

シニア世代のご両親に!振り込め詐欺やアポ電詐欺、改元詐欺の対策に使える電話機
ライター:UP LIFE編集部
2019年11月6日 防犯
シニア世代をターゲットにした「振り込め詐欺」の被害はいまだに後を絶ちません。最近では、詐欺が可能かどうか事前にチェックする「アポ電詐欺」や、新元号への改元を理由に口座番号や暗証番号を記載させる「改元詐欺」などの特殊詐欺が増えています。悪質な手口から身を守るためには、一体どんな対策が有効なのでしょうか。「迷惑電話の防止」について考えます。
「自分だけは大丈夫!」と思っている人ほどだまされやすい?

テレビ、新聞で何度となく取り上げられても、一向に減らない特殊詐欺。警察庁の調べによると、「振り込め詐欺」は2018年で16,314件発生、被害総額は約356憶円となっております。よく耳にするのは「オレオレ詐欺(母さん助けて詐欺)」ですが、他にもいくつか手口があります。
「振り込め詐欺」5つの手口と良くあるパターンをご紹介します。
オレオレ詐欺(母さん助けて詐欺)
息子や孫などになりすまして、会社でのトラブルや借金返済などを理由にお金を要求する
警察官や弁護士等を名乗って、交通事故の示談金としてお金を要求する
架空請求詐欺
有料サイトの利用料・延滞料など、架空の事実を口実とした請求メール・文書を送付し、だまし取る
融資保証金詐欺
ダイレクトメール、FAX、電話等から融資を誘い、申込者に対し、保証金等の名目で振り込ませる
還付金等詐欺
自治体や税務署などの職員を名乗り、医療費や税金の還付手続として、ATMから振り込ませる
自動音声ガイダンス詐欺
企業を装う音声ガイダンスによって犯人グループの電話と繋げ、トラブル解決などの名目で振り込ませる
こうした名称からも分かるように、犯人側は様々な手段を駆使してお金をだまし取ろうと画策。しかも最近は明らかな特殊詐欺に加え、東京オリンピック、ビットコインなどのトレンドワードを駆使した「金融商品等取引名目」も横行。巧妙な話術でうまい話を持ちかける手口も流行っています。
手口が多様化する一方、内閣府の「特殊詐欺に関する世論調査(2017年)」では、「自分は被害にあわないと思う(「どちらかといえば」を含む)が約8割となっており、高齢になるほど被害にあわないという意識が高く、被害防止対策も行わない傾向があるという結果が出ています。自分の親なら大丈夫!なんて、安心していられません。高齢になった親を守るために、できることを考えましょう。
電話を介した悪質な詐欺から親世代を守ろう
リタイアして在宅率が高いシニア世代には、固定電話が有力な連絡手段。ただ、固定電話はスマホやケータイと違ってナンバーディスプレイ機能は別途契約が必要。多くの家庭では誰がかけてきたか分からないまま電話に出ているのが現実です。
詐欺グループはそこにつけ込み、「お金を送ってほしい」「名義を貸してくれたら儲かります」といった甘い言葉をささやきます。事前にある程度の知識があっても、身内のトラブルを告げる犯行電話から冷静さを失い、だまされてしまうことが多いので、固定電話自体のセキュリティ機能を高めておくことが重要です。いま利用している電話機にそうした機能が不足してる場合は、買い換えるだけでも有効な対策法になります。
いずれも電話機のモデルによって詳細は異なりますが、代表的なセキュリティ機能を覚えておきましょう。
着信前のセキュリティ機能
着信拒否

着信を拒否するメッセージを流し、電話を切ることができます。「未登録番号の拒否」「0120・0800から始まる番号の拒否」「非通知や公衆電話からの着信を拒否」「特定の番号からの迷惑電話を拒否」など、きめ細かく設定できるタイプもあります。
録音メッセージ

呼出音が鳴る前に、通話を録音するというメッセージを流します。犯罪者、犯罪予備軍にとっては強烈な警告になるでしょう。
着信中のセキュリティ機能
着信音

電話がかかってきたときに、着信中の呼出音と注意喚起のアナウンスが交互に繰り返されます。
ナンバーディスプレイ

登録しておいた家族、親戚、知人であれば名前が表示されるので安心感もアップ。非通知や未登録の番号からかかってきた電話を断るように設定もできます。先述の通り契約が必要ですが、誰がかけてきた電話か分かるのは大きなメリットです。
通話中のセキュリティ機能
通話録音

電話に出ると、自動的に録音を開始します。通話後に保存の操作をすれば、録音を保存することもできます。
通話拒否

メッセージやチャイム音を流して電話を切るタイミングを作ることができます。ナンバー・ディスプレイサービスを契約している場合、通話拒否した電話を次回から受けないようにすることもできます。
ボイスチェンジ

女性の声を男性のように低く変換してくれる機能を備えている電話機もあるくらいなので、決してジョーク用ではありません。詐欺対策だけではなく、しつこい勧誘電話などにも頼もしい機能になるはずです。
留守番電話
黒電話でもない限り、たいていの電話機に備えられています。在宅であっても常に設定し、どんな相手からか確認して出ることで、不審な電話にいきなり対応する事態を防げます。そもそも留守番電話に犯人がメッセージを残すことも考えられないため、犯罪の抑止にもなります。
さて、ここまで迷惑電話対策機能を見てきましたが、あわせて最も簡単ですぐに始められるのは「親と電話で話す習慣をつくること」です。子どもの状況を把握している親は「急に金が入り用になったから、今から言う口座に振り込んで」という言葉にだまされることはありません。用がなくても大丈夫、折を見て実家の電話番号をプッシュして、「元気?」「最近どう?」と世間話をしてみてはいかがでしょう。家族同士の密なコミュニケーション。それは最強にして最安のディフェンス策となるはずです。
2019年11月6日 防犯
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