アルカリ?マンガン?リチウム?電池の種類と賢い選び方とは

ライター:UP LIFE編集部
2021年9月1日
家事・くらし

電池にはアルカリ乾電池、マンガン乾電池、充電池など、さまざまな種類があります。そこで本記事では、電池の種類とそれぞれの特長、選び方などについて解説します。電池の性能を最大限発揮するためにも、利用機器に適したものを選びましょう。

一次電池と二次電池って何?電池の種類と特長とは

写真:白いパッケージの電池を指先で持っているイメージ

一般に市販されている電池は、大きく分けて【使いきりの一次電池(乾電池)】と【くり返し使える二次電池(充電池)】の2つがあります。さらに、一次電池にはアルカリ乾電池、マンガン乾電池などの種類があります。
まずは電池の種類と、それぞれの特長を詳しく見ていきましょう。

「使いきりの一次電池(乾電池)」

①アルカリ乾電池:大電流域から小電流域まで幅広い機器に!

アルカリ乾電池:Panasonic EVOLTA NEOのイメージ

幅広い機器への使用に向いており、現在の乾電池の主流です。大電流域から小電流域まで様々な機器で使えるので一般的な機器であればアルカリ乾電池がおすすめです。中身の電解液には電流が流れやすい性質の水酸化カリウムが使われていて、大きな電流を流すのが得意です。マンガン乾電池よりもパワー、容量が大きく、長持ちするのが特長です。

②マンガン乾電池:小電流域で動く機器の場合、選択肢の1つとして

マンガン乾電池:Panasonic NEO 単3形のイメージ

歴史の古い乾電池で電解液には弱酸性の塩化亜鉛などが使われています。アルカリ乾電池より容量が小さいです。一般的にアルカリ乾電池に比べて価格帯は低く、時計やリモコンなど小さな電力で動く機器の場合は選択肢の1つとして考えられます。

③リチウム乾電池:すぐれた耐寒性があり、大電流域の機器におすすめ!

リチウム乾電池:Panasonic リチウム乾電池のイメージ

低温度の環境でも力を発揮でき、アルカリ乾電池の推奨使用温度範囲が5℃~45℃なのに対し、1.5Vリチウム乾電池の推奨使用温度範囲は−40℃~60℃と温度幅100℃という幅広い温度の中でも使用可能、低温環境に強い特性をもっています。そのため、スキーなどの冬のレジャーや寒い地域の屋外で使用する機器にも向いています。さらに、アルカリ乾電池と比べてハイパワーで長持ち※1。15年の長期保存※2も可能です。一般的にアルカリ乾電池に比べて価格帯は高く、初期電圧が高いため、一部の機器では適切に動作しない場合があります。機器の指示に従ってご使用ください。

【くり返し使える二次電池(充電池)】

くり返し使えて経済的、幅広い機器に対応!

Panasonic eneloopのブラック・ホワイトカラー, Panasonic 充電式 EVOLTAのグリーン・オレンジカラーがそれぞれ並んでいるイメージ

充電池は、充電してくり返し使える二次電池で、大電流域から小電流域まで幅広い機器に使えます。くり返し使えるため、経済的です。例えば、パナソニックの「エネループBK-3MCC」を使用した場合、充電1回あたりの電気代は4本で約1円※3。使用回数はスタンダードモデルのエネループ単3形・単4形で約600回も使えます。商品によってくり返し回数や1回の使用時間など特長が異なります。充電池なら-20℃の低温でも使用可能ですので、雪山やスキー場など、冬場のアウトドアでもおすすめです。

* JIS C8708 2019(7.5.1.4)の試験条件と、それに基づく電池寿命の目安。但し、機器及び使用条件により、実際のくり返し回数は異なります。

各電池の詳細については、下記も参考にしてください。

電気機器の用途に基づいた電池の選び方

写真:男性と女性が部屋で向かい合って会話しているイメージ

上記で紹介したように乾電池にはいくつかの種類があり、利用する電子機器に合ったものを選ぶことが大切です。

「アルカリ乾電池」は幅広い機器に対応!

アルカリ乾電池は、大電流域から小電流域まで幅広い機器に適しています。おもちゃなど連続して使用する機器にも。商品ごとに長持ちや使用推奨期限、液漏れ防止など性能が異なります。

屋外で長時間機器を使う場合は「リチウム乾電池」が適している

幅広い温度の中でも使用可能なリチウム乾電池。低温特性が優れているため、寒冷地での機器の使用に適しています。特にデジタルカメラ※4やストロボなど、大電流域の機器に抜群のパフォーマンスを発揮します。ただし、初期電圧が高いため豆電球を利用したおもちゃや精密なモーター機器など、一部適さない機器があります。使用時には機器の指示を必ず確認しましょう。

日常的に使用頻度が高い機器には「充電池」が経済的

充電池は、日常的に使用頻度が高く、電池をよく交換している機器におすすめです。乾電池の代わりとしてほとんどの機器で使用可能のため、使用頻度が高い機器の電池を充電式に交換すれば経済的です。ただし、水中ライトなどの密閉構造の機器にはニッケル水素電池は絶対に使用してはいけません。

電池が液漏れする原因と安全に使うための対策

写真:様々な電池を立てて真上から見たイメージ

久しぶりに電池を交換しようとしたら、電池から液が漏れていたり、青白い粉が付いていたりしたことはないでしょうか。これらは電池の液漏れといわれる現象で、経年劣化や過放電などが原因で起こります。使わない機器ならば電池を抜いておく、電池を入れる際は正しい向きではめ込むこと、新品の電池と使いかけの電池を一緒に使用しない、またアルカリ乾電池やマンガン乾電池など別の種類の乾電池を一緒に使わない、異なる種類の乾電池を一緒に使わないようにしましょう。

電池の液漏れの対処法については下記の記事もぜひ参考にしてください。

電池の正しい捨て方を知っておこう

写真:ゴミ箱と清掃業者の車のフィギュアが並んでいるイメージ

電池の捨て方については下記を参考にしてください。

【使いきりの一次電池(乾電池)】

いずれの電池も自治体のゴミの日に出すことが可能です。捨てる際はプラス・マイナスの端子部分にセロハンテープなどを貼って絶縁状態にしましょう。電池の捨て方は地域によって方法が異なります。処分方法は自治体の指示に従うようにしてください。

【くり返し使える二次電池(充電池)】

充電池の場合も、端子部分にセロハンテープなどを貼って絶縁状態にします。充電池は資源としてリサイクルが可能です。限られた資源を守るためにも、リサイクル協力店に設置されている充電池のリサイクルBOXに入れてください。

電池の正しい捨て方、リサイクル協力店については下記もぜひ参考にしてください。

まとめ

写真:黒いハイネックを着た女性がリビングでくつろいでるイメージ

電池は使用する機器に適した種類を選ぶことで効果が最大限に発揮され、効率的に使用できます。また日ごろから、もしもの災害時に備えて、アルカリ乾電池を備えておくと安心です。
アルカリ乾電池、マンガン乾電池、リチウム乾電池、充電池それぞれの特長を理解し、機器の使用用途や頻度など、考えながら選んでみてください。そして、使い終わった乾電池は、リサイクルや自治体のルールに従った方法で正しく処分しましょう。

※1 FR6HJは当社乾電池エボルタNEO LR6NJ、FR03HJは当社乾電池エボルタNEO LR03NJ比較。【試験条件】250mW 連続放電 終止電圧0.9V(温度:20±2℃ 相対湿度:55±20%)。リモコンなど低負荷機器では、アルカリ乾電池と同等の寿命になる場合があります。
※2 使用推奨期限(JIS準拠)において、保存条件温度:20±2℃ 相対湿度:55±20%
※3 充電器の消費電力11W(0.011kW)、充電時間3時間、新電力料金目安単価27円/kWh(税込)で計算した場合。
※4 一部の液晶機器(デジタルカメラ、電子辞書など)で液晶表示が見えにくくなる場合があります。

2021年9月1日 家事・くらし

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