血流企画 第4回「毛細血管は増やせる?すきま時間でゴースト血管を改善!」
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監修:石原 新菜(いしはら にいな)
ライター:UP LIFE編集部
2020年10月26日
健康
毛細血管の老化からくるゴースト血管が、体の冷えや不調を引き起こすことをこれまでの回で解説してきました。今回は、血流と健康の関係に詳しいイシハラクリニック副院長の石原 新菜先生に、血流改善のために必要な見直すべき生活習慣をお伺いしました。
こんな生活習慣がゴースト血管を生む!
![こんな生活習慣がゴースト血管を生む!](/content/panasonic/jp/ja/life/health/160019/_jcr_content/root/main/componentContainer1/c_lay001_copy_copy_c_1868815145/item/c_lay002/c_gen003.coreimg.jpeg/1715925753709/img01.jpeg)
私たちの生活は、昔に比べてとても便利になっています。電車や車、エレベーターなどの便利な移動手段によって体をさほど動かさなくても生活することが可能になりました。そのため、一日を振り返ると「ほとんど歩いていなかった」という日も結構あるのではないでしょうか。
また、本来人間は、気候に合わせて体温調節ができるはずですが、生活が便利になるにつれて、夏でも寒い冷房の中にいたりすることで、その機能も弱くなっている人が少なくありません。仕事や人間関係のストレスも、血流を滞らせてゴースト血管を生み出す原因になります。
シャワーだけ、素足やサンダルもゴースト血管を生む原因に
それ以外にも、お風呂につかることなくシャワーだけですませていたり、立ちっぱなしor座りっぱなしの生活や、細いパンツや下着など、体を締め付ける服装を好んで着ていたり、素足やサンダルでいることが多かったり、睡眠時間が少なかったり、冷たいものばかり飲んでいるといった生活習慣は、冷えを作り、結果としてゴースト血管を生み出すことになります。
筋肉を動かすことがゴースト血管解消のカギ
![筋肉を動かすことがゴースト血管解消のカギ](/content/panasonic/jp/ja/life/health/160019/_jcr_content/root/main/componentContainer1/c_lay001_copy_copy_c_2030129398/item/c_lay002/c_gen003.coreimg.jpeg/1715925758532/img02.jpeg)
体を温める方法としてもっとも効率がいいのは、筋肉を動かすことです。私たちの体は、脳によってほぼ37度前後になるように調節されています。このために、体の中で多くの熱を作っているのが筋肉です。
運動を定期的にしている人のほうが痩せやすいと言われていますよね。これは、熱を生み出す力が大きくなるために代謝が上がり、エネルギーをたくさん消費する=やせる、というしくみなのです。だからこそ、筋肉を増やせば、自家発電のように熱を作ることができ、体温が上がります。
筋肉をつければ体に良いことたくさん!
体温が上がることで、血液もしっかり作られますので、次第に血流もよくなり、ゴースト血管も改善されます。筋肉には、熱を作って体温を上げる役割以外にも、基礎代謝を上げる、むくみをとる、血糖値を下げる、血圧を安定させる、ストレスに強くなる、気分を安定させるなどの役割があります。ムキムキになるほど鍛える必要はありません。
ポイントは、体の筋肉の75%を占める下半身を意識すること。特に太ももには大きな筋肉がありますので、下半身を動かすことを意識すれば、効率よく熱を作ることができます。
すきま時間の「ちょい筋トレ」でゴースト血管も改善!
![ちょい筋トレ エレベーターの待ち時間で エレベーターの中で 電車の中で 買い物の帰りに](/content/panasonic/jp/ja/life/health/160019/_jcr_content/root/main/componentContainer1/c_lay001_copy_copy_c_283081921/item/c_lay002/c_gen003.coreimg.jpeg/1715925767161/img03.jpeg)
筋肉をつけるといってもなかなか運動する時間が取れないという人も多いのではないでしょうか。
そんな人たちにオススメしたいのがすきま時間にできる「ちょい筋トレ」。エレベーターを待っている間にスクワットをする、エレベーターの中で壁に手をついて腕立て伏せをする、電車に乗っているときはつま先立ちで。買い物の帰りは荷物を持ったまま腕を上げ下げして腕の筋肉を鍛えてみたり、掃除機をかけるときは足を大きく開いて足に負荷をかけるなど、待ち時間や移動時間も「ちょい筋トレ」タイムにしてしまいましょう。
有酸素と無酸素運動でミトコンドリアを増やそう
ご存知のように、運動には有酸素運動と無酸素運動があります。有酸素運動は、筋肉を動かすエネルギーと一緒に血糖や脂肪も使うため、筋肉への負荷が軽い運動のことで、ウォーキングやジョギングなどのことをいいます。脂肪を燃焼するため、体脂肪をへらすなどダイエット効果が期待できます。
一方で無酸素運動は、筋肉に、短時間で強い負荷をかけるもので、「ちょい筋トレ」のような筋肉トレーニングのことをいいます。運動をすると、筋肉の細胞の中にあるミトコンドリアが増え、熱を生み出す力もパワーアップします。ミトコンドリアとは、細胞内のエネルギー工場のようなところ。私たちが動いたり考えたりするのに必要なエネルギーを作っている場所で、熱も作ってくれています。つまり、筋肉を増やしてミトコンドリアを増やすほど、代謝がよくあたたかい体になるということ。
ミトコンドリアを増やすには、有酸素運動を週に3回以上、無酸素運動を週に2~3回プラスするのがベストです。
忙しい人でもすきま時間にできる「ちょい筋トレ」でゴースト血管対策を!
まとめ
![まとめ](/content/panasonic/jp/ja/life/health/160019/_jcr_content/root/main/componentContainer1/c_lay001_copy_copy_c_2141589480/item/c_lay002/c_gen003.coreimg.jpeg/1715925775311/img04.jpeg)
すきま時間の筋トレも、積み重なればけっこうな運動量になります。私自身も朝の家事はサウナスーツを着て行ったり、自転車は一番重いギアにして走ったりと「ちょい筋トレ」を習慣にしています。続けるうちに体調がよくなってくるのを実感できると思います。ぜひみなさんもひとつずつ毎日の生活に取り入れてみてくださいね。
※ 参考
石原 新菜監修『やせる、不調が消える 読む冷えとり』主婦の友社
監修
![写真:石原 新菜(いしはら にいな)さん](/content/panasonic/jp/ja/life/health/160019/_jcr_content/root/main/componentContainer1/c_lay001_518695777_c_1318898557/item_1686028396685/c_lay002/c_lay001_copy/item/c_lay002/c_gen003_copy.coreimg.jpeg/1715925830427/ishihara-niina.jpeg)
石原 新菜(いしはら にいな)
イシハラクリニック副院長。日本内科学会会員。日本東洋医学学会会員。漢方医学、自然療法、食事療法により、さまざまな病気の治療にあたる。クリニックでの診療の傍ら、テレビなどの出演や、執筆活動、講演なども行う。著書に『オトナ女子の不調がみるみる改善する本』(徳間書店)など多数。
2020年10月26日 健康
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