室外機の仕組みと設置場所やメンテナンスの注意点

監修:田中 真紀子
ライター:UP LIFE編集部
2020年6月25日 空気

室内機に目が行きがちなエアコンですが、室外機だってもちろん大切。そうわかってはいても、役割や仕組み、メンテナンスの方法などはよくわからないという方もいることでしょう。そこで、家電のエキスパートである田中 真紀子さんに、室外機にまつわるあれこれを聞いてみました。

運転中は何をしている? 意外と知らない室外機の仕組みと役割

どんな役割があるのか、いまいちわからないエアコンの室外機。でも、田中さんによると「室内機と同じくらい大切なもの」なのだそうです。

「室外機は室内機とセットなので、これがなければ当然ながらエアコンは動作できません。それを踏まえ、最近は各メーカーも室外機の開発に注力してきています。たとえばパナソニックの『エオリア』は、外気温の影響を受けにくい設計。冷房時はたとえ外気温が50℃でも、安定した冷房のパワーを保つことができます。この数字は、あまり見られない高さですね」

そんな室外機は冷暖房時に、一体何を行っているのでしょうか?

以前の記事でもお話ししたように、エアコンは熱が多いところから少ないところへ移動する性質を利用した家電です。大まかに言うと、室内機と室外機はパイプで繋がっており、そのパイプに充填された冷媒ガスが熱を運ぶという構造。

冷媒は熱の輸送トラックのようなもの。室内の空気中にある「熱」を運び、熱交換器が「熱」を交換。冷たくなった空気をまた冷媒が室内に運んでくれる

たとえば冷房時なら、室内機が部屋の空気を取り込み、その空気から熱交換器が熱を取り除くことで冷たい風が出てきます。取り除かれた熱は冷媒ガスに乗って室外機へと移動。室外機のコンプレッサーで圧縮されてさらに高温となり、前述の熱が多いところから少ないところへ移動する原理により大気中に排出されます。この逆のプロセスとなるのが、暖房の場合。室外機が取り込んだ大気中の熱が圧縮され、高温化して室内機へ移動。室内機の熱交換器を通ることで、温かい風となって部屋に送り込まれています」

 

※エオリアXシリーズは、外気温50℃まで対応。(当社測定基準による。CS-X400D2、当社環境試験室(約14畳)、外気温50℃、設定温度25℃で冷房運転。室温が25℃となり、連続運転動作することを確認。)外気温とは室外機の吸い込み温度です。使用環境・設置状況により能力の低下があります。所定の設置スペースを確保してください。

設置工事で気を付けたいことと、お手入れする際の注意点

設置工事で気を付けたいことと、お手入れする際の注意点

続いて田中さんに教えてもらったのは、室外機の設置について。

「室外機を設置する場所は、一般的に室内機が設置された位置の真裏側の地面が基本です。配管は短い方が、運転効率は良くなります。また、室外機周辺の風通しの良さも効率アップに繋がります。前後左右にどのくらいのスペースが必要かはメーカーが定めているので、確保できる場所に設置しましょう。

冷房を使うシーズンは室外機への直射日光も避けたいところです。室外機周辺の温度が高くなりすぎると効きが弱くなってしまうことがあります。ですが、難しい場合はよしずを立てかけたり、メーカー純正のカバーなどを利用したりして日陰をつくってください。なお、テラスのようにコンクリートの上に設置する場合は、照り返しでより温度が上がります。コンクリートの近くだと50℃近くまで行くこともあるので、注意したいですね。逆に暖房シーズンだと室外機は暖かいほうがいいので、日陰にしないよう、よしずなどは外しておきましょう」

また「前後左右のスペースは、より広めに取っておくといいですよ」と、続ける田中さん。

「取付業者の方ならご存知とは思いますが、スペースにゆとりがあればメンテナンスしやすいし、周囲を掃除するときも助かりますよ。室外機はいったん設置するとなかなか動かせませんから。また、以前の記事にもあったように、取付工事は混んでいる時期だと業者の方も大変なので、余裕のない作業になる可能性もあります。エアコンは取り付けたまま10年前後にわたって使うことになるので、作業中は問題がないか、たまに様子をうかがってみると良いでしょう」

このほか、室外機のお手入れ方法も聞いておきたいところ。

「室外機はフィンの部分にホコリやゴミが詰まっていると、エアコンの効率は落ちてしまいます。前述の通り室外機は排熱を担っていますが、ゴミなどでふさがれてしまうと、熱風がうまく外に逃げず、熱が室外機周辺に溜まってしまうからです。これは室外機の前にものを置いてしまっている場合も同じ。冷却効果が弱まったり余分な電気代もかかってしまうので、枯れ葉がたまっていないか、虫が巣を作っていないかなど、周囲を見るようにしましょう。それほど頻繁でなくて良いので、シーズン前とシーズン後の年に2回程度は確認したいですね」

 

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田中 真紀子(たなか まきこ)

監修:田中 真紀子(たなか まきこ)

白物家電をはじめ生活雑貨、家事、住まいなど、暮らしにまつわるモノ・コトの取材・執筆を行うフリーライター。美容家電も得意分野で、働く女性として、一児の母として、忙しくてもきれいになれる美容家電を見つけ、各媒体でも紹介している。総合情報サイト『All About』美容家電・育児用品ガイド。

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記事の内容や商品の情報は掲載当時のものです。

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