

熱中症をおこす3つの要因と対策とは?エアコンで熱中症対策も!
ライター:UP LIFE編集部
2021年7月7日 空気
熱中症は、室内でも注意が必要です。この記事では、熱中症をおこす要因と、熱中症の危険度を判断するのに役立つ「暑さ指数」について解説します。また具体的な予防と対策の方法、エアコンでできる熱中症対策についても紹介します。
熱中症予防の目安になる「暑さ指数」(WBGT)の指標とは「気温」「湿度」「輻射熱(ふくしゃねつ)」

熱中症を予防するためには、単に気温だけではなく、「暑さ指数」を意識することで、より的確な対策をすることができます。
熱中症予防で重要な要素は「湿度」
暑さ指数(WBGT:湿球黒球温度)とは、人間の熱バランスに影響の多い「気温」「湿度」「輻射熱」の3つの要素を取り入れている温度の指標です※1。
「気温」「湿度」「輻射熱」はそれぞれ乾球温度計、湿球温度計、黒球温度計による計測値を使って計算されます。
暑さ指数は、
- 屋外では、「気温」1:「湿度」7:「輻射熱」2
- 屋内では、「湿度」7:「輻射熱」3
の割合で計算されますが、「湿度」が7割を占めており、重要な要素となっています。
なぜ湿度が重要かと言うと、湿度が高いところでは、汗が蒸発しにくく、熱を放出する力が減ってしまうため、熱中症になりやすくなってしまうからです。
暑さ指数は数値が高くなるほど熱中症のリスクが増す
また、暑さ指数は、熱中症予防の指針として、日常生活だけでなく、運動時や作業時の指針としても活用されています。
暑さ指数と熱中症は相関性があり、数値が高くなるほど熱中症のリスクが高まるといわれています。暑さ指数の数値に対して危険度がランクづけされ、運動指針や注意事項が示されています。例えば、暑さ指数31℃以上は運動を原則中止すべきとされているなどです。
暑さ指数を意識することで、その時々の熱中症のリスクを判断できるので、適切な対処ができるでしょう。
日常の熱中症危険度や注意すべきことを「暑さ指数」ランクごとに解説

日本生気象学会が公表している「日常生活における熱中症予防指針」をみると、暑さ指数(WBGT)が「注意」や「警戒」「厳重警戒」などでランクづけされており、段階を知ることで熱中症予防に役立てることができます。全国の暑さ指数の実況と予測は、環境省のサイトで簡単に調べることができます。
日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針Ver.3.1 」(2021)をもとに作成

例えば、「注意」では「一般に危険性は少ないものの、激しい運動や重労働時には熱中症が発生する危険がある」となっています。このような暑さ指数(WBGT)をぜひ参考にして、常に自分のいる環境の熱中症危険度を意識しましょう。
熱中症はどんなふうに起こるの?熱中症を起こす3つの要因

熱中症は、さまざまな要因により引き起こされますが、大きな要因として、「環境」「体」「行動」の3つが挙げられます。それぞれの要因をひとつずつ見ていきましょう。
熱中症の要因1:【環境】気温や湿度の高さ、エアコンのない室内は危険度が増す
熱中症は、暑さによる体温の上昇に加え、湿度の高さにより体の熱を外へ放出しにくくなることで発症します。そのため、気温や湿度が高い、日差しが強い、風が弱い、エアコンのない室内にいる、閉め切った屋内にいる、などといった環境下では、なおさら発症リスクが高まります。
熱中症の要因2:【体】体調不良や持病、脱水症状に気をつける
体のコンディションや年齢、持病などによって、熱中症の発症リスクが異なることを理解しておきましょう。肥満の方や高齢者、乳幼児などのほか、精神疾患や糖尿病の方も発症する確率は高くなります。
また、脱水症状で体内の水分が足りなくなることも危険です。インフルエンザを発症していたり、下痢などの場合は、脱水症状に陥りやすいため注意が必要です。低栄養状態、二日酔いや寝不足などの体調不良にも注意しましょう。
熱中症の要因3:【行動】激しい運動や長時間の屋外作業に注意!
激しい運動や長時間の屋外作業などにより、発症リスクが高まります。特に、気温や湿度の高くなる時期ならなおさらです。また、慣れない運動は体にかける負担が大きくなるため、これも熱中症になるリスクを引き上げてしまいます。
熱中症はどう防ぐ?熱中症を予防する3つの対策

対策①:体の熱を放出しやすい涼しい服装、直射日光を避けるため帽子などを着用する
体の熱をしっかりと外へ放出できるよう、できるだけ涼しい服装を心がけましょう。半袖シャツやハーフパンツ、通気性のよい生地を使用した衣服を着用することが大切です。
日傘や帽子なども、積極的に活用しましょう。直射日光に当たり続けることも、熱中症のリスクを高めます。日傘や帽子で日光が直接当たることを防いでください。
対策②:屋外にいる時は日陰で休むようにする
暑い時期に外で長時間過ごす必要があるときには、定期的に日陰で休むことをおすすめします。日陰なら、路面からの照り返しも防げます。屋外作業における休憩時にも、できれば木陰や庇などの下を選びましょう。
対策③:室内でも温度を測り水分・塩分補給も忘れない
こまめな水分補給も忘れないでください。暑さ指数が高い日は、いつもより意識的に塩分と水分を補給しましょう。熱中症は屋内でも発症します。屋内で過ごしている方も、しっかりと水分をとってください。室内でも油断せずに温度を測るなどして熱中症の予防を意識しましょう。
「熱中症警戒アラート」にも注意する
環境省と気象庁が発信している、熱中症警戒アラートにも注意するとよいでしょう。熱中症リスクを予測し、メディアを通じて国民に情報を伝える仕組みです。アラートが通知されたときは、普段以上に注意し、適切な熱中症対策を行いましょう。
メールで、暑さ指数の予測値や1時間ごとの実況値を配信してくれるサービスもあります。気になる方はこのようなサービスの利用を検討してみてもよいでしょう。
エアコンで熱中症対策!

エアコンを正しく使った熱中症対策を紹介します。
エアコンの冷房は室温28℃を目安に、適切な温度に調整する
まずエアコンの冷房は我慢せずに入れましょう。
設定温度については、例えばクールビズとしては冷房時の室温28℃で快適に過ごせる軽装が推奨されていますが、室温28℃はあくまで目安です。
日当たり状況や建物状況などによっても「暑い」「寒い」の感じ方は変わりますので、お部屋の環境にあわせた室温調節を行ってください。
都度の温度調整がわずらわしい場合には、後述の、AIによる自動運転もおすすめです。
気流をよくすることも重要!
冷たい空気は下に溜まり、逆に暖かい空気は上に停滞しがちです。
室温に温度むらが出ないように、風向きルーバーを調整したり、サーキュレーターや扇風機などを併用したりして、なるべく冷たい空気を循環させるようにしましょう。また、エアコンの機能が低下しないように、フィルターの掃除も定期的にしておきましょう。
輻射熱対策も忘れずに
窓から入る太陽光は遮光カーテンや、日射遮断フィルムなどで遮るようにして、エアコンを効果的に活用できるようにしましょう。
天気予報と連動し室温を自動でコントロールする最新のエアコンアプリが便利

室内で過ごしているからといって、熱中症にかからないわけではありません。エアコンがなく、温度や湿度の調整ができない環境下では、リスクがさらに高まると考えられます。
パナソニックのエアコン、「エオリア」は、先読み自動温度コントロール機能により、室温を自動で調整します。天気予報の情報に基づき室温の変化を先読みして、温度をコントロールしてくれる優れた機能を搭載しています。
●天気予報連動の流れ
①ウェザーニューズ社から天気情報を取得
②AIが判断し、温度を調整します

自動的に適温へ設定してくれるため気温などの変化に気づきにくい時にも役立ちます。
電気代が気になっても、アプリで「見える化」できると安心
前年と今年のエアコンの電気代比較グラフや、前月・今月などの電気代を表示

熱中症対策として、室内の環境はエアコンで賢くコントロールしたいものですが、エアコンにかかる電気代が可視化されると安心度も増します。
パナソニックのエオリアの場合、専用アプリ「エオリア アプリ」から電気代を確認することができます。前年や今年、前月、今月などの電気代をグラフで表示することもでき、安心してエアコンを使用し続けることができます。
専用アプリでは機器の操作が簡単にできたり、他にも様々な機能が実装されています。
まとめ

熱中症のリスクが高まる夏の時期は、暑さ指数(WBGT)を確認して適切な予防を行いましょう。熱中症は最悪死にいたることもあるおそろしい症状です。暑さ指数を活用し、自身と家族の身を守るようにしてください。
室内でも油断せずに温度を測るなどしてエアコンも正しく活用するように心がけると安心感も高まります。
賢く活用して、正しく予防と対策をし、快適かつ安全な夏を過ごしましょう。
※1 正確には、これら3つに加え、風(気流)も指標に影響します。
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