連載第3回「通勤中にもデスクでも骨盤ケア!自分でゆがみが解消できる『セルフ骨盤ケア』」
監修:関口 由紀(せきぐち ゆき)
ライター:UP LIFE編集部
2020年3月31日
健康
毎日がなんとなく不調、何をしても体調がすぐれない…が続いたら、まず自分でできる『セルフ骨盤ケア』を試してみませんか。今回は仕事や家事の合間に簡単にできる方法を紹介していきます。
通勤途中に立っているだけでできる「ゆがみ消し」
骨盤の状態をチェックテストで確認し、骨盤がゆがんでいる可能性があったら、まずは「セルフ骨盤ケア」を試してみましょう。
「『セルフ骨盤ケア』は骨盤底筋やインナーマッスルを鍛えることが目的です。骨盤まわりの筋肉が正しい動きをすれば、骨盤まわりの筋肉が鍛えられ、ゆがみを消すことにつながります」というのは女性泌尿器専門医で女性医療クリニックLUNAグループ理事長の関口由紀先生。
とはいえ、仕事や家事…など日々忙しい生活を送っている女性にとって、骨盤ケアのためだけに時間をとるのはなかなか難しいもの。そこで関口先生が提案するのが、「ながら」でできる「セルフ骨盤ケア」です。
「例えば仕事をしているとき、寝る前のベッドの中で…少しだけ骨盤まわりを意識し、呼吸を整えるだけで骨盤底筋の動きが変わってきます」
1つ目に紹介するのが通勤電車の中で立っているだけでできる方法です。
通勤電車『セルフ骨盤ケア』
①電車で通勤途中に足を肩幅までひらいて吊革につかまります。
②肛門をすぼめて持ち上げるイメージで、呼吸を合わせて吐きながら締める、ゆるめるを5回繰り返します。
パソコンに向かいながらできる「内転筋トレ」
「デスクの下の足はどのように置いていますか?誰からも見られてないからだら~っとしているなんて人も多いでしょう。この習慣が骨盤のゆがみにつながります」と関口先生。
デスクワークで椅子に座っているときや電車で座っているときに太ももの内側にある内転筋という筋肉を意識し、力をいれて姿勢を正すことを心がけましょう。こうすることで骨盤がしっかり立ち、正しい位置に修正されます。
自宅でできる「骨盤ヨガ」と「骨盤スクワット」
自宅でできる簡単な方法として関口先生おすすめなのが、『骨盤ヨガ』。
「呼吸を意識しながら肛門から尿道までギューッとしめていく方法で、1日1回で充分効果があります。ベッドに入って眠るまえのリラックスタイムに行うのがいいでしょう」
骨盤ヨガ
①仰向けになり、足を腰幅程度に開いて膝を立てます。
(可能ならば、ちょっとお尻をもち上げるとさらに負荷が大きくなります。)
②大きく息を吸い、息を吐きながら骨盤底筋全体をカラダの中に引き込むイメージで5~10秒キープします。これを2~3回繰り返します。
「最後に余力のある人におすすめなのがスクワットです。正しい姿勢で行う『骨盤スクワット』なら1日10回やるだけで骨盤を整える効果が充分あります」
骨盤スクワット
①両手を床と並行に伸ばす。
②太ももが床と並行になるように息を吐きながらゆっくり腰を下ろします。
③太ももと床が平行になる姿勢を5秒間キープ。息を吸いながらもとの位置に戻ります。これを10回繰り返します。
「骨盤底筋がしまってきたかどうかを確認するのにおすすめの方法はトイレに行ったとき、尿を止めて出すことです。ただしこれは1か月に1度だけにすること。それ以上試すと、間違った尿の出し方になってしまいます。また尿を2~3分かけてゆっくり出すことも骨盤底筋に過剰な負荷をかけないことになるので試してみてください」と関口先生。
今回紹介した4つの方法のうち1つでもいいので、毎日続けてみましょう。10日ほど続けると骨盤底筋が動かしやすくなるなどの体の変化が見られるようになるといいます。
監修
関口 由紀(せきぐち ゆき)
女性泌尿器科専門医。女性医療クリニックLUNAグループ理事長。
横浜市立大学大学院泌尿器病態学修了。医学博士・経営学修士・日本泌尿器科学会専門医・日本排尿機能学会専門医・日本性機能学会専門医。2003年より横浜市立大学医学部泌尿器科で女性泌尿器科外来を担当。現在、横浜市立大学医学部泌尿器科客員教授。2005年に「横浜元町女性医療クリニック・LUNA」を開設。女性がいくつになっても、元気できれいであることを全力でサポートするクリニックを目指している。著書に『温かくてしなやかな「ちつと骨盤」が体と心を幸せにする。:女性が一番大切にしたい膣と骨盤ケア読本』(日本文芸社刊)、『いま、からだの中から変わる!女性ホルモンの力でキレイを作る本』(朝日新聞出版刊)など多数。
2020年3月31日 健康
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