極細毛と音波振動の相乗効果歯周ポケットケアを追求した新発想ドルツとは。

極細毛と音波振動の相乗効果 歯周ポケットケアを追求した新発想ドルツとは。パナソニック オーラル商品開発チーム 主任技師 内田 聡 極細毛と音波振動の相乗効果 歯周ポケットケアを追求した新発想ドルツとは。パナソニック オーラル商品開発チーム 主任技師 内田 聡

極細毛と音波振動の相乗効果

歯周ポケットケアを追求した新発想ドルツとは。 

パナソニック オーラル商品開発チーム 主任技師 内田 聡

歯周ポケットケアのために生まれた、極細毛ブラシのドルツEW-DE43。その開発の経緯や、ブラシの形状へのこだわりについて、主任技師の内田さんにお話を伺いました。

歯周病を予防するには、「歯周ポケット」に潜む原因菌をかき出すことが必要です。
しかし、家庭での歯ブラシを使ったブラッシングでは、狭い「歯周ポケット」の中までは毛先が入らず、磨けないというのが一般定説でした。そのため、歯肉縁上プラーク(むし歯菌)は毎日の歯磨きで除去し、歯肉縁下プラーク(歯周病菌)は歯科医に委ねるべき、という考え方が主流でした。

その対策として開発されたのが、ドルツの「極細毛ブラシ」です。 毛先約0.02mmの極細毛であれば「歯周ポケット」に入りこみ、さらに、ドルツの微細な音波振動で、狭く繊細な「歯周ポケット」内のプラーク(歯垢)をかき取ることができます。
手磨きの場合、「歯周ポケット」に極細毛を入り込ませることはできますが、どんなに細かく手を動かしているつもりでも、振幅は10mm程度。すぐに毛先が「歯周ポケット」から出てしまい、効率的に「歯周ポケット」内のプラーク(歯垢)をかき取るには、スキルが必要です。

ドルツなら、ブラシを“歯と歯ぐきの境目に、ななめ45度で当てる”だけ。
「極細毛ブラシ」と「リニア音波振動」の相乗効果によって、スキルを必要とする手磨きの欠点を克服し、より積極的に「歯周ポケット」に潜む原因菌をかき出せます。

極細毛ブラシを説明する内田さん

歯周ポケットケアに特化したドルツを開発した経緯

【歯の喪失原因】歯周病42% むし歯32% 破折11% 矯正1% その他14% 【歯の喪失原因】歯周病42% むし歯32% 破折11% 矯正1% その他14%

グラフを見ても分かるように、歯を失う原因はむし歯よりも歯周病が多く、また、その比率は、年々増加傾向にあります。
その点に着目して、より「歯周ポケット」を重点的にケアできる電動歯ブラシの開発に取り組みました。

こだわりの3mm段差を採用した「極細毛ブラシ」

こだわりの3mm段差を採用した「極細毛ブラシ」

歯周病の原因菌が潜む「歯周ポケット」は、正常な状態で1~3mm。4mm以上の場合には、内部で炎症が起こっている可能性があるため、必要以上に「歯周ポケット」に毛先が入ってしまわないよう、ドルツのブラシは3mmの段差毛を採用しています。
この段差を何mmに設定するかという点は、最もこだわったポイントです。1mm単位で何種類もサンプルを作り、最終的には0.5mm単位での違いも検討、五味教授にも段差の違いによる効果の検証を行っていただきました。こうした検討に検討を重ねた結果、3mm段差の「極細毛ブラシ」が生まれました。

この極細毛は、歯周ポケット内に入り込みやすいのですが、形状的に柔らかく、手磨きでは歯垢除去力の低下が心配されます。
しかし、微細な音波振動のドルツであれば、歯周病の原因菌をしっかりとかき取ることができるうえに、歯肉(歯ぐき)に痛みや傷害を与えることがありません。

極細毛ブラシを説明する内田さん
歯の模型

微細なバス(ヨコ)磨きを実現する音波振動

まず、手磨きにおいてタテ磨きとヨコ磨きを比べた場合、歯に対して垂直にブラシを動かすタテ磨きは、歯肉(歯ぐき)のマッサージ効果が得られますが、歯周ポケット内の歯垢除去効果はあまり期待できません。それに比べ、歯科衛生士が推奨するバス(ヨコ)磨きは、歯周ポケット内の歯垢除去力に優れています。
ドルツは、この歯垢除去力に優れたバス(ヨコ)磨きができるリニア音波振動を採用し、手磨きでは実現できない約0.9mmという細かい振幅により、歯肉(歯ぐき)を傷めず、「歯周ポケット」の中のプラーク(歯垢)をかき出すことができます。

日本人の小さな口にもあったブラシ

日本人の歯

【日本人の歯】

  • 歯並びが曲線的
  • 歯面が丸い
  • 歯にすき間がある
欧米人の歯

【欧米人の歯】

  • 歯並びが直線的
  • 歯面がフラット
  • 歯にすき間が少ない

ドルツの一番のポイントは、日本人の特徴である「凹凸の多い歯と小さい口」に合わせて作られているということです。
歯の一本一本にフィットし、かつ、電動歯ブラシでは届きにくい奥歯まで磨くことを意識したコンパクトヘッドを採用しています。
また、電動歯ブラシは「重たい」「音がうるさい」といったイメージがありますが、ドルツは軽量化・騒音低減にもこだわっており、EW-DE43は、以前のモデルEW-DE41より長さを短くすることで、よりコンパクトで持ちやすくなりました。

毎日使う歯ブラシは使い勝手が重要ですので、コンパクトなドルツは女性にもオススメです。

極細毛ブラシ

極細毛ブラシ

ダブルエッジブラシ

ダブルエッジブラシ

ポイント磨きブラシ

ポイント磨きブラシ

2Way シリコンブラシ

2Way シリコンブラシ

磨くときのポイント

歯と歯肉(歯ぐき)の境目を磨く場合、歯面に対して、ブラシをななめ45度であてることがポイントです。
極細毛と音波振動を兼ね備えたドルツであれば、自然と「歯周ポケット」に毛先が入り込み、プラーク(歯垢)をかき出せるので、「歯周ポケット」に極細毛を入れることを意識しすぎる必要はありません。

EW-DE43には、「極細毛ブラシ」「Wエッジブラシ」「ポイント磨きブラシ」「シリコンブラシ」の4種類のブラシが付属しています。

歯周ポケットに潜むプラーク(歯垢)をかき出すのには「極細毛ブラシ」。
歯面に付着したプラーク(歯垢)を除去するのには「Wエッジブラシ」がそれぞれ適しています。

「ポイント磨きブラシ」は、毛先が歯間に入り込みやすい円錐状のブラシで、歯間や歯並びの悪い部分、奥歯の奥もしっかりと磨くことができる補助ブラシです。

「シリコンブラシ」は、歯肉(歯ぐき)に、音波振動で心地よい振動を与えることができます。裏表で硬さが異なり、お好みでご使用いただけますが、歯肉(歯ぐき)の腫れや刺激が気になる場合には柔らかい側を、しっかりとした刺激が欲しい場合には硬い側を使用されると良いでしょう。

お手入れ全体の流れとしては、「極細毛ブラシ」または「Wエッジブラシ」で全体のプラーク(歯垢)を除去した後に、「ポイント磨きブラシ」で気になる部分の磨き残しをケア。プラスαとして、「シリコンブラシ」を使って歯肉(歯ぐき)をケアするのがおすすめです。