アボカドは熟し加減で保存方法が変わる!食べ頃と正しい冷凍方法を解説
アボカドの食べ頃、保存方法、冷凍保存方法についての監修:小林 まさみ(こばやし まさみ)
ライター:UP LIFE編集部
2024年5月9日
食・レシピ
「森のバター」とも呼ばれるほど栄養価が高く、さまざまな料理で活躍してくれる「アボカド」。この記事では、アボカドの食べ頃の見分け方、熟す状態に合わせた保存方法、変色を防ぐ方法や形状ごとの冷凍保存の方法について解説します。
アボカドの食べ頃は皮が黒色になってから
アボカドは皮の表面が緑色のときは、まだ熟しておらず果肉が固いため、食べ頃ではありません。食べ頃はアボカドの皮が黒色になってからです。ヘタが少しへこみ、ヘタの周りにかすかなすき間ができたら食べ頃をむかえた合図です。
また、アボカドを指でそっと押すと柔らかくなっているので、すぐにわかるはずです。
ちなみにアボカドは熟した前後で栄養価が大きく変化することはないといわれています。
アボカドの正しい保存方法は「熟すまで」と「熟してから」で変わる
アボカドは熟すまでと熟してからでは保存方法が異なります。ここからは段階的に保存方法や注意点を詳しく解説していきます。
熟すまでは常温保存する
アボカドは未熟な状態と完熟した状態で、保存方法が変わります。熟していないアボカドの保存によい温度は5~27℃とされ、15℃以上になると追熟します。追熟とは、アボカドやバナナのように未熟な状態で樹から切り離した収穫後に、完熟させることをいいます。
アボカドは、熟すまでは風通しがよい冷暗所で常温保存しましょう。3~7日程度追熟させると食べ頃になります。そのため、すぐに食べるなら皮の表面が黒っぽいアボカドを、すぐに食べないのであれば緑色のものを購入するとよいでしょう。
ただし、アボカドの状態によって保存期間は前後します。また、27℃を超えると追熟が早く進むため、夏場などはこまめに食べ頃をチェックしましょう。
熟してからのアボカドは冷蔵庫の野菜室で保存
完熟したアボカドを常温のまま保存していると追熟が進んでしまいます。あまりに熟し過ぎると傷んで味が落ちてしまいます。
熟したアボカドをすぐに食べないのであれば、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。野菜室なら4~5日程度保存が可能です。
冷蔵庫ではアボカドが低温障害にならないよう5℃以下で保存しない
熟したアボカドは、長期間冷蔵保存したり、野菜室よりも温度の低い冷蔵室やチルド室で保存したりすると低温障害を起こします。低温障害を起こすと果肉が変色して見た目が悪くなる上に風味も落ちてしまいます。
アボカドを冷蔵庫で保存する際は、6~7℃程度に温度設定されている野菜室を選び、早めに食べ切るようにしましょう。
半分にカットしたアボカドの保存方法と変色の防ぎ方
アボカドの果肉が変色するのは「ポリフェノールオキシダーゼ」という酵素が原因です。この酵素が空気に触れて酸化することで、メラニン色素が作られ果肉が茶色や黒色に変色します。
そこで、半分だけ使いたい場合には、カットして種がついていない方の半分を使い、種のついている半分を保存しましょう。これは種がついている分、アボカドの実が空気に触れずにすむためです。
保存する際は皮と種がついたままラップでしっかりと全体を包み、ポリ袋に入れて袋の口を軽く閉じ、冷蔵庫の野菜室で保存します。カットしたアボカドは野菜室で2日程度保存可能です。
酢、レモン汁、オリーブオイルで変色を防ぐ方法も
なるべく空気に触れないようにするほかにも、アボカドの変色を防ぐには、酢やレモン汁、オリーブオイルを切り口に塗る方法もあります。酢に含まれる「酢酸」、レモン汁に含まれる「ビタミンC」、オリーブオイルに含まれる「オレイン酸」が酸化を防ぐ助けをしてくれます。
ちなみに変色したアボカドを食べても問題はありませんが、黒い斑点や筋ができる状態では風味や食感が悪くおいしさが半減してしまいますので変色した部分は取り除くとよいでしょう。また、傷んでいる場合は食べないようにしましょう。
形状ごとに解説!アボカドの正しい冷凍保存方法
熟したアボカドを使いきれない場合には、冷凍保存がおすすめです。アボカドは冷凍可能な食材で、冷凍すれば1カ月程度おいしく食べられます。
アボカドは「丸ごと」「縦半分」「カット」「ペースト」と形状ごとに適した冷凍保存方法があります。解凍方法についても、おすすめの方法をぜひ参考にしてみてください。
丸ごと1個のアボカドを冷凍保存する方法
皮つきのまま1個ずつ冷凍用保存袋に入れて空気を抜き、密封してから冷凍室で保存します。
【解凍方法】200Wの電子レンジで2分加熱し、そのあとは30秒ずつ延長し解凍します。お持ちの電子レンジに200Wモードがない場合は、解凍モードで様子を見ながら解凍します。
縦半分のものを冷凍保存する方法
まず皮をむいて種を取り除きます。そして変色を防ぐために果肉にレモン汁をかけてから、ラップでしっかりと包みます。冷凍用保存袋に入れて空気を抜き、密封してから冷凍室で保存します。
* レモン汁の代わりに、酢やオリーブオイルを塗ってもOKです。
【解凍方法】200Wの電子レンジで1分加熱し、そのあとは30秒ずつ延長し解凍します。お持ちの電子レンジに200Wモードがない場合は、解凍モードで様子を見ながら解凍します。
調理しやすいようにカットしたアボカドを冷凍保存する方法
果肉に変色防止のレモン汁をかけて、食べやすい量に小分けにします。アボカドが重ならないようにラップで包み、冷凍用保存袋に入れて空気を抜き、密封してから冷凍室で保存します。
* レモン汁の代わりに、酢やオリーブオイルを塗ってもOKです。
【解凍方法】常温で自然解凍または野菜室に移してゆっくりと解凍させるのがおすすめです。
ペースト状のアボカドを冷凍保存する方法
ペースト状のアボカドも冷凍保存が可能です。保存する際は冷凍用保存袋にペースト状のアボカドを入れて空気を抜き、密封してから冷凍室で保存します。
【解凍方法】常温で自然解凍または野菜室に移してゆっくりと解凍させるのがおすすめです。
電子レンジで解凍する場合は、食感が柔らかくなりますので、そのまま食べるというよりは、ペーストとして使うことをおすすめします。
アボカドの変色を抑え、キレイに冷凍保存してくれる冷蔵庫
アボカドを上手に冷凍したいなら、パナソニックの「はやうま冷凍」搭載の冷蔵庫で冷凍保存するのがおすすめです。カットしたアボカドを45分「はやうま冷凍」すれば、カットしたアボカドの変色を抑えて、キレイに冷凍保存してくれます。
アボカドの変色を抑えるだけでなく、霜つきを防ぐ
「はやうま冷凍」は業務用レベルと同程度の急速冷凍※1が可能。この急速冷凍※1をすることによって、アボカドなどの果物やカット野菜の断面の変色を抑え、霜つきを防ぐことができます。
まとめ
アボカドは食べ頃の見極め方や状態に合った保存方法によってキレイに保存できるかが決まります。パナソニックの「はやうま冷凍」搭載の冷蔵庫で冷凍保存すれば、簡単に変色を防ぐこともできます。保存方法を間違えて変色し味が損なってしまわないように、アボカドの状態に合った正しい保存方法を取り入れ、おいしく上手に食べ切りましょう。
- 最大氷結晶生成帯(-1℃~-5℃)を通過する時間:約28分。実験条件:牛ステーキ肉(もも肉)150gをラップ包装。クーリングアシストルーム内のアルミプレートの上に置いて急凍した場合、外気温25℃、扉開閉なし(当社測定)。
この記事で紹介した商品
アボカドの食べ頃、保存方法、冷凍保存方法についての監修
小林 まさみ(こばやし まさみ)
料理研究家。結婚後、会社勤めをしながら調理師学校に通い在学中より料理研究家のアシスタントを務めた後、独立。現在は料理教室、料理雑誌、単行本、テレビ、企業のレシピ開発、イベントなどで活動。料理を始めるのが遅かった経験により、読者の立場に一番近い、料理研究家でいたいと思っている。
2024年5月9日 食・レシピ
- 記事の内容や商品の情報は掲載当時のものです。掲載時のものから情報が異なることがありますのであらかじめご了承ください。