開発の原点
パナソニックの家庭用マッサージチェア第1号機が発売されたのは、高度成長期真っただ中の1969年のこと。開発のきっかけは、「忙しく働く人々に、家で本格的なマッサージを味わっていただきたい」――そんな想いからでした。
記念すべき第1号機は、直角の背もたれからモミ玉が飛び出したシンプルなスタイル。その後、技術の革新とともにマッサージチェアの機能やデザインは飛躍的に進化し、数多くの機種が登場しました。
時代とともに。マッサージチェア開発の歩み
ほぐすことのDNA。それは、1935年に発売された電磁振動式のホームバイブレーターから始まりました。その後、ポータブルマッサージ器『アンマーシリーズ』や『スーパーハンド』などを経て、マッサージチェアの開発に受け継がれていきます。
マッサージチェア事業に参入した当初は、指圧を一から学ぶことからスタート。その後、1978年の『モミモミ』では、自社製の感圧センサーでプロのもみ技を科学的に解析。人間工学を基にした新しいデザインを取り入れ、それまでのマッサージチェアのイメージを一新しました。そこからさらに改良を重ね、1994年に大きな変革を迎えます。団塊の世代が都市型マンションを購入していく時代背景を受け、“マンションでも使えるサイズとデザイン”をコンセプトにしたコンパクトなモデルを発表したのです。この『アーバン』はターゲット層のニーズとマッチし、大きな話題となりました。