ZEH補助金で始める、空気と住まいの整え方|省エネや家族の健康に配慮した家づくり
ZEH補助金・税制についての監修:村元 正明(むらもと まさあき)
ライター:UP LIFE編集部
2026年3月26日
空気
これからの家づくりに関わる重要なキーワード、「ZEH(ゼッチ)」。「初期費用がかかる」とも言われますが、光熱費の削減、快適性といったメリットは見逃せません。そこで活用したい補助金制度について、マイホームのお金回りに詳しい専門家にお話をうかがいました。ZEHの基本情報のほか、よりすこやかに暮らすために不可欠な空気の整え方まで含めた家づくりのポイントをまとめたので、家づくりを検討中の方はぜひご覧ください。
「ZEH」とは? 補助金が後押しする「省エネ住宅」の新しい形
以前の記事にもあるように、「net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」を略したのが「ZEH(ゼッチ)」。空調、給湯、照明、換気に使うエネルギー量(一次エネルギー消費量)と、太陽光発電システムなどによってつくるエネルギー量の収支がゼロになることを目指した住まいです。
省エネ性や快適性が高く、健康面にも良い影響をもたらすなど、メリットはさまざま。2030年度以降、すべての新築住宅はZEH水準の省エネ性能確保を目指すという国の方針もあり、補助金制度が充実しているのも注目を浴びる要因です。
高断熱・高効率な設備がZEHの基本
ZEHを成立させるうえで大切なのは、「高断熱」「省エネ」「創エネ」の3つです。断熱性の高い家で効率の良い冷暖房機器や給湯システム、LED照明、換気システムといった設備を使い、太陽光発電システムなどで効率良くエネルギーをつくる。そうやってネット・ゼロ・エネルギーを実現させることで、ZEH補助金の交付対象にもなるのです。
蓄電池や高度エネマネなどの設備も重要に
ZEHが対象となる補助金制度について教えてくれた専門家、村元 正明さんによると、「つくった電気をためる蓄電システムや、HEMSの中でも高度な制御を行う高度エネルギーマネジメントを補助対象とした制度もある」のだとか。
ZEHを対象とした補助金の種類と金額、税制優遇措置も
村元さんによると、ZEHの新築戸建住宅を建築・購入する個人、新築戸建住宅の販売者となる法人が対象の補助事業には、『戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業(ZEH支援事業)』があるのだそう。
「始まりは、2014年4月に閣議決定した『エネルギー基本計画』です。これは約3年に1回、見直しが行われている日本のエネルギー政策の基本的な方向性を示すもの。この中で、“2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHを目指す”と定められました。
『ZEH支援事業』は、ZEHを新築する、ZEHの新築建売住宅を購入する、または既築住宅をZEHへ改修する者に補助金を交付するものです」
集合住宅を対象とした補助事業も存在
ちなみに、集合住宅を対象に展開されている補助事業が、『集合住宅の省CO2化促進事業』。ZEH-M(ゼッチ・マンション)の新築集合住宅を開発する事業者に交付されるもので、住宅用途部分の階数によって補助額や条件が異なります。
個人も対象となる『ZEH支援事業』
「ZEHにはいくつかの区分がありますが、『ZEH支援事業』の場合、大まかに言うとZEHには1戸あたり55万円、ZEHより高性能なZEH+には1戸あたり90万円の補助額が設定されています。
さらに、いくつかの条件を満たせば、ZEHやZEH+の蓄電システムに2万円/kWh(上限20万円/台)の補助金が交付されることも。また、ZEH+で高度エネマネ、おひさまエコキュート、EV充電設備を導入している場合は、1戸あたり2万円の補助金も追加となります。
子育て世帯、若者世帯が対象の『子育てグリーン住宅支援事業』
「環境省と国土交通省の連携による『子育てグリーン住宅支援事業』も、ZEH水準住宅を対象とした補助事業。令和5年4月1日時点で18歳未満の子を有する子育て世帯と、令和6年4月1日時点で夫婦いずれかが39歳未満の若者夫婦世帯が対象で、補助額は1戸あたり40万円〜60万円となります。なお、さらに性能の高い長期優良住宅の場合は、1戸あたり80万円〜100万円を交付。
さらに、GX指向型住宅の場合はすべての世帯を対象として、1戸あたり160万円の補助額が設定されています」
※一部情報の抜粋となります。また、補助金には予算額が設けられているため、詳細は必ず国土交通省のホームページをご確認ください。
ZEH補助金の申請資格や条件、手続き
補助金の申請と聞くと、何だか難しそうに感じますが、村元さんによれば「ZEH補助金の申請における一連の手続きは、施主(個人)ではなく、住宅事業者が窓口となって行うことが一般的」なのだそう。
「ZEH補助金の交付申請は、ZEHビルダー/プランナーとして登録した住宅事業者が行います。申請が受理されると、補助金事務局による審査が行われ、交付決定がされる仕組み。その後、住宅事業者と補助金事務局の間で契約手続きが行われ、住宅の着工となります。
住宅が完成したら、住宅事業者は事業完了報告を行い、補助金を請求。その内容を補助金事務局が審査し、問題がなければ補助金が交付されます」
なお、前述の『ZEH支援事業』と『子育てグリーン住宅支援事業』は、どちらも補助金の原資が国庫のため、併用は不可なのだそう。反対に、国庫が原資ではない地方自治体の事業であれば併用できるとのことなので、お住まいの自治体に問い合わせてみましょう。
なお、これらの補助金には予算枠が設けられており、予算に達し次第、受付が終了してしまいます。ZEH住宅の建築を検討している方は、余裕を持って情報収集や住宅企業者との相談を進めるようにしましょう。
税制上の優遇措置が受けられることも!
ZEHを対象としたお得な制度は、補助金だけではありません。村元さんによると、所得税が控除されたり、贈与税が非課税にされたりする制度もあるそうです。
「住宅ローン減税は、住宅ローンを借り入れて省エネ住宅を新築・取得または増改築などをした場合、年末のローン残高の0.7%を所得税(一部、翌年の住民税)から最大13年間控除する制度。ZEHを新築・購入する場合の借入限度額は3,500万円(2025年入居の場合)、控除期間は13年間です。
また、贈与税が一定額まで非課税となるのは、父母や祖父母などの直系尊属から、住宅の新築・取得または増改築などのための資金を贈与で受けた場合。住宅取得費用の贈与を受けて行うZEH水準省エネ住宅の新築、あるいは住宅取得等費用の贈与を受けて行う省エネ性能を有する住宅への改修工事については、一般住宅に比べ、非課税限度額が500万円加算された1,000万円となります」
気密性が高いからこそ、室内の空気環境にも配慮を
ところで、冷暖房効率を高めるには、気密性の高さも不可欠です。そこで気になるのが、室内の空気環境。気密性が高ければハウスダストや花粉、ウイルスといった有害物質が室内にとどまってしまうようにも思いますが、実際のところはどうなのでしょうか?
気密性が高いほど空気がこもる
気密性の高いZEHは隙間が少ないため、冷暖房で快適な温度にした室内の空気を逃がしにくいというメリットがあります。言い換えれば、室内の空気中に含まれる物質がたまりやすいということ。ニオイや見えない汚れのほか、湿気なども蓄積されがちなので、適切な換気システムを使い、24時間換気システムは常時オンにするように心がけましょう。
空気の見えない汚れとは?
室内の空気にはハウスダストや花粉、ウイルス、PM2.5といった、目に見えない物質が含まれています。特に子どもや高齢者がいるご家庭は、こうした物質がすこやかな暮らしに影響を及ぼすのでは、と心配になるのではないでしょうか? 安心して快適に暮らすなら、空気の質を整えることが不可欠なのです。
快適な空気環境を支える! パナソニックの空調家電
ZEHのような高気密の住宅の場合も、空気の質を高めることは快適な暮らしに結びつきます。たとえば、次亜塩素酸 空間除菌脱臭機『ジアイーノ』や、独自の清潔イオン ナノイーXを搭載した空気清浄機やエアコン『エオリア』など、室内の空気環境を整える製品が揃っています。
『ジアイーノ』はニオイの元や付着物質に対して“空間全体を清潔にする”ことを重視。「除菌★1★2・脱臭」機能に加え、加湿機能を備えたモデルもあり、気密性が高く「空気がこもりやすい」ZEH住宅にもおすすめです。
また、ナノイーX搭載モデルの空気清浄機や『エオリア』は、菌・ウイルス、カビ菌、花粉、PM2.5、アレル物質、ニオイ、美肌・美髪まで、多岐にわたる7つの効果が実証されています。
快適な住まいづくりを目指すなら、これらにもぜひ注目を!
★1:浮遊菌の場合、本体内の次亜塩素酸水溶液による、約6畳の密閉空間、約35分後の効果。(検証機種:F-ML4000B)
★2:付着菌の場合、放出した気体状次亜塩素酸による、約18畳の試験空間、約12時間後の効果。(検証機種: F-ML4000B)
● 喫煙環境では次亜塩素酸の濃度が不足し、除菌・脱臭効果が低下します。 ● 脱臭効果は、周囲環境(温度・湿度)、運転時間、臭気によって異なります。
まとめ:補助金を上手に活用して、快適なZEHの暮らしを
「マイホームは何十年にも渡り、ご自身とご家族の生活の大切な基盤となります」と、村元さん。だからこそ、「マイホームの快適性はとても重要」と考えているそうです。
「温熱環境と空気環境を重視したZEHは、快適に暮らせる住まい。実際にZEHに住んでいる方々からも、“以前、住んでいた家と比較して、ZEH住宅は格段に暖かい。リビングのエアコンを低めに設定していても、すぐに快適な温度になる”“光熱費が大幅に安くなった”“家全体が均一な温度で、どこにいても快適に過ごせる”など、満足する声が多く聞かれます。
もちろん、まずは予算ありきですが、ZEHには国や自治体からの補助金、税制優遇など、さまざまな制度を設けられているため、活用することで初期投資を抑えることも可能。20年、30年と住む家は、場合によっては終の住処ともなります。光熱費を削減しながら健康で快適な暮らしを維持できるZEHは、幸せな生活を実現できるひとつの要素ではないでしょうか」
この記事で紹介した商品
ZEHの補助金・税制についての監修
村元 正明(むらもと まさあき)
ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、マイホームなび株式会社 代表取締役社長。メガバンク、経営コンサルティング会社を経て独立。現在は資金計画をはじめとした住宅金融全般のコンサルティングを行っており、これまでの個別相談件数は5000組以上にのぼる。総合情報サイト『All About』住宅にまつわるお金ガイド。
2026年3月26日 空気
- 記事の内容や商品の情報は掲載当時のものです。掲載時のものから情報が異なることがありますのであらかじめご了承ください。