山内晶大、山本智大、西田有志が教えるバレーボール観戦の楽しみ方「録画して試合中の駆け引きや選手の表情・動きにも注目して欲しい」山内晶大、山本智大、西田有志が教えるバレーボール観戦の楽しみ方「録画して試合中の駆け引きや選手の表情・動きにも注目して欲しい」

《パリ2024の注目競技!》

山内晶大、山本智大、西田有志が教えるバレーボール観戦の楽しみ方「録画して試合中の駆け引きや選手の表情・動きにも注目して欲しい」

 

text by 田中夕子(Yuko Tanaka)
photographs by 松本輝一(Kiichi Matsumoto)

いよいよ間近に迫ったパリ2024オリンピック競技大会。
大会を楽しみたい方向けに、さまざまなオリジナルコンテンツをお届けします。
今回は大会の注目競技の一つ、バレーボールの観戦術を現役の男子日本代表3選手が紹介します。

2024年7月、パリ2024オリンピック競技大会が開幕する。

サマータイムが導入される現地と日本の時差は7時間。リアルタイムでの観戦は、夜から深夜帯、早朝にかけての時間となりそうだ。

数多くの競技が開催される中、パリ2024の注目競技はいくつかあるが、中でも52年ぶりの金メダル獲得に向け、期待が高まるのがバレーボール男子日本代表だ。昨秋、東京で開催されたオリンピック予選では、2戦目でエジプトにフルセットの末に敗れ、崖っぷちに追い込まれてからの快進撃。劇的な勝利を重ね、自力では北京2008以来となる出場権を獲得した。

かつてのイメージであれば、「女子バレーはラリーが続くから面白いけれど、男子バレーは強打一本で決まってしまうので見応えがなくてつまらない」と思う人もいるかもしれない。だが、時代は変遷し、今や男子バレーのほうが長く、白熱したラリーが続くと言っても過言ではない。そしてまさに、バレーボール男子日本代表の武器もラリーを展開する守備力と、そこから勝負を決する1点をもぎ取る攻撃力を擁した絶妙なバランス。守備の中心となるのが、ミドルブロッカーの山内晶大と、リベロの山本智大だ。

バレーボールのコートに立つのは6人。そのうち1人が「リベロ」。守備専門のプレーヤーで、サーブやスパイクで自ら得点を獲ることはないが、いかに相手の攻撃をつなぐか。コート内で守備面の“司令塔”とも言うべき役割を担っている。

山本智大(Tomohiro Yamamoto)1994年11月5日、北海道生まれ。171cm、69kg

山本智大(Tomohiro Yamamoto)1994年11月5日、北海道生まれ。171cm、69kg

2019年に日本代表へ初選出された山本は、日本代表のリベロとして東京2020にも出場、2022年には世界選手権にも出場した。100kmを超える相手のスパイクも「ブロックがいない状態で拾うほうが(自分にとっては)やりやすい」という度胸と技術の持ち主。リベロの武器であるレシーブ力はもちろん、山本自身が最も注目してほしいポイントは、周りのアタッカー陣を活かし、セッターに相手コートの状況を伝える「声」だと言う。

「(セッターの)関田(誠大)さんがトスを上げる3秒前ぐらいに、相手のブロックがどんな跳び方をしているかを大きな声で後ろから伝える。加えて、アタッカー陣に対してはスパイクを打つ時に相手のブロックが何枚ついているか、空いているコースはどこかをコールする。自分が直接得点を獲ることはできませんが、自分の“声”を活かして、そのまま空いたコースに打ったスパイクが得点になると『よっしゃ、俺の得点だ』という気分になれるのもリベロの醍醐味です」

瞬時に攻守が切り替わるバレーボールでは、事前にスタッフから対戦相手のデータも選手に伝えられる。その時々で、どの選手が打ってくる傾向が高いのか、どのコースが得意なのか。数字で示された情報と、実際の試合の中で「今はここだ」と判断して相手がスパイクを打ってくるであろう場所で守るのが山本の仕事。その山本が、よりレシーブしやすいようにネット際でジャンプし、相手のスパイクコースを塞ぎ、拾う範囲をより限定させるのがブロックであり、バレーボールにおいてブロックを武器とするのが、ミドルブロッカーと呼ばれるポジション。高さも求められる役割を204cmの山内が担う。

愛知学院大学在学中の2014年に日本代表へ選出され、東京2020にも出場。数々の世界選手権やワールドカップなどに出場した、現在の代表チームで経験豊富な選手だ。見る側にとっては見応えのある長いラリーも「ミドルブロッカーは常に相手の攻撃陣、セッターを見てブロックに跳び、すぐに下がって誰より速く攻撃準備をしなければならないので、とにかく大変」と苦笑いを浮かべるが、日本代表10年間で築き上げた体力と磨きのかかった判断力で、日本代表の「壁」としてコースを塞ぎ、抜けたコースはリベロの山本が拾う。その連係こそが、メダル獲得を視野に入れる日本代表の強さだと公言する。

山内晶大(Akihiro Yamauchi)1993年11月30日、愛知県生まれ。204cm、85kg

山内晶大(Akihiro Yamauchi)1993年11月30日、愛知県生まれ。204cm、85kg

「ブロックで跳ぶ時も、隣で一緒に跳ぶ選手との間をわざと空けて、そこに打たせてレシーバーに拾わせる。スパイカーとブロッカーの駆け引きだけでなく、後ろでレシーバーが着実につないでくれるのも日本の強み。リアルタイムで見ていると、一連の流れが瞬時に過ぎてしまってわかりづらいかもしれませんが、ディーガで録画して後から見返せば『実はここで駆け引きをしていたのか』という戦術のぶつかり合いも発見できるはずです。ミドルブロッカーは一見すると地味なポジションなので、どんな動きをしているか録画再生で何度も味わってほしいですね」

鉄壁の守備を武器に、いざパリ2024へ。とはいえ、やはり相手よりも多く点を獲らなければならないバレーボールで、不可欠なのが攻撃力。その中心となるのが、オポジットと呼ばれる攻撃専門のポジションを担う西田有志だ。

三重・海星高を卒業後の2018年に弱冠18歳で日本代表に初選出。その年の世界選手権に出場し、翌年のワールドカップではパリ2024にも出場するカナダを相手に5本のサービスエースを含む6連続得点をたたき出した。当時を振り返り、西田自身も「まるで奇跡。同じことは二度とできない」と笑うが、強烈なサーブとスパイクは世界屈指の破壊力を誇る。守備のスペシャリストの山本が「一度乗ってしまうと手が付けられない」と称賛する攻撃力で、世界の強豪にも真っ向勝負を挑む。

西田有志(Yuji Nishida)2000年1月30日、三重県生まれ。186cm、89kg

西田有志(Yuji Nishida)2000年1月30日、三重県生まれ。186cm、89kg

ミドルブロッカーと同様に高さが武器となるポジションで、世界を見渡せば同じポジションには2mを超える選手がズラリと揃う。186cmの西田は世界では圧倒的に小さい部類に入るが、そんなハンデを感じさせない豪快なスパイクに加え、空中でブロックを観察して空いたスペースに落とす技と頭脳も彼の武器である。

「コートを挟んで対峙するのはすごい選手ばかり。中には、僕が決めると『この野郎!』と悔しがる選手もいますが、挑発には乗らない。むしろニコニコしながら、内心で『見たか』と思っているんです。会場ではそこまで見ることはできませんが、テレビやディーガで録画して見返す時は表情もしっかり見られるはず。勝負を楽しんでいる姿に、ぜひ注目して下さい!」

3回以内にボールをつなぎ、どちらかのコートへボールが落ちれば得点になる。バレーボールはシンプルな競技で、学生時代に少なくとも一度は体育の授業で経験がある、という人も少なくない。日本人にとって馴染みの深い競技でもある。

国際試合がテレビ中継される機会も多く、強烈なサーブやスパイクの威力はそれだけでも十分感じ取ることができるが、3選手が口を揃えたのは「パッと見るとボールの行方だけを追ってしまいがちなので、あえてボールを見ずに選手1人1人の動きに注目してもらえると、新たな発見があるはず」ということ。

なぜこの一打が決まったのか、はたまた決まらなかったのか。ブロックでボールに触れたのは誰の手で、どの位置で誰がレシーブしてつないだのか。ディーガなら見たいシーンをすぐに探して何度も見返すことができ、楽しみもさらに広がっていくはずだ。

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