Digital FUN!悠木碧・大谷智哉(「ソニックフォース」サウンドプロデューサー)×Technics(テクニクス)

悠木碧・大谷智哉(「ソニックフォース」サウンドプロデューサー)×Technics(テクニクス) Technicsアナログ視聴体験から紐解く「ソニック」音楽の魅力 悠木碧・大谷智哉(「ソニックフォース」サウンドプロデューサー)×Technics(テクニクス) Technicsアナログ視聴体験から紐解く「ソニック」音楽の魅力

セガのアクションゲーム「ソニック」シリーズ作品「ソニックフォース」のサウンドトラック「SONIC FORCES ORIGINAL SOUNDTRACK THE VINYL CUTZ」が7月にリリースされたことを記念して、東京・有明にあるパナソニックセンター東京「Technics(テクニクス)リスニングルーム」で12inchのLPレコードである今作の試聴会を実施しました。参加いただいたのは熱烈な「ソニック」シリーズのファンを公言している声優アーティストの悠木碧さんと、「ソニックフォース」のサウンドディレクターを務めた大谷智哉さん。大谷さんの選曲による試聴会を終え、2人にはその感想や「ソニック」シリーズの音楽の魅力を語っていただきました。

──大谷さんの選曲で「Fist Bump」「Infinite」「Fading World」「This Is Our World 」「The Light of Hope」「Fist Bump - Piano ver.」「Eggman's Facility [Rhythm and Balance Remix]」といった楽曲をリスニングルームで試聴していただきました。悠木さんにとっては初めてのアナログ体験だったみたいですね。

【悠木碧】 家にバンドさんを呼んで演奏してもらったみたいな臨場感があってビックリしました。最後に聴かせていただいた「Eggman's Facility [Rhythm and Balance Remix]」はゲームの中でも繰り返し聴いた曲なんですけど、途中に入るかすれた音のリアルな感じはこのリスニングルームだからこそ堪能できたんだと思いました。

【大谷智哉】 そうですね。レコードになったからこそ感じられる質感でもあると思います。

【悠木】 音の迫力はライブみたいでした。私、今日なんでサイリウム持ってこなかったんだろうって思ったくらい(笑)。

──大谷さんはリスニングルームで試聴してみてどうでしたか。

【大谷】 自宅ではTechnicsのSL-1200MK3Dでレコードを聴いているのですが、こういったリスニングルームで音楽を堪能する機会はなかなかないですよね。今回できたばかりのアナログ盤のサントラを聴かせてもらって、デジタルレコーディングで作られた「ソニックフォース」の音楽もちゃんとアナログレコードの音になったんだなあと、しみじみと感じました。アナログ化する前は、ゲームに実装するためのマスターデータだったり、CD版のサントラだったり、ハイレゾ配信用のデータを聴いていたんですが、それらの音とも異なる、アナログの質感が付いていてうれしくなりました。

【悠木】 私は「ソニックフォース」のサウンドトラックのCDを持っているので、もちろん今日かけてもらった曲はかなり聴き込んでいるんですけど、アナログだと音の聞こえ方がちょっと違うんですよね。いつもよりスモーキーに聴こえると言うか……。

【大谷】 なかなか形容が難しいですけど、生々しい存在感のある音というか、今日は音響設備がすばらしいからというのもありますけど、引き締まった低音がすごく気持ちよかったですね

──アナログ盤のサウンドトラックについても話を聞かせてください。CDのサントラと違って、アナログだと曲数が限られてしまうわけですが、どういう基準で収録曲を選びましたか?

【大谷】 音質を担保するためには片面17分ぐらいに収めたほうがよいので、だいたい片面に4~5曲。CDのサウンドトラックには89曲収録されているのですが、今回はLP2枚組なので、約20曲を目安にしながら「ソニックフォース」の代表曲を中心に、幅広い音楽性を網羅出来ればと思いながら選んでいきました。

【悠木】 面ごとにコンセプトも感じます。Side-Cはボス曲が多いですし、Side-Dは物語終盤にかかる曲が多くて。

【大谷】 収録分数の制約に縛られつつも各面のコンセプトには可能な限り気を使いました。ステージ曲やボス曲に関してはどの曲を入れるべきか悩んだんですが、ちょうど選曲をしている時に、ダウンロード配信のセールス結果を見られる機会があって、皆さんの支持を集めている曲を把握できたんです。一部の選曲はそのデータから参考にさせていただきました。

【悠木】 それと、今日は実物のアナログ盤を実際に触らせてもらったんですけど、このサイズ感はアイテムとしての所有欲をそそられますね。

【大谷】 けっこうズッシリとしていますよね。近年はスマホから新譜を購入することも結構あるんですが、アナログレコードには音楽を所有する喜びがあると思うんです。飾り栄えするように、ジャケット色をどうするかはけっこう悩みました。「ソニックフォース」のベースカラーは赤、黒、ベージュなんですが、それらの色はCDの方で使ってしまっていたので、せっかくアナログ盤として出せるなら新しいカラーにしたいな、と思ってソニックのイメージカラーである青いジャケットにしました。星型に抜かれたデザインはCDと統一させているので、並べて飾ってもいい感じですよ。CDを持っている人にも手に取ってほしいですね。

──大谷さんはご家庭でもTechnics製品を使っているとおっしゃっていましたが、アナログで音楽を楽しむようになったきっかけはなんだったんですか?

【大谷】 僕はCD世代なので、物心付いた頃はレコードが身近な存在ではなかったんですけど、学生時代にDJをやっている友達ができて、ミックステープを作ってもらったことがあったんです。2台のターンテーブルとDJミキサーを駆使して、1960年代、70年代のソウルやファンク、レアグルーブといったジャンルの曲をノンストップに繋いだDJミックスでした。その時代はまだ、DJと言えばアナログレコードでのプレイが基本でした。それがきっかけで、DJカルチャーや、レコードでしか聴くことができない時代の音楽に興味を持つようになり、レコード沼にハマっていきました。何よりレコードの音そのものが好きになったんです。暇さえあれば、下北沢、新宿、渋谷など都内のレコードショップをよく回っていましたけど、今は全国各地のレコードショップからネットで購入出来るので、歯止めが効かなくなって困っています(笑)。

【悠木】 そういう体験が「ソニック」の音楽にもつながってるわけですよね。

【大谷】 そうですね。まだ聴いたことのない、カッコいい音楽を探すことはライフワークであり、自分の作曲の肥やしにもなっていると思います。

──悠木さんから見て、レコードのイメージってどういうものですか?

【悠木】 音楽がわかる人じゃないと持っちゃいけない、ってイメージがありますね。そもそも私がレコードプレイヤーを持っていないこともあって、少し距離感があるんですよ。ただそれってレコードに対する評価がまだできていなかっただけで、今日ちゃんとした環境で堪能させてもらって「レコードはいいぞ」ということが理解できました。

【大谷】 なるべくこちらからうんちくを語らずに、悠木さんにそう感じてもらえたらいいなと思っていたので良かったです。やはりまずは一度、体験としてレコードを聴いてみてほしいですね。あとは物としての魅力も合わせてレコードを手に取ってもらえれば。

【悠木】 はい。今日実際に音を聴かせてもらって感動したし、こうやって実際にアイテムを持ってみてすごい所有欲に駆られています(笑)。

【大谷】 今日はいろいろ細かいことを話してしまいましたが、「ソニック」の音楽を聴いたことがない人にはまず一度聴いてみて欲しいですし、アナログに触れたことがない人はまずは手に取ってみてもらいたいです。音楽を楽しみたいと思っている方であれば、聴くための手間や行為そのものを含めて、アナログレコードで楽しむという選択肢があっていいと思います。僕自身、CDやアナログ、配信と様々なメディアを利用することで音楽の楽しみ方の幅が広がっていきました。アナログをきっかけに新しい音楽との出会いや、楽しみ方を見つけてもらいたいですし、その最初の一歩として「ソニックフォース」のサウンドトラックを手に取ってもらえたらうれしいですね。

悠木碧(ユウキアオイ)​

3月27日生まれ、千葉県出身の声優・歌手。4歳の頃から子役として活動し、2003年にテレビアニメ「キノの旅」で声優デビュー。2008年放送の「紅」では初のヒロインに抜擢され、その後さまざまな作品で主要キャラクターを演じる。2011年には「魔法少女まどか☆マギカ」の主人公、鹿目まどか役で大きく注目を集めた。2012年3月に1st“プチ”アルバム「プティパ」をリリースし、アーティストデビューを果たす。2016年12月、メインボーカルからリズムに至るまですべてのパートを自らの声のみで構成する3rd“プチ”アルバム「トコワカノクニ」を完成させ、2017年4月にはソロアーティスト活動の休止を発表した。その後同年11月にソロ名義での音楽活動を再開し、復帰後の第1弾シングルとして同年11月に「永遠ラビリンス」を発表した。2018年4月にはテレビアニメ「ピアノの森」のエンディングテーマ「帰る場所があるということ」をシングルリリースした。

ダイレクトドライブターンテーブルシステム SL-1200GR

大谷智哉(オオタニトモヤ)

株式会社セガゲームスのサウンドディレクター。1999年に当時のセガ・エンタープライゼスに入社し、「ソニックアドベンチャー2」「スペースチャンネル5 パート2 」、「ジャイアントエッグ ~ビリー・ハッチャーの大冒険~」、「リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産」など、家庭用ゲームタイトルの楽曲制作に携わる。2006年にリリースされた「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」で初めて同シリーズのサウンドディレクター、リードコンポーザーを担当。以降のタイトルでは、メインテーマをはじめ数多くの楽曲を制作している。「GAME SYMPHONY JAPAN 17th CONCERT SEGA Special 2016」では、「ソニック ロストワールド」のメインテーマ「Wonder World」のピアノ演奏でオーケストラと共演。「東京ゲームショウ 2017」では2名のシンガーを交えての「SONIC FORCE LIVE」、「セガフェス2018」では「ソニック」シリーズの楽曲のみで構成するDJプレイを披露するなど、イベント出演も果たす。2017年発売の「ソニック」シリーズ最新作「ソニックフォース」のサウンドディレクターを担当。

「SONIC FORCES ORIGINAL SOUNDTRACK THE VINYL CUTZ」 発売中 / WAVE MASTER

重量盤カラーヴァイナルLPレコード2枚組(全19曲収録)
5,800円 / VNWMI-0001

Technics(テクニクス)リスニングルーム

Technics(テクニクス)リスニングルーム

Technicsリファレンスシステム、グランドクラス、プレミアムシステムを体験できるリスニングルーム。Technicsについて豊富な知識を持つ「Technics オーディオアドバイザー」がご案内いたします。Technicsが選曲するハイレゾ音源、そしてダイレクトドライブターンテーブルシステムで持参したレコードを試聴できます。(予約制)

ダイレクトドライブターンテーブルシステム SL-1200GR

世界中で多くのユーザーに愛用されたSL-1200シリーズの新たなスタンダードモデルです。すべての音楽ファンに、アナログレコード再生の愉しみを届けるため、SL-1200Gで培われた成果を継承。新開発の専用コアレス・ダイレクトドライブ・モーターを搭載しました。

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