「人を撮る」のに最適な中望遠レンズの魅力と活用法

1. 人物撮影におすすめの中望遠レンズの魅力

1-1 中望遠レンズとは?

人物撮影に最適なレンズとしてよく使われるのが「中望遠レンズ」です。このレンズは、35mm換算で焦点距離が85mmから135mm程度の範囲を指します。ポートレート撮影、つまり人物の写真を撮る際に非常に人気があります。実際に、皆さんが見たことのある多くのポートレート写真は、この中望遠レンズで撮影されたものが多数あります。

また、一般的な標準ズームレンズは35mm換算で24mmから70mmの焦点距離をカバーしていますが、中望遠レンズはそれよりも少し長めの焦点距離を持っています。そのため、既に標準ズームレンズを持っている方でも、焦点距離が重ならず、新たに買い足すのに適したレンズと言えるでしょう。

1-2 中望遠レンズが人物撮影に選ばれる理由

歪みが少ないので、違和感の少ない写真になります。

G100D,  LUMIX G 42.5  F1.7    /    85mm(35mm換算),  1/60sec,  F1.7,  ISO800  ©Atsushi Ogai

歪みが少ないので、違和感の少ない写真になります。

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/80sec,  F1.8,  ISO500  ©Atsushi Ogai

背景が適度に圧縮されるため奥行き感が作りやすい。

G100D,  LUMIX G 42.5  F1.7    /    85mm(35mm換算),  1/500sec,  F1.7,  ISO200  ©Atsushi Ogai

中望遠レンズが人物撮影に使われる理由の一つは、歪みが少ないというメリットがあるからです。広角系レンズはどうしても歪みが発生しやすく、風景やスナップ撮影ではそれほど気にならないのですが、ポートレート撮影の場合は少しの歪みでも気になります。モデル撮影などでは、その歪みが違和感につながるため、中望遠レンズが愛用されてきました。また、このタイプのレンズは単焦点レンズであることが多く、より歪みが抑えられているのも特徴です。

さらに、適度な「圧縮効果」が得られるのも中望遠レンズのポイントです。圧縮効果とは、注目させたい被写体の背景を手前に寄せたような視覚的効果のことを指します。この効果のおかげで、主題がはっきりとした写真を撮ることができるのも中望遠レンズの魅力です。

2. 中望遠レンズで多彩なシーンを美しく撮影

2-1 圧縮効果と背景を意識した撮影

人を撮ると一言に言っても、生活空間での撮影や旅行先など屋外での撮影など、さまざまなシーンが想定されます。そんなときに使いやすいのが中望遠レンズです。

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/15sec,  F1.8,  ISO400  ©Atsushi Ogai

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/1600sec,  F1.8,  ISO100  ©Atsushi Ogai

G100D,  LUMIX G 42.5mm  F1.7    /    85mm(35mm換算),  1/10000sec,  F1.7,  ISO200  ©Atsushi Ogai

今回紹介しているレンズはどちらも35mm換算で85mm相当のレンズです。この焦点距離はそれなりに望遠効果があり、背景がボケやすいのが特徴です。さらに、単焦点の中望遠レンズは開放値が明るいケースが多く、よりボケやすい特性があります。今回紹介しているレンズも、F1.7やF1.8と開放値が明るいレンズです。この2つの条件が揃うことで、ピントを合わせた被写体がまるで浮き上がったような写真が撮れます。この立体感を感じる描写力こそが、このレンズの醍醐味と言えるでしょう。

また、室内撮影では背景が煩雑になりやすいのですが、絞り値で背景のコントロールがしやすいため、撮影の幅が広がります。屋外撮影でも、あえて背景を見せたい場合などは絞り込むことで背景までしっかりと見せることが可能です。適度な圧縮効果と明るいレンズの組み合わせで、自分のイメージした写真を撮りやすいのが魅力です。

F5.6

F1.8

2-2 前ボケを活かした立体感のある撮影技法

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/40sec,  F1.8,  ISO500  ©Atsushi Ogai

G100D,  LUMIX G 42.5  F1.7    /    85mm(35mm換算),  1/125sec,  F1.7,  ISO800  ©Atsushi Ogai

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/8000sec,  F1.8,  ISO100  ©Atsushi Ogai

ボケやすい特性をさらに活かす撮影技法として「前ボケ」を意識した撮影があります。これは、注目させたい被写体の背景だけでなく、あえて前面にもボケを作ることを指します。難しいことではなく、撮影時にレンズと被写体の間に何かを写り込ませ、その写り込んだものをボカすだけです。そうすることで、より奥行き感を演出し、立体的な写真に仕上げることができます。

明るい中望遠レンズならではの表現で、SNSなどでも人気のある撮影方法です。このような撮影技法にもトライしやすいのが中望遠レンズの魅力です。

2-3 中望遠レンズで自然な表情を捉える

G100D  LUMIX G 42.5  F1.7    /    85mm(35mm換算),  1/10000sec,  F1.7,  ISO320  ©Atsushi Ogai

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/1000sec,  F1.8,  ISO500  ©Atsushi Ogai

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/8000sec,  F1.8,  ISO100  ©Atsushi Ogai

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/5000sec,  F1.8,  ISO100  ©Atsushi Ogai

中望遠レンズは標準域のレンズに比べて、離れた位置からの撮影が可能なため、被写体にカメラを意識させることなく撮れるのがメリットです。35mm程度のレンズで撮影する場合には、それなりに被写体に寄って撮影することになりますが、85mmの中望遠レンズなら約3m程度離れたところから撮影しても、人物撮影には丁度いい画角になることが多いです。

これだけ離れていれば、被写体の緊張感は少なく、普段通りの自然な表情を捉えることができます。カメラを意識させないスナップ的なポートレートを撮るのには非常に適したレンズです。

3. 中望遠レンズの多彩な魅力

3-1 注視させるレンズとしての特性

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/80sec,  F1.8,  ISO800  ©Atsushi Ogai

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  F1.8,  1/400sec,  F1.8,  ISO500  ©Atsushi Ogai

G100D,  LUMIX G 42.5mm  F1.7    /    85mm(35mm換算), 1/60sec,  F1.7,  ISO200  ©Atsushi Ogai

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/100sec,  F1.8,  ISO100  ©Atsushi Ogai

S9,  LUMIX S 85 F1.8    /    85mm,  1/30sec,  F2.5,  ISO1600  ©Atsushi Ogai

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/6400sec,  F1.8,  ISO500  ©Atsushi Ogai

中望遠レンズは「注視させるレンズ」と言われ、撮影の意図をはっきりと伝えることができるレンズとして使われます。その特性を活かし、ポートレート以外にもスナップ、物撮り、お花撮影などにもおすすめです。特にLUMIX S9のようなフルサイズのミラーレスカメラで使用することで、より圧縮効果とボケ感を活かした写真を撮ることができ、ドラマティックでインパクトのある一枚を撮ることが可能です。

3-2 ペットなどの動物撮影にも活躍

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/160sec,  F1.8, ISO100  ©Atsushi Ogai

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/320sec,  F1.8,  ISO100  ©Atsushi Ogai

S9,  LUMIX S 85  F1.8    /    85mm,  1/200sec,  F1.8,  ISO100  ©Atsushi Ogai

少し離れたところからでも撮れるので、警戒心の強い動物撮影にも使えます。本格的な野生動物の場合には、さらに長い望遠レンズ(一般的には200〜400mm相当)を使うことがほとんどですが、身の回りにいる動物であれば、85mmでも十分に撮影できます。家で飼っている犬猫や、さらに警戒心の強いハムスターなどの小動物も適度に離れたところから撮影でき、ペットの自然な姿を捉えることができます。

中望遠レンズのポテンシャル

このように85mmの単焦点中望遠レンズは、写真表現の幅を大幅に増やしてくれます。レンズの特性をしっかりと理解したポートレート撮影から、その焦点距離を活かしたインパクトのあるスナップ撮影、かわいいペットの何気ない写真など、生活の中にあるさまざまなシーンを切り抜けるポテンシャルがあるレンズです。プラスアルファのレンズとしておすすめの一本です。

今回ご紹介したレンズ

LUMIX S 85mm F1.8

LUMIX S 85mm F1.8

手軽にポートレート撮影が楽しめる、 高品位な描写力を実現した中望遠単焦点レンズ

送料無料│分割払手数料無料

LUMIX G 42.5mm / F1.7 ASPH. / POWER O.I.S.

LUMIX G 42.5mm / F1.7 ASPH. / POWER O.I.S.

被写体を印象的に捉える、美しいボケ味の中望遠ポートレートレンズ

送料無料│分割払手数料無料

LUMIX S9ブラック「人物撮影におすすめの中望遠レンズ」セット(デジタル一眼カメラ/標準ズームレンズ+中望遠レンズ)
SET-DC-S9KS85-K

LUMIX S9ブラック「光を意識した撮影を軽快ミラーレスで楽しむ」セット

セット内容

01

・DC-S9(ボディ本体)色:ブラック
・交換レンズ

LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6

01

LUMIX S 85mm F1.8

送料無料│分割払手数料無料

LUMIX S9シルバー「人物撮影におすすめの中望遠レンズ」セット(デジタル一眼カメラ/標準ズームレンズ+中望遠レンズ)
SET-DC-S9KS85-S

LUMIX S9シルバー「光を意識した撮影を軽快ミラーレスで楽しむ」セット

セット内容

01

・DC-S9(ボディ本体)色:シルバー
・交換レンズ

 LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6

01

LUMIX S 85mm F1.8

送料無料│分割払手数料無料

LUMIX G100D 「人物撮影におすすめの中望遠レンズ」セット(デジタル一眼カメラ/標準ズーム+望遠ズーム+中望遠レンズ)
SET-DC-G100DHS043-K

 altテキストが入りますLUMIX G100D 「光を意識した撮影を軽快ミラーレスで楽しむ」セット

セット内容

01

・DC-G100DK(ボディ本体)
・交換レンズ

 LUMIX G VARIO 12-32mm / F3.5-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.(H-FS12032)
 LUMIX G VARIO 45-150mm/F4.0-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.(H-FS45150)

01

LUMIX G 42.5mm / F1.7 ASPH. / POWER O.I.S.

01

【キット内容】

専用ポーチ/ブロアー/レンズブラシ/クリーニングクロス
ボディキャップ(※)/レンズリアキャップ(※)

※ 同梱されている各キャップはGシリーズ(マイクロフォーサーズ一眼カメラ)向けとなります。
Sシリーズ(DC-S1R-K/ DC-S1-K、フルサイズ一眼カメラ)ではご利用いただけませんので、予めご了承の上、お買い求めください。

送料無料│分割払手数料無料