これを知っておけば、冷房も暖房もお得に活用!―エアコン節電術7選―
電気代の高騰が止まらない昨今。これまで以上に、エアコンを賢く活用して電気代を抑える必要が出てきました。今日からすぐに実践できる、エアコン節電術7選をご紹介します。
電気代のうち、エアコンが占める割合は多い
・「夏季の省エネ・節電メニュー(ご家庭の皆様)本州・四国・九州版」(経済産業省)(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/shoene_setsuden/pdf/setsudenmenu_katei02.pdf)を加工して作成
・「冬季の省エネ・節電メニュー(ご家庭の皆様)本州・四国・九州版」(経済産業省)(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/shoene_setsuden/pdf/2022_winter/setsudenmenu_katei02.pdf)を加工して作成
経済産業省のデータによると、夏の電気の使用割合については、エアコンが全体の約4割を占めています。また、冬の電気の使用割合については全体の約3割を占める暖房カテゴリーのうち、エアコンが半分を占めています。
このようなデータから、近年の節電を検討する上で、エアコンは大きく関わっているのです。
パナソニックがおすすめする、エアコン節電術7選
では、エアコンの節電は具体的にはどんなことができるのでしょうか。ここでは、エアコン節電術の他に、エアコンを使わなくてもできる電気代節約術を伝授します。
最適な風向きと風量で、冷房・暖房効率をアップ
風向き
冷たい空気は低い場所にたまるので、冷房時は上向きで風を送ると広範囲を冷やせます。扇風機やサーキュレーターを併用し、冷気のムラをなくすのもおススメです。
風量
冷房の温度を1度上げるだけで、約10%の節電になるともいわれます。一方で冷やすために使う電力よりも、風量を上げるほうが使用量は少なくて済むので、設定温度を下げるよりも風量を上げた方が節電になります。冷房を1度上げ、風量を上げることで、年間約1200円以上※節約することができます。
※パナソニック製品「F401D2」を使用。電気代27円/kWhでの実験
サーキュレーターで室内の温度ムラをなくす
暖かい空気は上へ移動するので、サーキュレーターで室内の空気を循環させることが必要。冬の場合はエアコンの対角線上に設置し、上向きに風を送ると天井付近にたまった暖気が室内に循環しやすくなります。人に風が当たると体感温度が下がって寒く感じるので、送風する角度も調整しましょう。
湿度調整で体感温度をコントロール
冷房の場合
湿度を「下げる」と同じ温度でも涼しく快適に感じます
暖房の場合
湿度を「上げる」と同じ温度でも暖かく快適に感じます
カーテンを閉めて夏は断熱、冬は保温
断熱
室内の熱は、窓からの出入りが最も多いもの。夏は断熱シートや断熱カーテンを利用しましょう。
保温
カーテンは床まで届くタイプにすると、冬の隙間から侵入する冷気を抑えることもできます。窓と部屋の間に空気の層をつくるために、カーテンを2枚使ったり、内窓を設置したりするのも良いですね。
室外機の環境を定期的にチェック
風の強い日や台風が過ぎたあと
ホコリや落ち葉などのごみがたまると熱交換の効率が下がり、消費電力アップにつながる可能性もあります。
室外機の周りに物を置かない
室外機の熱の吹き出し口をふさぐような形で物を置いてしまうと、エアコンの冷房効率が大きく低下することも。
室外機の周辺温度を下げる
エアコンは外気温と設定温度の差が大きいほど、消費電力量が多くなるため、室外機は直射日光の当たる場所に置くと、冷房時の効率が悪くなる。空気の流れを遮らないよしずなどを立てかけ、影をつくるようにする。
外気温によって「つけっぱなし」と「こまめ運転」を使い分け
冷房の場合
外気温が35℃以上の「猛暑日」のような場合は、室温が上昇しやすく再度オンにする時に「強運転」となって消費電力が増えるため「つけっぱなし」運転がお得。30℃程度までであれば、室内温度がそこまで上がらないため「こまめに消す」運転の方が電気代の節約につながります。
30分の外出を1日2回、1か月間行った際のエアコン稼働における電気代の差異
※パナソニック調べ。室内温度26℃、冷房温度設定26℃でのシミュレーション結果
※今回のシュミレーション結果は断熱性の高い住宅を想定。実際の電気代は、住宅の断熱性能やエアコンの設置環境等の使用条件によって異なります。
暖房の場合
外気温が3℃より低い厳しい寒さの場合は、エアコンを停止後、室温が短時間でも大きく下がりやすく、帰宅後、設定温度に戻すために多くのパワーが必要になります。その分電気代も多くかかってしまうため、「つけっぱなし」運転がお得。
30分の外出を1日2回、1か月間行った際のエアコン稼働における電気代の差異
※パナソニック調べ。室内温度24℃、暖房温度設定24℃、電気代27円/kWhでのシミュレーション結果
※実際の電気代は、住宅の断熱性能やエアコンの設置環境等の使用条件によって異なります。
エアコンの掃除をこまめに実施
フィルター掃除の適切な頻度は、実は「2週間に1回」。フィルターの汚れは、能力の低下、消費電力の増加、本体の寿命を縮めることにつながります。
フィルターを取り外し、掃除機でホコリを取り除きましょう。カビが生えている場合は、胞子をまき散らさないようにそっと浴室などに運び、丁寧に洗い落としてください。
油汚れやたばこのヤニ汚れ、においが気になるときは柔らかい布やスポンジで軽く拭くように水洗い。汚れがひどいときは、薄めた中性洗剤でつけ置き洗いをしましょう。
洗った後は直射日光やドライヤーの温風に当てることは避け、広げた新聞紙の上にフィルターを立てかけて陰干しし、十分に乾かします。
古いエアコンは買い替えを検討
10年以上前のエアコンを使っている場合は、買い替えることで消費電力を大きく抑えられる可能性が。快適性も間違いなく向上するでしょう。