【引越し】家電はどうするのが正解?準備のコツと新たに購入する際のポイント
ライター:UP LIFE編集部
2024年4月2日
家事・くらし
進学、就職、転勤などで新生活を始める方が、引越しをするときに困ってしまうのが大型家電の引越し準備ではないでしょうか。運搬作業は引越しの専門会社におまかせするとしても、梱包準備・新居での設置・配線はある程度自分で行う必要があります。この記事では家電の引越し準備のコツや、新たに家電を購入する際のポイントについても解説します。
【家電別】引越し準備のポイント
スムーズに家電の引越しができるように、やっておくべき準備はどのようなものがあるでしょうか。家電ごとに解説していきます。
洗濯機:「採寸」と「水抜き」を怠らない
引越しの際、「サイズが大きくて搬出・搬入ができない!」というトラブルが発生しやすい洗濯機。特にドラム式洗濯乾燥機は、これまでのタテ型洗濯機よりもサイズが大きい場合が多いので要注意です。新居で設置したい場所を事前に決めてきちんと採寸しておきましょう。
<設置場所での採寸ポイント>
- 設置面から蛇口までの高さ
- 設置面から上部の棚(天井)までの高さ
- 壁面からの奥行き
※ドラム式のドアを開け閉めする際に必要な奥行きも含める
- 設置場所の底面になる防水フロアー(防水パン)のサイズ
意外に忘れがちなのが「搬入経路の採寸」です。集合住宅ならエレベーター、共有部の廊下、そして部屋の廊下と設置したい場所の入口を通れるかです。こちらも事前に確認しておきましょう。
ドラム式の場合は、さらに輸送用の固定ボルトが必要です。引越し前に固定ボルトが必要な個数手元にあるかを確認しておきましょう。手元にあれば引越し業者に接続してもらえるかを確認し、手元にない、または紛失した場合は、購入した電気店へ取り寄せ注文しておきましょう。取り寄せには1~2週間程度かかることが多いので事前に確認しておく事をおすすめします。
また、洗濯機の引越し準備では「水抜き」も忘れずに行いましょう。ここを怠ると運搬時の水漏れを招くことがあります。排出できなかった水がホースに残っている場合もあるので、タオルを用意しておくとよいでしょう。
<洗濯機の水抜き方法>
*パナソニック製ドラム洗濯機の場合
- 洗濯槽に入っている洗濯物をすべて取り出し空にする
- 水道栓を閉めた後、フタを閉めてから電源を入れ洗濯をスタートさせる
- しばらく経つと給水ホースの水が抜けるので、そこで電源を切る
※ホース内に水が残っている場合があるのでタオルを用意しておくとよいでしょう
- 給水ホースを外す
※引越し先で必要なので給水栓継ぎ手も忘れずに取り外しましょう
- 電源を入れて「脱水」ボタンを押して脱水運転のみ行う
- 脱水が完了したらフタをあけて洗濯槽内の水気を拭き取る
- 排水口から排水ホースを抜く
- 排水ホースを外した後、本体側から少し水が出てくるのでタオルや雑巾などで受け取る
- 取り外したホースや電源コード、アース線は洗濯槽内に入れておくか、洗濯機の側面にガムテープで留めておく
冷蔵庫:引越し前日から準備する
大物家電の代表といえば冷蔵庫。梱包や運搬の前に、冷蔵庫に入っているものの整理、水抜きや霜取りなど事前作業が多くあります。ですので、準備は引越しの前日から始めましょう。
【事前準備】
<冷蔵庫の引越し準備>
●冷蔵庫内の掃除
- 冷蔵庫内の余った食材をクーラーボックスに移す
- 庫内の汚れや水気をふき取りきれいに掃除する
●水抜き
- 自動製氷機能を備えたモデルは製氷機能を切って、給水タンクの水を捨てる
- 製氷室や製氷皿に残っている氷を捨てる
●霜取り
- 電源を切った後、ドアを開放し庫内の霜を溶かす
※霜が溶けるのには約15時間かかるので前日に行いましょう
- 霜が溶けきったら庫内の水気を拭き取る
【運搬】
<冷蔵庫の運搬時の注意点>
冷蔵庫は必ず立てた状態で、ロープなどでしっかり固定して運搬する。
※寝かせたまま運搬すると移動時の振動でコンプレッサー内のオイルが冷却システムに流れ込み、故障を引き起こす可能性があります
移動時に斜めになってしまう場合は絶対に振動を与えないよう注意しましょう
【設置】
<冷蔵庫の設置時の注意点>
- 冷蔵庫設置後に電源を入れる
※寝かせて運搬した場合は冷蔵庫を設置して30分~1時間経ってからコンセントを差し込むようにしましょう
- 庫内が冷えてから冷蔵室や野菜室に食品を入れる
※庫内が冷えるまでは約4~5時間はかかります
テレビ:取り扱いに注意する
テレビは、他の大物家電同様なかなか場所を移動しないので、引越しのタイミングでお掃除はもちろん、配線コードもきちんととりまとめておきましょう。
<テレビモニター掃除の注意点>
テレビのモニターはデリケートです。水拭きや洗剤を使ったりするのは、控えましょう。
直接スプレーを噴霧すると、隙間からテレビ本体内部に液体が入り込み、故障の原因になる場合がありますのでやめましょう。また、ゴムやビニール製品は変質や塗装がはがれる原因になるため、長時間接触しないように注意が必要です。
使ってよいもの
●化学薬品が使われていない柔らかい布(綿・ネル地・クリーニングクロスなど)
●中性洗剤(100倍程度に薄めて使用します)
※ただし、下記はひび割れの原因になることがあるので避けましょう
・成分表示に「流動パラフィン」や「界面活性剤」と記載のあるもの
・ウェットタイプ、クリーニング液を使うもの
使ってはいけないもの
●化学薬品が使われている布
※成分によってはキャビネット、液晶パネル表面などが変質・ひび割れなどの原因になります
●ティッシュペーパー
※繊維が粗く、画面やフレームを傷つけます
●ウェットティッシュ
※アルコール成分が含まれていたり、水分が多いため、塗装はがれや故障の原因になります
●目の粗い雑巾(乾いたもの、濡れたもの両方)
※こまかい糸くずが隙間に入ったり、画面やフレームを傷つけることがあります
●スプレー洗剤、ベンジンやシンナーなどの揮発性のもの
※吹き付けた際に細かい水分が思わぬところに入り、故障の原因となります
●ガラスクリーナーやクレンザーなどの研磨剤を含んだもの
※研磨剤を含んだクレンザーやメラミンスポンジなどを使用すると、画面表面のコーティングがはがれる原因になります
テレビ画面の掃除方法について詳しく知りたい場合はこちらの記事をご覧ください。
<配線整理のコツ>
配線のまとめに役立つのがマスキングテープ、セロハンテープです。
- まず、テープを2枚長めに切る
- はがしやすいように両端を少し折り曲げたら、それぞれに同じ番号を記入する
- テレビの主電源をオフした後、切ったシールの2枚のうち1枚をケーブルに巻き、もう1枚を元々差し込まれていた端子部分に貼り付ける
この作業をケーブルの左右それぞれおこない、接続するときは番号に合わせて繋いでいけば、スムーズにできます。
ケーブルは丸くなるように束ね、取扱説明書と一緒にジッパーつきの密閉袋などに入れましょう。そのままテレビの背面に貼り付けると、運搬の途中で紛失する可能性も低くなります。
大型家電の搬入・搬出は、事前の仕込みが9割です。故障のリスクを減らし、準備の効率化・時短にもつながるコツを覚えておきましょう。
エアコン:設置環境を確認する
引越し先での設置環境を確認しておきましょう。
<天井・壁との距離をチェック>
エアコン本体のサイズを確認し、設置スペースに余裕がある空間を選びましょう。取り付けたい場所に「梁」がある場合は、設置に工夫が必要な場合もあるため、業者に相談すると良いでしょう。
- 天井から5cm以上離す
- 左右の壁から5cm以上離す
- 家具や植物などで、エアコンの風が妨げられないようにする
※エアコン本体の設置スペースは、機種によって若干異なります。詳しくはご購入予定のお店、もしくは設置業者に確認してください。
<専用コンセントの形状をチェック>
エアコンの取り付け位置が想定されている場合、周辺にコンセントも設置されているはずです。引越し先のコンセントの形状と、持ち込むエアコンのプラグ形状を確認しましょう。
これが異なっている場合は電気工事が必要になってくるので要注意です。工事には、電気工事士の資格が必要になるため、必ず対応する工事業者様へ依頼するようにしてください。
<配管用の穴の有無をチェック>
配管穴は、室外機と室内機をつなぐ配管を通すために使う穴のことです。配管穴がない場合は、穴開け工事が必要です。
また、賃貸物件の場合は、大家さんや管理会社へ工事の確認をする必要があります。トラブルを避けるため、事前に必ず許可を取ってから工事を行うようにしましょう。
電子レンジ:割れやすい部品を包んでおく
電子レンジの皿などの部品は、緩衝材などに包んで割れにくいように梱包しておきましょう。コンセントやアース線も取り外して、まとめておきましょう。
ここまでは、引越し先に家電を持ち込む場合について解説してきました。ここからは、新たに購入する場合について解説します。
引越し時に購入すると良いおすすめ家電
家電を買い替えた方が良いのはどのような場合でしょうか。新生活に必要な家電とともにご紹介します。
新生活に必要な家電とは
入学や就職、転勤などで生活が変わる時や、家族が増えたり減ったりするなど形態が変わる時、必要な家電も変わるでしょう。
例えば、新たに一人暮らしをする際などに、一般的に必要と考えられるのは、下記のような家電です。
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- テレビ
- エアコン
- 電子レンジ
- 掃除機
- 炊飯器
- 照明器具 など
一人であれば、一人暮らしに適したコンパクトなサイズの家電を選ぶと良いでしょう。
人数や新生活の環境に合わせて、これらの家電の容量や機能を検討してみましょう。
一人暮らしの生活に役立つ家電について詳しくはこちらをご覧ください。
家電を買い替えた方がいいのはこんな時
家電を買い替えた方が良い時とはどのような時でしょうか。以下にご紹介します。
【引越し先のスペースに合わない】
洗濯機など、引越し先のスペースに入らない場合などは、家電を買い替える必要があります。
【引越し先の部屋が今より広い】
エアコンなどでは、畳数にあったものを選ぶ必要があるため、買い替えたほうが良い場合があります。
【引越し先の気候環境が寒冷地などの場合】
寒冷地などへ引っ越す場合は、“寒冷地専用のエアコン”を選ぶなど、引越し先の気候や環境に合わせたモデル選びも重要です。また、海沿いの場所では潮風の影響により室外ユニットがサビや腐食が発生しやすくなるので、耐塩害仕様室外機を選ぶと良いでしょう。
【家電の寿命が近い】
たとえば、エアコンには「設計上の標準使用期間*」が設定されています。多くのメーカーでは「10年」程度となっており、補修用の部品もエアコン本体の製造打ち切り後、10年は保存されていることが多いです。買い替えるか、持ち込むか、悩んだときは標準使用期間をひとつの目安として検討すると良いでしょう。
*標準的な使用条件に基づく経年劣化に対して、製造した年から安全上支障なく使用することができる標準的な期間
まとめ
家電の引越しは、事前の準備が重要です。この記事を参考にしっかりと準備して、引越し先で気持ちよく新生活をスタートできるようにしてください。また、引越しを機に家電を購入した方が良い場合もあります。引越し先のスペースが合うか、部屋の広さはあっているか、家電の寿命も考慮して、後悔のない、スムーズな引越しをしましょう。
2024年4月2日 家事・くらし
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