、すぐに相談できるというのが猫にとって良く、私たちも安心だからです。

想いを持って、頼って、しっかりと救う

お気に入りのおもちゃと

自分と保護犬猫の想いを叶えるため、人を頼る

――最後に、いま保護犬猫を家族に迎えることを悩んでいる方がいたら、何を伝えますか?
Sさん:正直なところ、保護犬猫を迎えるのは大変です。本譲渡時の医療費の一部負担金をはじめ、ご飯代など継続的に生活費などもかかります。でも昔に比べて、いまは動物保護団体のサポート体制が整っており、一緒にくらすためにお部屋をどのように整理整頓するのが良いのかなども含めて、丁寧にアドバイスをもらえます。もちろん、心配事も悩み事も相談できます。本譲渡前のトライアル期間があり、実際にくらしてみることもできます。なにより一緒にくらすことで、たくさん得られることがあります。たとえば、子どもの成長につながったり、家族の仲が良くなったり。だから、初めて犬猫を飼うという方でも行動を起こせば、保護犬猫をしっかりと救えると考えます。この話をしている瞬間もたくさんの犬猫たちが、安心してくらせる“ずっと”の家族とおうちを待っています。

これからもずっと一緒に

保護犬猫譲渡会をきっかけに、新たな日々が始まったたまきちゃんといずもくん。その里親さんから想いが溢れるお話を伺うことができました。
いま起きている保護犬猫についての問題を解決するのは、強い気持ちが必要かもしれません。でも、一人ひとりが目の前の小さな命を大切にして、犬猫と家族と共に毎日を楽しく、心地よく暮らし続けることはその気持ちの源の一つになると考えます。
パナソニックには動物と家族の暮らしの「困ったな」を解決したり、「あったらいいな」を実現したりする、いろいろな家電があります。人も犬も猫も「家族」みんなが幸せな毎日のために、お役に立てたら嬉しいです。

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2025年3月14日 ペット

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