もち麦の食べ方を大解剖!絶品レシピで食物繊維をプラス
ライター:UP LIFE編集部
2024年5月13日
食・レシピ
ダイエット企画や「腸活」などでよく取り上げられる“もち麦”。実は、もち麦はお米のように洗う必要がなく、炊飯器やお鍋に入れるだけで簡単に食べられるんです。そこで、雑穀製品の専業メーカーである、株式会社はくばくで広報を担当する秋山さんに、食物繊維たっぷりのもち麦について、詳しくお話を伺いました。今回は、簡単にとり入れられる食べ方と、絶品アレンジレシピをご紹介します。
もち麦って何?
そもそも、もち麦とは、大麦の品種の一つで、もち性の“丸麦”のことです。
もち麦以外にもスーパーのお米コーナーでよく見かける押麦や米粒麦、ビタバァレーも大麦の一種です。
もち麦や押麦、米粒麦は、白米に比べると食物繊維が多く、火が通りにくい大麦を、簡単に調理ができ、おいしく食べられるよう、外皮を削り、圧扁や切断など加工したものです。
もち性とうるち性
大麦の品種は、白米と同様にでんぷんの性質により「もち性」と「うるち性」に大別されています。
もち麦はもち性の大麦で、アミロペクチンというでんぷんが多く、粘りのある食感になるのが特徴なのに対し、押麦はうるち性の大麦で、もち麦よりアミロペクチンが少ないため、さっぱりとした食感になるのが特徴です。
5年ほど前まではうるち性の大麦が主流でしたが、今はプチプチ食感が楽しめるもち性の大麦“もち麦”が好まれているようです。
大麦の種類とおすすめの食べ方
大麦の種類
大麦には、食感を良くしたり、調理しやすくしたり、見た目を良くするなど目的に応じたさまざまな加工方法があります。スーパーなどでよく目にする商品には、以下のようなタイプがあります。
- 押麦・胚芽押麦…スタンダードな大麦。大麦を圧扁した押麦は、吸水性が良く、また火の通りも良いので簡単に調理することができます。牛たんといったら麦ごはんですが、麦ごはんに使われるのも押麦です。粘り気が少ないため焼肉やステーキ、とんかつといったお肉料理に合わせるのがおすすめです。
- 米粒麦…比重も形もお米に近くなるよう加工された大麦。お米と一緒に炊き上げた時に白米になじみやすい米粒麦は、パラパラとした食感が特徴で、水分の吸いが良く、調味液など味が入りやすいので、チャーハンやピラフ、炊き込みご飯におすすめです。
- 丸麦(もち麦)…大麦の外皮を取り除き、周りを削り取った状態をそのままの形をした大麦。プチプチとした食感が特徴的なもち麦は、時間が経ってもモチモチ食感が続くので、野菜スープやリゾット、中華丼などにおすすめです。
- ビタバァレー…丸麦を2つに割り、圧扁した大麦。黒条線という大麦の真ん中にある黒い線が目立ちにくいビタバァレーは、ビタミンB1を強化しているので他のものより少し黄色いのが特徴的。
食物繊維たっぷりのもち麦の魅力
現代の日本人の多くが食物繊維不足!
「日本の食事摂取基準(2020年版)」では、食物繊維の1日の目標量は、18歳~64歳男性で21g以上、女性で18g以上と設定されていますが、実際は成人(18歳以上)における食物繊維摂取量の中央値は13.7g/日と食物繊維が不足状態であることがわかっています。
生活習慣病予防や整腸作用が認められている食物繊維は、積極的に摂りたいですね。
- 大麦-βグルカンの嬉しい効果
食物繊維には水に溶けにくい不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維があります。
大麦には「大麦β-グルカン」という水溶性食物繊維が豊富に含まれます。
β-グルカンは、冠動脈疾患リスクの低減やコレステロールや血糖値上昇抑制に働くことが認められ、世界でも注目を集めているプレバイオティクスです。
便のカサを増し、ぜん動運動を活発にする不溶性食物繊維と腸内細菌のエサとなる水溶性食物繊維がバランス良く含まれている大麦は、生活習慣病予防や腸内環境を整えたいときに理想的な食品です。 - 大麦が食物繊維たっぷりである秘密
食物繊維は白米の約20倍。その中でも、もち性にはうるち性の約1.5倍の食物繊維が含まれていると言われている大麦ですが、おいしく食べられるよう外皮を削るなど加工されているのに、どうして「食物繊維がたっぷり残っている」と言われるのでしょうか?
それは「小麦や米は、外皮に食物繊維が多く含まれているため、精白度が高くなるにつれて食物繊維の量が減ってしまいます。しかし、大麦の食物繊維は大麦の内側にある胚乳と呼ばれるでんぷん質に多く含まれるため、精白度が高くなっても食物繊維の量は変わりません。」と秋山さん。健康に良いことを確信して“大麦”にこだわり続ける株式会社はくばくさんの想いと技術のおかげで、私たちは食物繊維たっぷりの大麦をおいしく食べられているのですね。
はじめてでも簡単!もち麦の調理法
炊飯器で白米と合わせてもち麦を炊く
白米ともち麦を混ぜ合わせることで、おいしくふっくら炊き上げることができます。
「麦ごはんコース」搭載 パナソニックの炊飯器の場合、白米1カップに対して、水を銀シャリ:1の線に合わせて入れ(普通に白米を炊くときの分量)、もち麦と水を各1/2カップ加え、あとは、麦ごはんコースで炊くだけ。
白米にもち麦を加えることで、白米だけで炊く時と比べて、食物繊維が約7倍アップします。
鍋で茹でる
たっぷりの湯を沸かし、もち麦を入れたら中火で15分~20分、時々かき混ぜながら茹でます。茹で上がったらザルにあげ、流水でぬめりを取り、冷凍又は冷蔵で保存しておくと便利です。
もっと簡単に、料理に取り入れる
スープやお鍋にもち麦を加える場合、洗わず、浸漬もせず、スープやお鍋にダイレクトに加え15分~20分かき混ぜながら煮るだけで炊飯や茹でる工程なしでも、おいしくいただけます。
もち麦のアレンジレシピ
「鶏肉ともち麦のとろとろ煮」
電気圧力鍋で骨付きの鶏肉も、短時間でほろほろ。火を使わないので、誰でも簡単においしいとろとろ煮が作れます。
「たらともち麦のシチュー仕立て」
下ごしらえした食材を鍋に投入して設定するだけで、あとはほったらかしでOK!電気圧力鍋で食物繊維たっぷりのシチュー仕立てが作れます。
まとめ
大麦の香りや色が気になったのは昔のこと。最近では、うどんやシリアル、ドリンクなどにも加工されて、おしゃれにおいしく食べられるもち麦。
皆さんも、ライフスタイルに合わせて、毎日の食事に食物繊維をプラスしてみてはいかがでしょう。
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2024年5月13日 食・レシピ
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