Story No.04 必要なものだけが見えるデザイン。

デザイン 松本優子

Story No.04 必要なものだけが見えるデザイン。 デザイン 松本優子Story No.04 必要なものだけが見えるデザイン。 デザイン 松本優子

本質を際立たせるために、要素を削ぎ落とす。

キッチン家電における主役は、あくまで料理や人や空間だと考えています。
そこで今回は、家電としての主張を排し、余計なものを一切削いだ構成にすることで、この商品が一番伝えたい価値である「パンが簡単においしく焼ける」ことを際立たせたデザインに仕上げています。

松本優子さん

キッチン商品には、「本質を際立たせるため、要素を削ぎ落とす」という共通思想があります

全面スモークガラスを採用したことで、使っている時はパンが映え、使っていない時は空間に溶け込む、といったように、近赤外線ヒーターの点灯/消灯で表情が変化します。焼いている間すら楽しい、そんな商品に仕上げることができました。
また、全面スモークガラスを美しく見せるためのスリムなハンドルも、こだわった点です。お客さまが安全に使えて、しかもデザイン性の高いものにするため、ハンドルだけでも数十個の試作品をつくり、使い勝手も含め、検証しました。

トースター上部

実物にしてみて初めて分かることもあるため、試作は欠かせません

操作体系もシンプルに。

さらに、現代のくらしに則した操作性にも留意した、トースターには珍しいフルドット液晶とクリックダイヤルを採用することで、数々のオートメニューや焼き加減の調整、手動設定も、少ないボタンでのスムーズな操作が可能になりました。

液晶画面のイメージ

外観はもとより、操作性もシンプルに

キッチン空間に溶け込む、端正なトースター。

また、細部にも気を配ってデザインをしています。家電特有の「つなぎ目」や「パーツの違い」を感じさせないカタマリ感にこだわり、ディテールを調整していきました。
黒色は、端正で知的な商品イメージを体現し、反射を抑えたマットな質感は、インテリアへの調和性を両立させています。

このトースターの魅力を存分に引き立てるデザインに仕上げられたと思います。

トースターと松本優子さんのイメージ

一つ一つの積み重ねが良いものをつくると信じて、細かな箇所までこだわり抜きました