『RISE』インタビュー＆メイキング映像

新しいLUMIX S5ⅡXは、「Flow State(フロー状態)」を捉え、真の創造力を発揮する手助けをしてくれるカメラだ。「Flow State」とは、人が完全に目の前の作業に集中している時に、時間や周囲のあらゆるものを忘れ、最高のパフォーマンスと創造性を発揮できる状態をいう。

明確なビジョンを持ったアーティストやトップアスリートなど、各分野のトップに立つ人たちが経験する「Flow State」とは、集中力が高まり、目の前の作業に没頭し、最高のパフォーマンスを発揮できる状態をいう。「Flow State」にあるとき、アーティストはあらゆる雑念から解放され、潜在能力を最大限に引き出して最高の作品を生み出すことができる。

Panasonicは、世界中の才能ある映画制作者が手がけたショートフィルムを集めた「Flow State」シリーズを独自に立ち上げることを通じて、 LUMIX S5ⅡXのクリエイティブな可能性を紹介するというコンセプトを実現した。他のカメラでは避けられなかったクリエイティブ上の制約を受けることなく、アーティストがこのプロジェクトを通じて自分の芸術的ビジョンを実現できることを目指している。

LUMIX S5ⅡXは、アーティストのクリエイティブな可能性を解き放つ多彩な機能を提供する。

• 24.2Mフルサイズセンサーを搭載。黒基調のデザイン。優れたイメージクオリティと卓越したカラーサイエンス

• 像面位相差AF機能が、高速性・信頼性に優れたAF性能を実現

• アクティブI.S. による、パワフルな手ブレ補正テクノロジー

• 収録フォーマットC4K 60p/50p 4:2:2 10bit（記録時間無制限）および6K 30p/25p 4:2:0 10bit、ならびにFHD 120fpsハイフレームにも対応

• Apple ProRes RAWまたはBlackmagic RAWで撮影した動画RAWデータをHDMI出力して外部レコーダーに記録

• 14+ストップV-Log/V-Gamut撮影機能により、ハイダイナミックレンジ、デュアルネイティブISOテクノロジーに対応

• 外付けSSDへの対応により、Apple ProRes 422HQ、All-Intraなど低圧縮の映像圧縮方式の活用範囲が拡大

• 有線／無線IPストリーミング機能

『Flow State Project』3作目となる『RISE』は、タンザニアのザンジバルで撮影された。この短編ダンス映画は、身体の動きを探求する一方で、困難な時を乗り越えるすべとしての友情とコミュニティに注目している。ストーリーは、交通事故で母親を亡くした男が、一緒に踊り力づけてくれる友人たちによって悲しみから立ち直るというものだ。この印象的な映画を制作した制作陣に、ストーリーの着想について、アーティストのビジョンを実現する上でLUMIX S5ⅡXがいかに貢献したかについて、尋ねてみた。

今回は、同作品の監督Genna Print氏と、撮影監督Frank Papushka氏へのインタビューを紹介する。

─ このフィルムの着想はどこから？

Genna Print（以下、Print）：この映画の背景にあるインスピレーションは、困難な時期にある誰かを救う方法としての動き、ダンス、友情に着目したことです。世界中のほとんどの人が何かしらのつらい感情を経験していると思いますが、主人公と心を通わせ、彼の痛みを感じながら、たとえつらさは消えていなくとも少しは楽になれるような動きや支え合い方があることに気づいてほしいのです。

─ このフィルムで挑戦しようとした、芸術上のチャレンジはありますか？

Print：芸術面で、この映画で本当に面白いと思ったのは、水中、砂漠、そして火の中でのダンスなどあらゆるシーンで撮影したことです。私たちが挑戦しようとしたことの中でも特に興味をそそったのは、バラエティに富んだ現場でいかに撮影を成立させ、映画に生命を吹き込むことができるか、このことに尽きると思います。

─ ストーリーを視覚的に伝える上で、LUMIX S5ⅡXはどう役立ちましたか？

Print：LUMIX S5ⅡXは小さくてパワフルで、実にダイナミックなカメラでした。特に、今回はダンス映画なので、手持ち撮影メインでいくのが最も簡単でした。おかげで、素晴らしい動きを余すことなく撮影できました。内蔵の手ブレ補正機能も素晴らしかったし、映画のクオリティも素晴らしかった。それに、小さくて軽くて互換性に優れたデザインは、この物語を美しいやり方で伝えるのにとても役立ったと思います。

─ 撮影中、LUMIX S5ⅡXで一番気に入ったポイントは？

Print：LUMIX S5ⅡXの最も優れている点は、内蔵の手ブレ補正であることに間違いないでしょう。ジンバルいらずで、ストーリーを伝えるにあたって複雑なアクセサリーも必要としません。ご覧のように、私たちはカメラを素のまま使って、素晴らしい映像を撮ることができました。小型でパワフルなこのカメラの素晴らしい特長の中でも、内蔵手ブレ補正は間違いなく平均以上の部類に入るでしょうね。

─ LUMIX S5ⅡXの画質についての印象は？

Print：この映画は、4K撮影でも最高レベルの4K 10bit 4:2:2を使い、V-Logで撮影しました。それはもう驚くような画質でした。日の出に始まり、日没、真昼と、常に美しいショットを撮ることができるカメラのおかげで、この素晴らしいストーリーを伝えることができました。

─ このプロジェクトは『Flow State Project』と命名されています。アーティストはよく、集中力が高まったとき、最も創造力にあふれ、自分の内なる声に従っているという精神状態を経験します。この状態になることは、よくあるのでしょうか？

Print：もちろん。クリエイティブの世界にいる人間として、「Flow State」になることは本当に重要です。それがあればこそ、クリエイティブであり、最高のアイディアを思いつくことができます。私が「Flow State」にいると感じるのは、周りに気を散らすものがなく、目標、アイディア、思考に向かって私の脳が活発に働いている状態、脳が冷静さを保っている、そんな時、最もクリエイティブな自分になれると感じます。

─ Frankさん、S5ⅡXにはできて大型カメラにはできないことがあるとすれば、何でしょうか？

Frank Papushka​（以下、Papushka​）：他のシネマカメラにはない、このカメラの最も素晴らしい機能を挙げるなら、内蔵手ブレ補正でしょうね。その点、このカメラは素晴らしい。手ブレ補正機能に関しては、より大きな巨大シネマカメラにも匹敵しています。大掛かりなリグやジンバルに多大な時間をかけす必要がないという意味では、とても強力な機能であると言えます。もう1つの強力な機能は、このカメラが10bit、Apple ProRes 422、5.9Kで撮影できるということです。

─ フルサイズセンサーの利点はどこにあると思いますか？

Papushka​：フルサイズセンサーの利点は、フルサイズで撮影できることですね。画像をクロップする必要がないからです。このカメラでは、すべてフルサイズで撮影できていたと思います。だから、何かをコピーすることもなく構図を決めることができました。フルスケールでの現場作りができたのです。

─ Lマウントレンズの感想は？

Papushka​：このカメラのレンズはとてもシャープで、F1.8くらいまで絞れます。光をたくさんカメラに取り込むことができます。とても素晴らしいレンズです。とても柔らかで、人工的すぎもしません。シネマカメラのような柔らかさです。映像に映画のような雰囲気をもたらし、写真のような人工的で偽物めいた映像ではなく、映画のようなルックを実現させてくれます。

─ 映画のルックについて、監督とはどういう話し合いを？

Papushka​：ポストプロダクションの際に色で遊べるよう、V-Logというフラットなプロファイルでいくことに決めました。この映画のルックは、可能な限り芸術的でシネマティックなものにするつもりだったので、太陽の光が最も映える早朝から夕方にかけて撮影するようにしました。夕暮れや薄明のようなドラマチックなライティングで、雰囲気のある映画的なムードを演出したのです。この映画では、そういうルックを目指しました。

─ 最後に、数百万人いる映画制作者たちにメッセージを贈るとしたら、何を伝えたいですか？

Papushka​：目的を持った映画監督やストーリーテラーになりたいなら、本格的なやり方でストーリーを語れるようになることです。このカメラは映画制作者に柔軟性を与えてくれます。カメラの操作に大勢のクルーは必要ありません。手持ちカメラで現場に飛び込むだけで、この機材を使ってパワフルなストーリーを作ることができます。パワフルで素晴らしいものを撮影できることでしょう。だから、LUMIXのような新しいカメラに搭載された新しいテクノロジーをぜひとも活用して、より柔軟な方法で手軽にストーリーを伝えられるよう、できるかぎりテクノロジーを探求し、存分に駆使してほしいと思います。

─ Gennaさん、ダンスの映画は撮り終えました。次は何にチャレンジしますか？

Papushka​：ダンス映画を完成させたら、LUMIX S5ⅡXで新たな機会を探したいと思っています。一連の短編ドキュメンタリーという形で東アフリカならではのストーリーを撮影する際に、ぜひともこのカメラを使ってみたいですね。いまは、キリフィにいるケニア人サーファーの物語と、古いバオバブの木が枯れている謎の理由と、気候変動との関連の可能性という、2つのアイディアを掘り下げています。これらのストーリーは、この地域の多様な才能と自然の美しさを紹介すると同時に、重要な社会問題や環境問題を取り上げる、という私の興味に通じるものです。全体としては、ビデオを媒体として、魅力的でインパクトのあるストーリーを伝えることに情熱を注いでいます。LUMIX S5ⅡXがあれば、映画制作者としての私のビジョンを実現し、世界中の観客の心に響くコンテンツを作ることができると確信しています。

─ 語る手段として映像を選んだのはなぜですか？ 映画制作者としての目標達成に向けて、LUMIX S5ⅡXが力になると思われますか？

Print：ビジュアルとサウンドをユニークな形で組み合わせられる映像は、ストーリーを語る上でとてもパワフルな媒体だと思います。映像はストーリーを語るだけでなく、見せることもできるので、観客は今まで見たことのないような世界の一部を体験したり、考えたこともないような視点から考えたりすることができます。

─ 映画制作者としての目標達成に向けて、LUMIX S5ⅡXが力になると思われますか？

Print：LUMIX S5ⅡXは、東アフリカから魅力的なストーリーを伝えるという映像作家としての目標達成に役立つ、優れたツールだと確信しています。高機能かつ軽量の設計なので、どれだけ離れた場所でも、重い機材を持ち運ぶ負担を感じることなくストーリーの撮影に専念できます。カメラ内蔵のフルサイズセンサーは、ディテールと色再現に優れた驚くような高解像度画像の撮影を可能にしてくれるほか、高度なAFシステムによって、常にシャープでピントが合った撮影が保証されています。ほかにも、LUMIX S5ⅡXには素晴らしい手ブレ補正システムが内蔵されているため、手持ち撮影が簡単にでき、チャンスを逃さず撮影できる柔軟さと創造的な自由が手に入ります。説得力あるストーリーを伝えるために不可欠な、自然で本物の映像を撮ることができるこの機能は、私にとって特に重要な意味を持っています。LUMIX S5ⅡXがあれば、自分が伝えたいストーリーの本質を映像化できると確信しています。

LUMIX S5ⅡXは、創造性を刺激し、アーティストが「Flow State」に入りやすいよう設計されている。『Flow State Project』の立ち上げを通じて、Panasonicは世界中の才能ある映像クリエイターにその能力を披露し、 LUMIX S5ⅡXを使っていかに素晴らしいコンテンツを制作できるかを実証するための場を提供してきた。

このカメラがあれば、アーティストは他のカメラでは避けられなかった制約を乗り越え、新たな挑戦に立ち向かい、ついには自分のビジョンに命を吹き込むことができるだろう。映像制作を志す人であれ、熟練したプロであれ、LUMIX S5ⅡXはあなたの創造性を解き放ち、芸術を次のレベルへと引き上げる強力なツールになる。