エアコン設置前に確認することは? 室内機の位置や費用の注意点を解説

エアコンを見上げる作業員の写真 エアコンを見上げる作業員の写真

エアコン設置についての監修:田中 真紀子(たなか まきこ)
ライター:UP LIFE編集部
2026年8月3日
空気

エアコンを設置する際の注意点はさまざま。専用コンセントや配管穴の有無はもちろん、どこに設置するか、工事費用はいくらぐらいかなど、事前に確認が必要なことは少なくありません。中でも室内機の取り付け位置は、冷暖房の効きや部屋全体の快適性に大きく関わるポイントなので、しっかり考慮したいところ。そこで今回は、エアコン設置で後悔しないために、事前のチェックポイントを解説。部屋に合った機種選びや、より快適な空気環境づくりのコツとあわせて、家電のエキスパートである田中真紀子さんに教えてもらいました。

エアコンの設置には基本的に工事が必要

写真:エアコン室外機の設置工事の様子

エアコンの設置には、専門業者による工事が不可欠。同じ空調家電である空気清浄機や加湿機などのように、ただ置いてコンセントに挿すだけで使えるわけではありません。それでも、「出費を抑えたいからと、自分で取り付けることを考える人は意外と多い」と、田中さん。

「何となく、”室外機と室内機を取り付けて、配管をつなげば設置できる”と思うかもしれません。でも、たとえば冷媒ガスの配管を接続するときは、配管内の空気を抜いて真空にする”真空引き”と呼ばれる作業に専用工具が必要ですし、エアコン専用コンセントの設置や電圧変更を行う場合は、有資格者による施工が必須。

さらに細かく言うと、配管の曲げ方ひとつとっても適切な方法があります。強引に曲げようとすれば破損につながることもあるので、エアコンの設置はノウハウのある専用業者の方にお任せすべきですね」

エアコン設置前に確認すべきこと

イラスト:エアコン設置前に確認すべきこと

エアコンを設置するにあたってはどのようなことを事前にチェックすればよいのでしょうか。具体的な確認方法とあわせて、田中さんに教えてもらいました。

エアコン専用コンセントの位置や電圧

「一度、エアコンを設置したことがある部屋なら、基本的に壁の上方に専用のコンセントが設けられています。新しく設置する場合や位置を変える場合は、コンセントを増設する工事が必要。また、エアコンの電圧は機種によって100Vのものと200Vのものがあり、それぞれプラグやコンセントの形状が異なるため、取り付ける機種の電圧に対応していないコンセントの場合は、電圧切り替えの工事が必要となります」

配管穴の有無と位置

写真:エアコンの配管

「エアコンを設置したことがあれば、たいていは設置されている配管穴。室内機と室外機をつなぐ配管を通すもので、設置されていない場合は新たに壁に穴を開ける工事が必要です。新たに穴を開ける場合、マンションなどの共同住宅では、管理組合に届け出が必要なケースもあるので、管理規約を確認しましょう」

室外機を置ける場所があるか

「室外機は直射日光が当たると夏場の冷房効率が落ちてしまうので、日光が当たりにくい位置がベター。また、室外機の周囲にある程度のスペースを設けないと、空気の流れが悪くなって熱が逃げにくくなり、運転効率が落ちてしまいます。どのくらいのスペースが必要かはメーカーが提示しているので、しっかり確保できる場所があるかを確認しましょう」

室内機と室外機の距離=配管の長さを確認する

「室内機と室外機の距離が近いほうが、エアコンの運転効率は良くなります。離れるほど配管が長くなり、場合によっては配管延長や冷媒の追加チャージが必要になることも。また、どこまで長くとれるかはメーカーや機種によって異なるので、エアコンを選ぶときからしっかり考慮したいですね」

エアコンの室内機はどこに設置するのがよい?

写真:悩んでいる女性

「室内機を設置する位置によっては、冷暖房効率が落ちたり風が届きにくかったりすることがあります」と、田中さん。エアコンの性能を十分に活かすなら、室内機の設置場所は以下の点に注意しながら検討しましょう。

部屋全体に風が届きやすい位置を選ぶ

「たとえば縦長の部屋なら、短辺の壁の中央付近に設置するのがベスト。長辺に向かって風を送ることができるので、部屋全体に気流が届き、冷暖房時の温度ムラを抑えることができます」

室内機の周囲に必要なスペースを確保する

「室内機の左右に必要なスペースがないと修理等ができなかったり、天井とのすき間をしっかり確保しないとエアコンの運転効率に影響したりします。
設置に必要なスペースはメーカーや機種によっても変わってくるので、取扱説明書を確認したり、設置業者の方に聞いてみるとよいでしょう」

掃除やフィルターのお手入れがしやすい位置にする

「設置に必要なスペースの確保に加え、お手入れしやすいスペースがあるかも配慮したいところ。たとえば部屋のコーナー付近に設置する場合、室内機の側面と壁の距離がギリギリだと手が入りにくく、拭き掃除がしづらくなる可能性があります。日常的な使い勝手は自分で確認するのが一番なので、設置の際はお手入れのしやすさについても、業者の方と納得がいくまで相談しながら決めるのがおすすめです」

壁の強度や下地を確認する

「室内機は重量があるので、強度が低い壁には設置できません。万が一の破損や落下を避けるために、専門知識のある設置業者の方に確認してもらいましょう」

配管とドレンホースの位置を確保する

画像:エアコンの配管

「配管とドレンホースを通すルートも、設置業者の方と相談しながらご自身でも確認するのがおすすめ。特に配管は目立つものなので、完全におまかせすると”ここで曲げずに、まっすぐ下ろしたほうがすっきり見えるのに”などと違和感が生じる可能性もあります。もちろん、室外機の位置なども関わってくるので、すべて希望通りになるとは限りませんが、どのように通すのかを事前に確認しておくと安心ですよ」

エアコン設置の標準工事の内容

エアコンの設置工事は、主に「標準工事」などと呼ばれる一般的な施工内容と、特殊なケースに対応する「追加工事」の2通りがあります。標準工事の範囲はメーカーや施工会社によっても変わってきますが、一般的には以下の内容が含まれることが多くなります。

室内機取り付け

画像:エアコン室内機の設置工事

「また、室内機の設置も標準工事に含まれることが一般的。内容としては、強度的に問題がない壁に設置用のパネルを取り付け、室内機を引っ掛けるように設置する形ですね」

室外機の設置

「室内機付近の屋外に室外機を設置する場合は、基本的に標準工事の範囲内。2階の部屋にあるエアコンの室外機を地面に設置する場合や、2台の室外機を積んで二段置きする場合などは追加工事になることが多いので、事前に見積もりを取って確認しましょう」

配管接続とドレンホースの施工

「標準工事に含まれる配管接続は、室内機と室外機を配管でつないだうえで真空引きを行い、冷媒ガスを充填するといった内容。ドレンホースの取り付けもそれほど厄介な作業ではないので、標準工事の範囲内となるのが一般的ですが、配管の長さが長くなり、冷媒ガスを追加でチャージする必要が生じると追加工事となる場合があります」

エアコン設置で追加工事が必要になるケース

家の状況や設置条件によっては、エアコン設置時に必要となる追加工事。ここまでにも触れてきましたが、一般的に以下のようなケースは追加工事となる可能性が高くなります。

配管が標準範囲より長くなる場合や化粧カバーを希望する場合

「2階や3階にある室内機と1階に置いた室外機を接続するなど、室内機と室外機の距離が遠くなる場合は、配管やドレンホースの延長が必要。配管が長くなれば冷媒ガスの充填量も増えることから、追加工事になることもあります。もちろん、パーツ代もさらにかかることが多いです。
また、配管にかぶせる化粧カバーを希望する場合も、見栄えが良くなる一方で作業工程やパーツ代もかかるため追加料金が発生しがちです」

室外機を特殊な場所に設置する場合

画像:エアコン室外機の設置工事

「室外機を地面やベランダに1台で置く場合は標準工事の範囲内でも、二段置きや屋根置き、壁掛けといった特殊な設置方法だと追加料金が発生することが大半。マンションや戸建て2階のベランダがない部屋の場合は、こうした設置方法になりがちです」

コンセントの設置や電圧切り替えが必要な場合

「エアコン専用のコンセントが設置されていない、あるいは新しいエアコンと電圧が合わない場合は、電気工事が必要となります。これらも一般的には追加工事となることが多いですね」

配管穴の穴あけ工事

「配管穴がない場合は、壁に穴を開ける工事が必要となります。
標準工事に含まれないことも多く、木材や、鉄筋コンクリート、レンガなど壁材によって金額が異なる場合もあります。施工会社によっては作業自体を受け付けない可能性もあるので、事前に見積もりを取って確認しましょう」

エアコン設置にかかる費用の考え方

エアコンは、本体を購入すればすぐに使えるわけではありません。追加工事が必要になれば料金も発生するのはもちろんですが、運搬費や古いエアコンの処理費、リサイクル料金など、さまざまな費用がかかることを考慮しないと、支払いの段階であわてることにもなりかねないのでご注意を。

本体価格と工事費用は分けて考える

「送料・工事費込みで販売されているエアコンもありますが、設置工事費や運搬費用などの料金が別途発生する場合、本体価格と合わせると思った以上の出費になることも。ただ、専門業者の方が訪問して工事をすることを考えれば、工事費は当然かかる費用です。エアコンを安心・安全に長く使うためにも設置工事の依頼は不可欠なので、工事費は必要経費と割り切ることが大切だと思います」

追加工事が発生しやすい条件を確認する

「ここまでにもお伝えしてきたように、配管延長やコンセント設置、化粧カバー設置といった追加工事があれば、当然、より費用がかさみます。事前に施工会社に相談したり、見積もりを取ったりして、納得したうえで設置を依頼するようにしましょう」

設置場所が決まったら、部屋の広さや条件に応じてエアコンを選ぼう

画像:リビングにいる4人家族

設置に必要な項目の確認とあわせて行っておきたいのが、新しく取り付けるエアコンの機種選び。田中さんによると、「エアコン選びのポイントはいくつかありますが、部屋の用途に合わせることも大切」なのだとか。

「家族が集まるリビングなら、快適性をより高める高性能なモデルが向いていると思います。また、寝室は布製品が多くてホコリが出やすいので、空気をきれいにする機能が搭載されたモデルがおすすめ。同じように子ども部屋でも、空気を浄化する機能をもつエアコンを使うと安心です」

パナソニックの『エオリア』なら、リビングに『Xシリーズ』、寝室に『EXシリーズ』がおすすめ

画像:エオリア ナノイーX

パナソニックのエアコン『エオリア』は、独自イオンの「ナノイーX」により、空気中のさまざまな有害物質を抑制することができます。この『ナノイーX』は、田中さんもお気に入りの清潔機能なのだとか。

「部屋の空気をきれいにしてくれるだけでなく、運転後にエアコン内部に充満させてカビ菌を除菌もしくは抑制する『内部クリーン運転』機能も搭載しています。エアコン内部のカビはやっぱり心配になりますが、『ナノイーX』があると安心感が違いますね。家族が集まるリビングはもちろん、長く過ごす寝室などにも適していると思います」

たとえば、広いリビングにぴったりなのが、『エオリア Xシリーズ』。冷暖房時の適用畳数は最大29畳までラインアップしたモデルで、人がよくいる場所をセンサーが検知・学習し、その箇所に向けて『ナノイーX』を送風する『ねらって脱臭』や、リモコンのボタンひとつで内部を清潔に保つさまざまな機能を作動できる『集中おそうじ』といった機能も搭載しています。一方、『エオリア EXシリーズ』は寝室に適した1台。『内部クリーン運転』などの清潔機能を搭載しながら、室内機の奥行きがコンパクトで圧迫感が抑えられているのも魅力です。もちろん、子ども部屋にもおすすめです。

まとめ:エアコン設置は位置・工事条件をあわせて考えよう

画像:リビングにいる夫婦

「エアコンを長く安心して使うには、設置する前から確認しておくべきことが多くあります。設置する場所もとても大切で、室内機ならお手入れのしやすさや快適性に大きく関わりますし、室外機なら節電性能に影響を及ぼす可能性もあるもの。一度、設置すると簡単に移動できるものではなく、毎日、目にする家電でもあるので、工事条件などを考慮しながら、納得できる設置場所を選ぶようにしましょう」

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エアコン設置についての監修

写真:田中 真紀子さん

田中 真紀子(たなか まきこ)

白物家電、美容家電の専門家兼ライターとして活躍。日々発売される新製品をチェックし、製品の紹介記事やレビュー記事を雑誌やWeb、新聞などで紹介している。日常的にも話題の新製品を使うことで、ライフスタイルに合わせた選び方や、上手な採り入れ方の提案も行っており、テレビ出演も多数。総合情報サイト『All About』白物・美容家電ガイド。

2026年8月3日 空気

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