災害時に役に立つ、スマホのバッテリーを長持ちさせるコツ

監修:高荷 智也(たかに ともや)
ライター:UP LIFE編集部
2021年3月10日 防災

災害時の情報収集に欠かせないスマホの存在。しかし停電が起きると電源の確保が難しくなります。災害情報やライフラインの復旧状況を逃さず入手し、家族との連絡をとり続けるために、スマホのバッテリーを長持ちさせる方法を防災アドバイザーの高荷智也先生に教わりました。

災害時のスマホの使い方や、専門家のおすすめアプリをまとめた記事はこちらです。

停電時、スマホなどの携帯端末の電源が足りなかった人が32.3%

データ:防災意識調査 n=1,000(停電経験者)

グラフ:停電時の電源確保について聞いたアンケート調査

防災意識調査では、停電時のスマホなどの電源確保について、32.3%の人が自身の備えだけでは電源が足りなかったと回答しました。(「電源を確保できなかった」17.9%、「新たにモバイルバッテリーを購入」8.1%、「地域や自衛隊などの充電ブースで充電した」4.1%、「周囲の人にモバイルバッテリーを借りた」2.2%)

高荷先生:
今や「あったら便利」ではなく「無いと困る」存在となっているスマホなどの携帯端末。正常に動作する社会というものは、電力供給ための非常に高度なインフラに支えられています。また店舗や施設側のサービスも充実しており、どこでも携帯電波が繋がり、無料Wi-Fiが溢れ、スマホ充電スポットも街中に溢れていますよね。しかしこれが維持されている生活はあくまでも平時。災害時には全て失うことになります。

災害発生直後は、携帯電波の基地局がバッテリーや発電機で稼働しますので、情報収集や安否連絡ができる可能性があります。しかし手持ちのバッテリー容量がなければ、こうした最後の命綱を利用することはできません。せめて自分のスマホの充電手段の確保と、スマホの節電ポイントを把握しておきましょう。

スマホのバッテリー容量をできるだけ長持ちさせる方法

省電力モードに設定,ディスプレイ節電対策,電波オフ対策

省電力や低電力モードを選択し、バッテリー消費を抑える―CPU負荷を下げる―

まず始めに、
①省エネモードに設定。
Androidの場合は「省エネモード」「標準省電力モード」「バッテリーセーバー」(呼び名は各種異なります)、iPhoneの場合は「低電力モード」など、消費電力を抑えるモードに切り替えをしましょう。

②通知をオフに。
災害用のアプリや連絡をとるために必要なアプリ以外の不要なものは通知をオフに。さらに未使用のアプリは、すべて終了させ、CPUの負荷を下げましょう。

省エネモード(Androidの場合)

操作画面のイメージ

低電力モード(iPhoneの場合)

操作画面のイメージ

スマホの画面を暗くして節電する

①「自動OFF時間」を短く設定します。
②「画面の照度」を下げましょう。

暗くすることで、電池のもちが格段に変わってきます。ただし、あまりにも液晶画面の明るさを下げてしまうと、目に負担がかかってしまうため、適度な明るさに設定しましょう。

※左:iPhoneコントロールセンター、右:Androidスマホコントロールセンター

操作画面のイメージ

スマホを使わない時は電波送受信の設定をオフにする

不要な電波をオフにすることで、バッテリーの消耗を防げます。

①停電時はWi-Fiが拾えないのでオフにする。
②Bluetooth®も未使用ならオフにする。
③GPS(位置情報)も未使用ならオフにする。
④機内モードにして携帯電波もオフにする。(長時間停電で携帯基地局もダウンしている場合)

スマホの充電ができる「モバイルバッテリー」の備えがあると安心!

1位:モバイルバッテリー,2位:発電グッズ、3位:飲料水

停電経験者に聞いた「停電時、備えておけばよかったと後悔したもの」の1位は「モバイルバッテリー」。「情報を集めようと携帯電話を頻繁に使用したため充電がなくなってしまい、逆に外部との連絡が取れなくなってしまった(40代/男性)」という経験談が寄せられました。

どれだけ節電しても、使うといずれなくなってしまうのがバッテリー。避難所の充電サービスが使える場合もありますが、それまでは自力でバッテリーをもたせるしかありません。いざという時のために、予備のモバイルバッテリーを準備するなど、複数の充電手段を持っておくことが大切です。

停電時に役立つのが電池式のモバイルバッテリー

電池式モバイルバッテリー

高荷先生:
モバイルバッテリーは、充電式など様々な種類がありますが、停電時に役立つのは電池式のモバイルバッテリーです。充電式モバイルバッテリーは蓄電してある分を使ってしまうと、次に充電するまで使うことができず、停電時においては充電するのも困難。電池式であれば、非常持ち出し袋に、電池を入れておけば、電池がなくなるまで充電が何回もできます。
電池式モバイルバッテリーの中には、家にある使用中の乾電池や充電池を組み合わせて使用できる便利なものや、非常時のライトとして使える機能が備わった多機能タイプがあり、もしもの時には重宝します。

*必ず対応の機器をご確認の上ご使用ください

電池の準備も忘れずに。3日間で1人17本(単3形)が目安

3Days,1人分

1人につき、合計17本以上(スマホ充電用に12本、そのほか、あかり用に3本、ラジオ用に2本)はストックしておきましょう。さらに意外と見落としがちなのが、電池のサイズや種類。機器によって異なるので、必要なサイズと本数を把握して用意しましょう。そして、せっかくストックをしていても、正しく保存できていないと「液もれ」や「実は使用推奨期限が切れていた!」なんてことも。

あわせて知っておきたい、停電時の注意点

イメージ:ブレーカー

停電が発生した場合は、まずは自分の安全を確保し、被害を拡大させないこと。その上で生活のことを考えましょう。

①まずは、身の安全を確保。
②直前まで使っていた暖房・調理家電などの電源を切る。(念のためにコンセントを抜いてもOK)
③通電火災を防ぐためブレーカーを落とす ※停電していなければブレーカーを落とす必要はありません。

火災につながる恐れがあるので、ローソクは使わないようにすることもポイントです。

災害時、情報収集や安否確認にスマホは必需品。停電が起きてしまっても使い続けられるように、バッテリーを長持ちさせる方法の実践や、電池式モバイルバッテリーの用意など、万全の対策をしておきましょう。

掲載した操作画面については、iPhoneおよびAndroidのバージョンや機種によって、操作方法や表示などが異なる場合があります。

※防災意識調査
対象者:全国の20~69歳男女 計2,000人
    (内1,000人が5時間以上の停電経験者)
調査期間:2021年1月20日(水)~22日(金)
調査手法:インターネット調査

監修:高荷 智也(たかに ともや)

監修:高荷 智也(たかに ともや)

ソナエルワークス代表。備え・防災アドバイザー
 「備え・防災は日本のライフスタイル」をテーマに、「自分と家族が死なないための防災対策」のポイントを理論で解説するフリーの専門家。著書に『最善最強の防災ガイドブック』『ゾンビから身を守る方法』など。

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