フローリング掃除の正しい手順とポイント!床掃除の基本とコツを伝授

フローリングの掃除方法についての監修:浦野 清美(うらの きよみ)
ライター:UP LIFE編集部
2025年2月25日
家事・くらし

フローリングの掃除は、フローリングの種類や汚れ別に、適した掃除方法を行うことが大切です。この記事では、フローリングを傷めず清潔に保つための正しい掃除方法と手順を解説します。

フローリングの種類で掃除方法は異なる

写真:フローリング

フローリングには、複数の板を貼り合わせたものと無垢材を使用した製品があり、表面に使用されている素材や塗料によって掃除の方法が異なります。自宅のフローリングの種類を把握し、適切な方法でお手入れすることが大切です。

合板(複合)フローリング

写真:合板(複合)フローリング

合板(複合)フローリングは、複数の板を接着剤で貼りあわせ、表面に薄い仕上げ材を施工しています。温度や湿度による影響が少なく、安定した品質を確保できるため、様々な建物の床材として用いられることが多いです。

合板フローリングの表面に使用されている化粧板は、ウレタン塗装で仕上げるのが一般的です。UV塗料や樹脂などでフローリングの表面をコーティングしているため、クリーナーや水を使って掃除することができます。

無垢フローリング

写真:無垢フローリング

無垢フローリングは、一枚の木から削りだして作られたフローリングです。天然木の色合いや木目、香りを楽しめます。ただし、天然木なので、伸縮や膨張が起きやすく、メンテナンスにも配慮が必要です。

無垢フローリングの表面は、オイル塗装で仕上げるケースが一般的です。オイル塗装はウレタン塗装と違い、塗膜を作れないため、水分やクリーナーの成分がフローリングに吸収されやすい傾向があります。そのため、水やクリーナーを使用した掃除には向いていません。

フローリング掃除の正しい方法と手順

フローリングを清潔できれいな状態に保ち、できるだけ長持ちさせるには正しい掃除の方法と手順を理解しておくことが大切です。

落ちにくい水垢や汚れは水拭きで拭き取る

写真:雑巾を絞る様子

雑巾などで乾拭きしても水垢や汚れが落ちないのなら、水拭きを試しましょう。水垢は、放置すればするほど落ちにくくなるため、定期的なメンテナンスが理想です。頻度としては、1週間に一度くらいが目安です。

水拭きの際には、水に浸した雑巾をできるだけ固く絞った状態で行います。汚れが落ちたのを確認できたら、乾いた雑巾で乾拭きして仕上げます。

道具を使用するなら、フローリング掃除用の平型モップを使用するのも良いでしょう。汚れの除去と同時に除菌もできるタイプの、フローリング用ウェットティッシュも販売されているので、併用すると効率よく掃除ができます。

【注意点】無垢のフローリングを水拭きするとシミなどの原因になるため極力避けましょう。

水拭きで落ちない油汚れや皮脂汚れは、床用のクリーナーを使う

写真:床用のクリーナーを使う様子

油汚れや皮脂汚れを水拭きで除去するのは困難であるため、床用のクリーナーを使用しましょう。油汚れや皮脂汚れを放置すると除去しにくくなるため、定期的に掃除をします。頻度としては一カ月に一度が目安です。

床用クリーナーを選ぶときは、使用されている成分をチェックしましょう。油汚れや皮脂汚れに対応できるか、複数の汚れに対処できる成分が使用されているかを確認します。

クリーナーを使用したあとは、成分がフローリングに残らないよう水拭きと乾拭きでていねいに拭きとります。成分が残ると黒ずみの発生を招くケースがあるため、拭き残しがないか最後に確認もしましょう。

【注意点】無垢フローリングの水拭きは極力避けましょう。

無垢フローリングは、メーカー推奨の塗料で再塗装する

無垢フローリングのコンディションを保つため、1年に一度の頻度で再塗装をすると良いでしょう。その際、メーカー推奨の塗料を使用しましょう。合わない塗料で無垢材のコンディションを低下させないように注意が必要です。

塗装をする際には、まず床の表面をきれいにしましょう。付着した汚れなどを除去せずに塗装をしてしまうと、汚れを閉じ込めてしまいます。あらかじめ皮脂や黒ずみなどを落とし、必要に応じてサンディング(サンドペーパーなどで木材の表面を削ること)もしてあげるとさらにきれいな状態に仕上げられます。

木から削りだして作られる無垢フローリングなら、サンディングによって表面の頑固な汚れや日焼けなどを除去できます。

【注意点】合板フローリングの塗膜は耐久性があるので、自身でウレタン塗装をする必要はありません。

汚れの種類別に解説!フローリング掃除の基本とコツ

写真:掃除機をかける様子

フローリング掃除は、汚れの種類にあわせて正しく行いましょう。様々な汚れ別に、フローリング掃除の基本とコツを解説します。

【一般的な汚れ】目立つホコリなどを拭き取る

写真:床の目立つホコリなどをフローリングワイパーなどで除去する様子

掃除機をかける前に、まずは床の目立つホコリなどをフローリングワイパーなどで除去しましょう。最初に掃除機をかけると、排気の風で微細なホコリを舞いあげてしまい、かえって掃除が大変になる場合があるので注意が必要です。

フローリングワイパーや粘着クリーナーを使用できるローラーなどで、目立つホコリなどを除去してから掃除機をかけましょう。溝やサッシと床の境目、隅などはホコリが溜まりやすいため、重点的に掃除します。掃除機をかけても汚れが残るようなら、雑巾やフローリング用ウェットティッシュなどを使って拭きとります。

【皮脂汚れ】中性洗剤を使って水拭きと乾拭きする

写真:中性洗剤を使って水拭きと乾拭きする様子

皮脂汚れでフローリングがべたつくのなら、台所用の中性洗剤を使用すると効果的に汚れを除去できます。洗面器などにぬるま湯を張り、そこへ中性洗剤を小さじ一杯程度入れ、浸した雑巾を絞ってから水拭きを行いましょう。汚れがとれたのを確認したら、水またはぬるま湯にて2度拭きした後、乾拭きで仕上げます。

なお、アルカリ性の洗剤でも皮脂汚れの除去は可能です。ただ、アルカリ性洗剤はフローリングワックスも除去してしまうため、ワックスで仕上げているフローリングには適しません。フローリングの日常的な皮脂汚れ除去には、中性洗剤を使用すると良いでしょう。また、研磨効果の高い道具の使用もワックス仕上げのフローリングには適していないため避けましょう。

【注意点】無垢フローリングの場合は、サンディングの上、再塗装が望ましいです。

【食べ物のカスのこびり付き】中性洗剤を使う

食べ物のカスも、中性洗剤で掃除すると除去しやすいです。手で除去できそうな大きい食べ物カスは、ヘラなどで事前に取り去っておくと掃除がしやすくなります。除去できなかった部分は、中性洗剤を数滴垂らしたぬるま湯に雑巾を漬け、固く絞ってから拭き掃除をしましょう。汚れが取れたら水またはぬるま湯にて2度拭きした後、乾拭きします。

【注意点】無垢フローリングの場合は、サンディングの上、再塗装が望ましいです。

【ペットの尿など】硬く絞った雑巾などで早めに拭き取る

ペットの尿を放置すると、シミや嫌なニオイがこびりつくおそれがあるため、できるだけ早めに対処することが大切です。固く絞った雑巾や床用クリーナーなどを使って掃除しましょう。クリーナーを使用する場合は、水またはぬるま湯にて2度拭きした後に乾拭きしましょう。

ニオイに対処するには、水にクエン酸を溶かしたクエン酸水をスプレーして、乾いた雑巾で拭き取るとニオイが軽減されると言われます。汚れを抜き取ってからニオイ対策をするのもひとつの方法です。

カーペット掃除についてはこちらの記事をご覧ください。

掃除機の選び方については、こちらの記事をご覧ください。

まとめ

フローリングの掃除は、フローリングの種類や汚れに適した方法で掃除をしましょう。また、継続的にお手入れを行うことで、きれいな状態を維持しやすくなり、フローリングを長持ちさせることにもつながります。もし、汚れに気づいたらサッと掃除をして、いつも清潔なフローリングで、過ごしましょう。

フローリングの掃除方法についての監修

写真:浦野 清美さん

浦野 清美(うらの きよみ) 

NPO法人日本ハウスクリーニング協会栃木認定校校長。日本整理収納協会代表理事。
整理収納・ハウスクリーニングの講師としてお掃除やお片付けの方法を伝える一方で、ナチュラルで無臭のお掃除サービスを推進している。

2025年2月25日 家事・くらし

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