大火力極め焼きヒーター

ビストロものづくりSTORY No.02 火力とお掃除性を両立させた大火力極め焼きヒーター 電子レンジ技術部(ヒーター設計) 辻本 真佐治 ビストロものづくりSTORY No.02 火力とお掃除性を両立させた大火力極め焼きヒーター 電子レンジ技術部(ヒーター設計) 辻本 真佐治

ヒーター見直しのきっかけは、お客様からの声。

「ビストロ」と辻本 真佐治さん

「焼き性能」にこだわってきたビストロにとって、天井のヒーターは最も重要なパーツです。従来搭載していた当社独自の「光ヒーター」は、管状のヒーターが庫内に露出した形。火力が強くて好評でしたが、もっとすっきりした形を望む声も届いていました。ヒーターをフラットな形にするには、熱源を金属の上板で覆わなければならず、火力が弱まってしまいます。高火力と意匠性の両立。技術の常識を覆す相反するニーズに、周囲からは「そりゃ無理だ!」との声も聞こえてきました。

難題を解決するための、3つの工夫。

実は、過去にも平面ヒーターを採用していたことがありました。
しかし、火力やスピードは「光ヒーター」に劣るもの。
平面形状でも「光ヒーター」に匹敵する性能を実現させるため、3つの工夫を凝らしました。

従来品「光ヒーター」

従来品「光ヒーター」

遠赤外線ヒーター2本と近赤外線ヒーター1本を組み合わせた管状のヒーター。

新製品「大火力極め焼きヒーター」

新製品「大火力極め焼きヒーター」

厚さ約1.3mm。内ヒーターと外ヒーターを組み合わせた平面形状のヒーター。

工夫 その1

1つ目は、ヒーターの火力アップです。設計者自ら試作品を作り、ヒーター線の種類や厚み、巻き密度を検討。
改良を重ねた結果、従来の平面ヒーターと比べて約38%の火力アップに成功しました。

工夫 その2

2つ目は、ヒーターの熱をムダなく上板に伝える工夫です。上板が熱で膨張してヒーターから離れるのを防ぐため、「ハニカム構造」(蜂の巣状)の溝を採用。この六角形の溝は、あらゆる方向への膨張を吸収して密着性を保ちます。
六角形の大きさや、溝の深さ、アールの付け方(曲面加工)のシミュレーションを重ね、汚れの付きにくさにも配慮しながら、約10種類の上板を試作しました。

工夫 その3

3つ目は、高温をキープするための制御プログラム。部品の耐熱温度を超えないよう、従来はヒーターのオンオフを繰り返す制御をしていましたが、新ヒーターではオフ時間をなくし、段階的に火力を下げる高度なプログラムを採用しています。

これらの3つの工夫によって、お客様のご要望にお応えしながら、火力やスピードにも納得のいく、「大火力極め焼きヒーター」が誕生したのです。

新ヒーターの意外なメリット。

ヒーターがフラットになったことで、もう1つメリットがありました。
ビストロの庫内天井には、従来からオートクリーン加工が施されています。これは、油汚れを高温で「水と炭酸ガス」に分解する特殊な加工で、水拭き不要で汚れを焼き切る仕組みです。

新ヒーターは「光ヒーター」より天井の温度ムラを抑えられるので、この加工の効果をさらに発揮できます。
つまり、見た目がすっきりしただけでなく、よりお手入れしやすい快適なヒーターに進化したのです。
設計者たちの知恵と技術の蓄積により、意匠性・高火力・使い勝手を兼ね備えた、素晴らしいヒーターに仕上がりました。

オートクリーン加工により、面倒な天井のお手入れもボタンひとつ。

オートクリーン加工なし

オートクリーン加工なし

オートクリーン加工あり

オートクリーン加工あり

※2016年度取材時の内容です。