パナソニック保護犬猫譲渡会2023 開催レポート

パナソニック保護犬猫譲渡会2023 開催レポートのメインビジュアルです。 パナソニック保護犬猫譲渡会2023 開催レポートのメインビジュアルです。

273頭の保護犬・保護猫が参加。新たな家族との出会いの場に。

譲渡会のほか、動物保護団体の代表によるトークセッションやチャリティマーケット、賛同企業ブースなどの新たな試みに加え、
昨年に引き続き写真展、パナソニック製品体験コーナーも同時に開催。
大盛況のうちに幕を閉じたイベントのレポートをご紹介します。

パナソニック保護犬猫譲渡会2023について

譲渡会コーナーの保護犬の様子です。 譲渡会コーナーの保護犬の様子です。

保護犬猫を幸せにすること、さらにはすべての犬猫とその家族の幸せを目指すことをコンセプトに掲げた本イベントは、開催2年目を迎えイベント会場面積を昨年の約2倍に拡大し実施しました。保護犬猫との出会いを探している方だけでなく、今すぐお迎えを検討していない方であっても犬猫を家族に迎える際には保護犬猫の「譲渡」という選択肢があることを知っていただく機会となりました。

開催
主催:パナソニック株式会社
協力:朝日新聞社sippo編集部
後援:環境省
賛同企業:エステー株式会社、日本ヒルズ・コルゲート株式会社

実施日時
2023年4月29日(土)、30日(日)

のべ来場者数
5,320名

紹介した保護犬・保護猫
273頭

譲渡申込数
115件(重複申込含む)

募金総額
935,229円

*29日と30日は、それぞれ別の犬猫が参加しました。両日とも獣医師が立ち会い、犬猫の健康状態を見守りながら譲渡会を実施しました。

保護犬猫譲渡会

譲渡会コーナーの保護猫の様子です。 譲渡会コーナーの保護猫の様子です。

たくさんの出会いをつなぎました

参加団体の方とのコミュニケーションも活発で、なごやかなムードのなか、保護犬猫をお迎えすることについてご検討いただきました。

今回から事前予約制を導入し、今すぐのお迎えを希望でない方も会場内を見学いただけるエリアを設けたことで「今後、団体個別の譲渡会へ行く敷居が下がった」というお声もいただきました。

トークセッション

トークセッションの様子です。 トークセッションの様子です。

不幸な犬猫が生まれる背景とは。動物保護の第一歩は「知ること」から

会場内のホールでは、動物保護団体の代表者3名によるトークセッションが行なわれました。以前に比べ保護犬や保護猫という言葉は浸透してきたものの、動物保護活動に携わる人たちの思いや、どのような活動をしているのかを知る機会は多くありません。用意された約100席は満席でパブリックビューイングも行われ、動物保護活動の実情に多くの人が耳を傾けました。

トークセッションの様子です。

登壇者は、埼玉県の保護猫カフェ「ねこかつ」オーナーの梅田達也さん、行き場をなくした犬猫たちのためのシェルター「おーあみ避難所」を運営する大網直子さん、そして、昨年4月に千葉県で動物保護ハウス「さかがみ家」を設立した坂上忍さん。

そもそも、どうして保護を必要とする犬猫が絶えないのか、実際にさまざまな状況で身寄りをなくした動物たちを保護してきた3人から、リアルな実態が語られました。

大網直子さんの画像です。

大網:最近増えていると感じるのは、独居世帯の高齢者が自宅で倒れてしまい、家のなかにわんちゃん、ねこちゃんが取り残されてしまうケースです。また、ニュースなどでも報道される機会が増えましたが、ねこちゃんの避妊・去勢を行わなかったために無数に繁殖し、多頭飼育崩壊状態に陥ってしまうケースも多い。なかには増えすぎた猫たちとその糞尿で、人間が住める状態ではなくなり、家の主人が車のなかで寝泊まりしていたということもありました。

坂上忍さんの画像です。

坂上:本当に劣悪な環境と言っていいと思います。特に、避妊・去勢を行なわないケースでは近親交配でどんどん増えていくわけですから、これは完全に人間のせい。大網さんはそんな不幸な犬や猫を救うために、何十年も私生活を投げ打ってまで日本全国に足を運んでくださっている。その負担たるや、いかばかりかと思います。

また、飼えなくなった犬や猫が保健所に持ち込まれるケースもあとを絶たない。保健所で保護され、一定期間経っても引き取り手が見つからない場合、殺処分されてしまう。そうならないため、動物保護団体が保健所からの引き取りを続けているものの、救えない命が数多くあるといいます。

梅田達也さんの画像です。

梅田:10年前に比べて格段に少なくなってはいますが、それでも2021年度の犬・猫の殺処分数は全国で1万4,000匹以上。いわゆる「保健所」は基本的に動物を保護して里親さんを見つけるような場所ではありませんし、行政としてもそこでずっと犬や猫を飼い続けることは難しい。保健所に収容されると、通常は1週間が「命の期限」となり、それを過ぎると殺処分されることになります。それも安楽死ではなく、ほとんどの場合はガス室で苦しみながら息を引き取ることになる。残念ながら、これが日本の現状です。

坂上:殺処分を減らすために頑張っている行政がゼロとは言いません。ただ、殺処分が減っているのは大網さんや梅田さんのような方々が無理をして、保健所から引き取ってくださっているから。それなのに、どこかの県のお偉いさんが「殺処分がゼロになりました」とアピールするのは違うんじゃないかと思います。ただ、動物保護団体としてはそうした行政ともうまく付き合いながらやっていかなきゃいけない部分もあって、なかなか難しいですよね。

梅田:もちろん、行政のなかで現状を変えようと懸命に頑張っている職員さんたちもいるんです。でも現実は厳しく、助けられないことに心を痛め、辞めてしまう人も多い。気持ちのある人たちにとっては、本当につらい職場だと思います。

こうした悲劇の背景には、悪質なペットビジネスの構造や独居世帯の増加など一筋縄では解決できないさまざまな問題があり、短期間で劇的に状況を変えることは難しい。それでも、まずはこうした実態を多くの人が知り、一人ひとりができることを考える。それが、不幸な犬や猫を減らすための第一歩になるといいます。

大網:自分には何もできないとおっしゃる方も多いのですが、今日知ったことをご家族やご友人に話していただき、多くの人に現状が伝わるだけでも大きな一歩です。そういう意味では、今回ここにお集まりいただいたみなさんも、動物保護活動の一員と言えるんじゃないでしょうか。

●肩書は、取材当時の情報をもとに掲載しています。

「家族と暮らす動物の幸せを考える日(よいにくきゅうの日)」。パナソニックとsippoは4月29日を「家族と暮らす動物の幸せを考える日」に制定しました。

4月29日は
「家族と暮らす動物の幸せを考える日(よいにくきゅうの日)

トークセッションの最後には、朝日新聞sippo編集部とパナソニックが共同で制定した「家族と暮らす動物の幸せを考える日(よいにくきゅうの日)」の制定記念式を行いました。

写真展

写真展の様子です。 写真展の様子です。

元保護犬・元保護猫の幸せな姿を写真で掲載

インスタグラムで人気の元保護犬・元保護猫や、著名人の方々に新しい家族として迎えられた元保護犬・元保護猫の現在の幸せな姿を、100枚の写真と愛情あふれるメッセージでご紹介。

メッセージを読みながら思わず涙ぐまれる方の姿も。今は保護犬・保護猫を迎えることはできないけれど応援したいという方々にもたくさんご来場いただきました。

チャリティマーケット

チャリティマーケットの様子です。 チャリティマーケットの様子です。

グッズ購入で動物保護団体を応援

ペットのためのアイテムはもちろん、キッチン用品やバッグ、服といった普段使いできるアイテムなど、思わず笑顔になるかわいらしい逸品で会場はいっぱいに。お店の売り上げの一部が動物保護団体に寄付されることもあり、ご来場いただいた方は真剣にお買いものを楽しんでいらっしゃいました。

出店一覧(売り上げの1%を動物保護団体に寄付)

・猫壱(株式会社猫壱)
・Gelletta(合同会社Wisham)
・白黒さんいらっしゃい
・Plusgraph
・香箱
・焼菓子工房BAN&MYU
・DeLoreans(株式会社デロリアンズ)

出店団体

・一般社団法人「さかがみ家」
・NPO法人「猫と人を繋ぐツキネコ北海道」
・認定NPO法人「もりねこ」
・NPO法人「栖」
・一般財団法人「ちよだニャンとなる会」
・NPO法人「一匹でも犬・ねこを救う会」
・NPO法人「しあわせにゃん家」
・一般社団法人「SORA小さな命を救う会」
・NPO法人「アニマルレスキューたんぽぽ」
・一般社団法人「Reef knot」
・認定NPO法人「えひめイヌ・ネコの会」
・NPO法人「犬猫ケアホームきずなの丘」
・NPO法人「咲桃虎」
・沖縄野良猫TNRプロジェクト

パナソニックの家電体験コーナー

家電体験コーナーの様子です。 家電体験コーナーの様子です。

動物との生活をもっと快適に暮らすための家電を体験

次亜塩素酸 空間除菌脱臭機「ジアイーノ」やHDペットカメラ、コードレススティック掃除機の性能、使い方やメンテナンス方法などを紹介しました。

ジアイーノの展示です。

ジアイーノ

脱臭体験ができる体験コーナーも併設。驚異の脱臭力を皆様に体験いただきました。

HDペットカメラの展示です。

HDペットカメラ

実際に譲渡会エリアに設置したHDペットカメラの映像をご覧いただきました。

コードレススティック掃除機の展示です。

コードレススティック掃除機

毛がほとんどからまない「からまないブラシ」搭載の掃除機を体験いただきました。

写真コンテスト

写真コンテストの様子です。 写真コンテストの様子です。

SNSで事前に募集した愛犬・愛猫の写真を一部掲載

スタンプラリー

スタンプラリーの様子です。 スタンプラリーの様子です。
オリジナルサコッシュの写真です。犬猫のロゴマークが入っています。

会場内のスタンプを集めた方には、オリジナルサコッシュをプレゼント。大人も子供も活用できるちょうどいい大きさ。トークセッションの登壇者の方々にも身につけていただきました。

賛同企業ブース

日本ヒルズ・コルゲート様のブースの様子です。

日本ヒルズ・コルゲート様

ヒルズFood&Loveサポートとして2002年から世界中1000ヵ所以上の動物愛護施設にフードを提供。当日は保護犬猫のための募金活動や愛犬愛猫のための食事相談コーナーを展開されました。

エステー様のブースの様子です。

エステー様

動物保護団体の支援などに取り組む「エステー保護ネコ応援プロジェクト」や、リビングに置いてもニオわない猫用システムトイレ「エステーペット 実感消臭」シリーズのご紹介ブースを展開されました。

譲渡会に寄せられた声

ご来場くださった方にアンケートを実施しました。

ご来場者様へのアンケート「質問:これまで譲渡会に参加したことはありますか?」の結果を表すグラフです。初めて参加した:70.6%、2回目:15.4%、3回以上:14.0%。

これまで譲渡会に参加したことはありますか?

初めて参加した:70.6%
2回目:15.4%
3回以上:14.0%

譲渡会参加が初めての方が70.6%と、今まで譲渡会に参加したことがなかった方にも多く来場していただけました。

ご来場者様へのアンケート「質問:保護猫、保護犬を迎え入れたいと思いましたか?」の結果を表すグラフです。今すぐ迎え入れたい:28.1%、次の機会には迎え入れたい:40.4%、迎え入れることはできないが、応援したい:31.3%、あまり迎え入れたくない:0.2%、全く迎え入れたくない:0%。

保護猫、保護犬を迎え入れたいと思いましたか?

今すぐ迎え入れたい:28.1%
次の機会には迎え入れたい:40.4%
迎え入れることはできないが、応援したい:31.3%
あまり迎え入れたくない:0.2%
全く迎え入れたくない:0%

保護犬・保護猫を取り巻く環境を変えたいというたくさんの方にお集まりいただきました。

譲渡会に参加した感想

・初めて譲渡会に参加させていただきましたが、とても楽しく有意義な時間を過ごさせていただきました。

・譲渡会に参加したいけど二の足を踏んでいましたが、パナソニック主催なら安心という家族の声に押されて参加しました。

・企業理念に深く感銘を受けました。また来年も続けてほしいなと思います。

・譲渡会は初めての体験でしたが、写真展や初めてのペットとの暮らしにも役立つ家電のこともいろいろ聞くことができて、本当に来てよかったと思いました。

保護犬猫を新たに迎え入れた
ご家族のコメント

NPO法人「ねこけん」に保護されていた茶白猫「土佐くん」(7カ月)は、今回の譲渡会で新しい家族と巡り合うことができました。

パナソニック保護犬猫譲渡会に参加したきっかけは、我が家の1歳半の先住猫「きぃ」が、1匹では寂しいだろうと思ったからです。譲渡会で出会った時、土佐くんはケージの中でじっとしていました。可愛らしく、また落ち着いた印象で、家族に迎えたいと思いました。我が家に来た当日は、ケージの中で固まっていましたね。1日ぐらいたつとケージの外に出てきて、今では「きぃ」ともすっかり仲良くなりました。毎日一緒にバトルしています。現在の名前は「くぅ」です。家族に迎えることができて、本当によかったです。

今回の譲渡会で新しい家族と巡り合うことができた「土佐くん」(現在の名前は「くぅくん」)の画像です。

動物保護団体が各地で行なう譲渡会は有志の支えによって運営され、その費用もカンパや各団体の持ち出しで賄われているのが実情です。そうしたなか開かれた『パナソニック保護犬猫譲渡会2023』に、保護団体のみなさまからもたくさんの期待と応援のお声をいただきました。

大網直子さんの画像です。

大網:10年ほど前と比較して動物の保護活動は活発になり、譲渡会自体も増えてきました。それでも、まだ一般に広く周知されているとは言えません。そんななか、パナソニックさんのような大企業がこうした大規模な譲渡会を開催することは、多くの方々に私たちの活動を知っていただくきっかけになると思います。ここまで大きな会場で、これだけ多くの団体が集まれる譲渡会は、なかなかありませんから。動物保護活動の輪を広げていくために、今後もぜひ続けてもらいたいですし、私たちもお手伝いしていきたいですね。

行き場をなくした犬猫たちのためのシェルターとして活動する「おーあみ避難所」代表の大網さんとコトネちゃん

岡本さと子さんの画像です。

岡本:神奈川県動物愛護センターでは約10年前に保護された犬と猫の殺処分がゼロになり、現在も継続しています。とはいえ、殺処分がなくなっても捨てられてしまう犬がいなくなったわけではありませんし、センターの外に目を向ければ多頭飼育崩壊やネグレクト、悪質な繁殖業者など、さまざまな問題が山積しています。こうした悲惨な状況を社会全体の問題としてとらえ、根本から変えていかなければいけません。

それには私たちのような小さな団体やボランティアがいくら頑張っても限界がありますが、一人でも多くの人に現状を知ってもらい問題意識を持つ人が増えることで、社会を変える大きな力が生まれていくのではないでしょうか。そうした意味でも、パナソニックさんのような会社が大規模な譲渡会を開催してくれて、多くのメディアでその様子が伝えられることには、大きな意味があると思います。

神奈川県動物愛護センター登録のボランティア団体として犬猫の保護活動を行なう「WAN'S LIFE湘南里親」代表の岡本さん

●肩書は、取材当時の情報をもとに掲載しています。