鶏肉の正しい解凍方法|おいしく解凍するコツ

お皿に盛り付けられたチキンソテーの写真 お皿に盛り付けられたチキンソテーの写真

鶏肉の解凍についての監修:検見﨑 聡美(けんみざき さとみ)
ライター:UP LIFE編集部
2026年7月24日
食・レシピ

冷凍した鶏肉をおいしく、かつ衛生的に解凍するには、冷蔵庫で時間をかけて解凍するのが推奨されます。とはいえ、短時間で解凍したいときもありますよね。本記事では冷蔵庫・流水・電子レンジの3つの解凍方法とかかる時間の目安、電子レンジ解凍のコツ、避けたいNG行動までわかりやすく解説します。

鶏肉の解凍方法のおすすめは?

真空パックされた鶏肉の写真

まとめ買いした鶏肉を冷凍しておいたものの、「解凍に失敗してパサついてしまった」「赤い汁(ドリップ)が出て水っぽくなった」と感じた経験はないでしょうか。鶏肉は解凍の仕方によって、うまみや食感が変わります。また、衛生面でも解凍に気をつけたい食材です。
おいしさを最優先するなら、おすすめは「冷蔵庫を使った自然解凍」です。時間はかかりますが、低い温度でゆっくり解凍するので、鶏肉のおいしさだけでなく衛生面でも安心です。

おいしく解凍するうえで重要なのが、「ドリップをなるべく出さない」ことです。「ドリップ」とは、冷凍と解凍の過程で食材の細胞が傷つき、水分を保つ力が失われて流れ出た赤い液体のことです。うまみ成分が含まれているため、流出する量が多いほど鶏肉のおいしさは失われ、食感も悪くなってしまいます。
つまり、おいしく解凍するためには、表面と中心の温度差を大きくしない「低温での解凍」が基本となります。

鶏肉の解凍方法は主に3つ

バットの上に置かれたラップとジッパーバッグで保存された鶏肉の写真

家庭で鶏肉を解凍する方法は、大きく分けて3つあります。それぞれに向いている場面が異なるため、調理のタイミングや時間の都合に合わせて使い分けるのがおすすめです。順番に見ていきましょう。

冷蔵庫で解凍

冒頭で「おいしさを最優先するなら」と紹介した、冷蔵庫の低い温度でゆっくり解凍する方法です。時間をかけて少しずつ解凍されるため温度差が生まれにくく、ドリップを抑えやすいのがメリットです。とはいえ一定のドリップは出るため、解凍の際にはバットに入れるなどして、漏れ出たドリップで冷蔵庫内が汚れないようにしておきましょう。
手間はほとんどかかりませんが、解凍には半日から1日と、時間がかかります。翌日に調理する予定がある場合など、前日のうちに準備しておけるときに適しています。

流水解凍

より短い時間で解凍したいなら、冷凍用保存袋に入れたままの鶏肉をボウルに入れ、流水を当てて解凍する方法があります。水は空気よりも熱を伝えやすいため、冷蔵庫解凍より短い時間で解凍できます。流水解凍の際には、袋の口はしっかり閉じ、水が入らないようにしておきましょう。重し(お皿や水の入ったペットボトルなど)を使って、鶏肉が水中に沈んだ状態にしておくことがポイントです。
冷蔵庫解凍より短時間で解凍できますが、10分程度水を流しっぱなしにするため、水道代がかかってしまうのがデメリットといえます。

電子レンジで解凍

3つのなかでもっとも短時間で解凍できるのが、電子レンジの解凍モードを使う方法です。時間がないときの強い味方ですが、機種によっては加熱ムラが起きやすく、部分的に火が通ってしまうこともあるため注意が必要です。
一気に解凍するのではなく、短い時間で様子を見たり、裏表をひっくり返したりなどしながら、少しずつ解凍するのがコツです。

鶏肉の解凍にかかる時間の目安

それぞれの解凍方法でかかるおおよその時間の目安は次のとおりです。

  • 冷蔵庫解凍 … 鶏肉の大きさによりますが、半日〜1日くらいが目安です
  • 流水解凍 … 鶏肉1枚あたり、10分〜30分くらいが目安です
  • 電子レンジ解凍 …200gあたり、 5分前後が目安です(※機種やワット数により調整してください)

「次の日に使う分を解凍するなら冷蔵庫」「ゆっくりと調理ができるなら流水」「時短料理がしたいなら電子レンジ」というように、時間を基準に選ぶと迷いがないでしょう。なお、解凍にかかる時間は鶏肉の大きさや厚み、量によっても前後するため、あくまで目安としてご参考ください。

電子レンジで鶏肉を上手に解凍するコツ

カットされた鶏肉の写真

もっとも手軽な「電子レンジ解凍」ですが、コツを押さえないと加熱ムラやパサつきの原因になります。失敗を防ぐために意識したいポイントを4つご紹介します。

解凍モードを使う

冷凍した鶏肉を解凍する際は、通常の加熱ではなく、電子レンジの解凍モードを使いましょう。通常モードよりも100Wや150Wなど、低いワット数でゆっくり加熱するので、解凍ムラを抑えることができます。
解凍モードは低いワット数で加熱するため、発泡スチロールのトレーに入っていても、ラップを外せばそのまま解凍できる場合がほとんどです。冷凍用保存袋に入れて冷凍していた場合もそのまま解凍できることが多いですが、袋の口を開ける必要があったり、素材によっては電子レンジで使用できなかったりするものもあります。保存袋の表示をよく確認しましょう。

基本的には、耐熱性の平皿にのせて解凍するのが安心です。解凍の際には、鶏肉の下にクッキングペーパーを敷いておくのがおすすめです。余分なドリップを吸収してくれるので、加熱ムラを軽減できます。

  • お使いの電子レンジの取扱説明書に従ってください。

厚みを均一に、皮目を下にして置く

加熱ムラを防ぐには、鶏肉の厚みがなるべく均一になるように広げて置くのがポイントです。さらに皮目を下にして置くと、火の通りやすい部分が直接加熱されにくくなり、仕上がりが安定します。

途中で裏返す

電子レンジは部分的に熱が集中しやすいため、途中で一度裏返すと加熱ムラを抑えられます。一気に解凍しきろうとせず、様子を見ながら少しずつ進めるのが失敗しないコツです。

加熱しすぎない

「まだ芯が凍っているから」と長く加熱した結果、いつの間にか加熱しすぎてしまった、というのはよくある失敗です。必要以上に加熱すると、火の通った部分がパサついてしまうなど、食感が損なわれてしまいます。加熱の際は半解凍(中心部は少し凍ったままだが、表面はやわらかくなっている)くらいでやめるイメージで、加熱しすぎないように注意しましょう。

鶏肉の解凍でやらないほうがいい3つのNG行動

ポリ袋に入った鶏肉の写真

自己流で解凍すると、おいしさを損なったり、衛生面のリスクにつながったりすることがあります。ここでは、ついやってしまいがちなNG行動を3つ取り上げます。

常温放置で解凍する

テーブルの上に置いておくだけの常温放置は手軽ですが、おすすめできません。表面と中心の温度差が大きくなってドリップが出やすくなるうえ、表面温度が上がることで細菌が繁殖しやすくなり、食中毒のリスクが高まります。
農林水産省でも、食中毒予防の基本として「菌を増やさない」ことを挙げており、今回紹介した3つの解凍方法(冷蔵庫、流水、電子レンジ)を推奨しています。

熱湯で解凍する

「早く解凍したいから」と熱湯を使うのも避けたい方法です。温度差が大きいためドリップが多く流れ出てしまううえ、外側だけが解凍されて中心は凍ったままという解凍ムラも起きやすくなります。
また、熱湯ではなくぬるま湯での解凍も、同じく避けたい方法です。ぬるま湯は菌が繁殖しやすい温度でもあるため、衛生面からみてもよくありませんのでやめましょう。

電子レンジの高出力で解凍する

電子レンジの高出力で一気に解凍すると、表面だけが加熱されて変色したり、パサパサになったりと、食感とうまみが損なわれる原因になります。電子レンジを使うなら、必ず解凍モードや低めの出力で、様子を見ながら解凍しましょう。

解凍した鶏肉をおいしく調理するコツ

トレイに敷かれたキッチンペーパーの上に置かれた鶏肉の写真

解凍後の鶏肉にひと手間加えたり、事前に適切な処理をしておいたりすることで、料理の仕上がりはさらに良くなります。ここでは解凍した鶏肉をおいしく調理するためのポイントをご紹介していきます。

水気を拭く

解凍時に出るドリップは、臭みの元になります。調理前にキッチンペーパーなどでやさしく拭き取っておくと、仕上がりが水っぽくならず、嫌な臭みも抑えられます。

すぐに調理する

解凍した鶏肉は、放置せずなるべく早く調理に使うのが基本です。時間を置くほど細菌が増えやすくなるため、解凍したらすぐに調理に移れるよう、段取りを整えておくとよいでしょう。

調理しやすくなるように冷凍する

冷凍する前に、ひと工夫しておくことで解凍後の手間を減らすことができます。食べやすい大きさに切ってから冷凍したり、下味をつけてから冷凍したりしておくと、解凍後すぐに調理でき、味もなじみやすくなります。

鶏肉の解凍でよくある疑問

袋に入れて個包装された鶏肉の写真

鶏肉の解凍にまつわるよくある疑問をご紹介します。気になる点を解消しておきましょう。

解凍した鶏肉は何日持つ?

解凍後はできるだけ早く使い切るのがおすすめです。家庭では衛生管理にも限度があるため、原則として解凍した当日のうちに調理します。すぐ使わない場合は冷蔵保存のうえ、24時間以内を目安に早めに使い切ることが推奨されます。

半解凍のまま調理してもいい?

半解凍での調理は問題ありません。むしろ包丁が入りやすく切り分けやすくなり、うまみや水分であるドリップの流出を抑えやすいというメリットがあります。

冷凍のまま焼いてもいい?

凍ったまま焼くと火が通るまで時間がかかり、表面だけ焦げて中が生焼けになってしまう可能性があります。調理の前にきちんと解凍するか、ふたをして蒸し焼きにするのがおすすめです。

ドリップが出たら食べられる?

ドリップが出ること自体は通常のことで、衛生的にも問題はありません。ただし、状態の見極めが大切です。「酸っぱい臭いや、アンモニア臭がする」「ドリップが糸を引いていたり、粘ついたりしている」「肉が変色している」といった場合は傷んでいる可能性があるため、口にせず廃棄しましょう。

解凍後に再冷凍してもいい?

一度解凍した鶏肉の再冷凍はやめましょう。細菌が増えた状態で再び凍らせることになり食中毒のリスクが高まるうえ、ドリップが多く出ることになり、味や食感も落ちてしまいます。
冷凍する際、使い切れる量に小分けにして冷凍しておくのがおすすめです。「解凍したけど使い切れなかった」という状況をなくすことが大切です。

解凍ムラを抑えたいなら解凍機能にも注目!スチームオーブンレンジがおすすめ

スチームオーブンレンジ
NE-UBS10E

「サイクロンウェーブ加熱」は、マイクロ波をらせん状に放射しながら庫内へ届けることで、食品を均一に加熱する技術です。食品の中心部分からおだやかに加熱することで、解凍ムラを抑えながら効率よく仕上げられるのが特長。あたためや解凍時にも全体をバランスよく加熱でき、食材の状態に配慮した仕上がりを実現します。

まとめ

鶏肉をおいしく解凍するカギは、ドリップをいかに抑えるかにあります。基本は温度差をつくらない低温での解凍で、次の日に使う場合はおいしさ重視の冷蔵庫、当日に使うなら流水、急ぐときは電子レンジの解凍モードと、調理したい時間に合わせて選ぶのがおすすめです。一方で、常温放置や熱湯、レンジの高出力などを使った急激な解凍は、ドリップの流出や食中毒のリスクを招くため避けましょう。解凍後は水気を拭いて早めに調理し、再冷凍はしないことも重要です。
毎日のレンジ解凍で加熱ムラに悩んでいるなら、均一に加熱することができるスチームオーブンレンジを取り入れてみるのもひとつの方法です。正しい解凍方法を身につけて、冷凍した鶏肉を最後までおいしく味わいましょう。

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鶏肉の解凍についての監修

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検見﨑 聡美(けんみざき さとみ)

料理研究家、管理栄養士。赤堀栄養専門学校卒業後、料理研究家のアシスタントを務める。独立後はテレビや雑誌、書籍等を中心に活躍。体にやさしく初心者でも手軽に作れる料理に定評がある。

2026年7月24日 食・レシピ

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