毎日のオーラルケアを電動歯ブラシで
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Cochraneのレビュー※では、電動歯ブラシは手用歯ブラシと比較して、1〜3か月の使用で有用性が示されています。ただし、長期的な歯の保存への影響はいまだ明らかになっていないため、電動歯ブラシを提案すべき“適切な患者選択”と“患者様の口腔内環境に適した口腔衛生指導”が非常に重要となります。
※ https://www.cochrane.org/evidence/CD002281_poweredelectric-toothbrushes-compared-manual-toothbrushes-maintaining-oral-health
手磨きと電動歯ブラシの違い
電動歯ブラシの一番の特長は、短時間で効率的なブラッシングを行えることです。手磨きの場合、「1回あたり5分以上」が理想とされていますが、忙しい毎日を過ごす現代人において、この時間を毎日確保することはなかなか難しいのが実情です。
その点、電動歯ブラシは圧倒的なスピードで振動するので、高い清掃効率が期待できます。特にブラシの毛先が届きにくい歯間や歯周ポケットなどの部位は、手磨きではブラシを細かく動かすことが難しく、磨き残しが出てしまいがちです。
一方、電動歯ブラシの場合、ブラシ自体が細かく動いてくれるため、ブラシの毛先を適切な部位に当てることだけに集中でき、磨き残しが低減するといわれています。
電動歯ブラシによる歯肉への為害性は?
電動歯ブラシはそれ自体が運動するため、普通の手磨きとは「磨き方が違う」という点を認識されていない患者様も多くおられます。
電動歯ブラシは手磨きのようにゴシゴシと動かす必要はありません。歯や歯頸部に当てることを意識して、1本1本丁寧に“当てながら磨く感覚”が大事です。しっかりと汚れを落としたいと思うあまり、ブラシを強く押し付けてしまうとブラシ本来の振動を抑制してしまい、かえって清掃効果が減少してしまいます。
また電動歯ブラシを強すぎる圧で使用してしまうと、歯肉退縮、擦過傷、知覚過敏、根面露出部のリスクにも繋がるため、圧力センサーやブラッシングモードを適切に設定し、かつ、患者様に適したブラシヘッドを提案し指導することが重要です。
近年押し付け防止機能が搭載された電動歯ブラシも多く販売されているのでおすすめです。
電動歯ブラシ使用時の歯磨剤の選び方の注意
多くの種類の歯磨剤があり、含有されている有効成分には一定の効果があることが認められているので、電動歯ブラシの場合でも、歯磨剤の積極的な使用・提案をおすすめします。
ただし、研磨剤が含まれている歯磨剤には注意が必要です。電動歯ブラシの場合、手磨きと比較してブラシが自動で振動するため、研磨剤が歯面や歯肉に与える影響も考慮する必要があります。このため、やに取りようなどの特殊な歯磨き剤は使用しない事がおすすめです。
電動歯ブラシのタイプについて
電動歯ブラシは、駆動方式によって大きく3つのタイプに分けることができます。患者様の口腔環境や目的に適したものを選択することが大切です。
バス・スクラビング方式
歯周ケアに最適といわれるバス法やスクラビング法の動きを再現した駆動方式です。特に歯と歯頸部に対して、45°でブラシを当てることによりポケット周囲のケアへの貢献も期待できます。
ドルツのW音波振動は本方式の振動に、毛先を歯面に垂直に振動させて清掃効果向上を実現しています。
ローリング方式
歯ブラシの毛先を歯に平行に当て、毛先を歯肉に軽く押し当てるようにして磨くことで、歯肉と歯の表面を同時に清掃できます。ブラシの振動の幅が大きいため、ブラシを上手く当てることが苦手な初心者でも、比較的かんたんに一定レベルまで歯垢除去ができることが特徴です。
回転式
丸型ブラシが高速で回転しながら歯面に当たり、歯の表面の汚れを効率的に除去します。歯の形状に沿うようにブラシがフィットし、一定の回転運動によって歯面へ均一にアプローチできるため、特に平滑面に付着した汚れの除去に適した特長があります。
お話を伺ったのは
北海道大学
宮治 裕史 先生
大学院 歯学研究院 口腔総合治療学教室 教授
北海道大学病院 臨床研修センター 歯科臨床研修部門長
*弊社から宮治先生に依頼し、頂いたコメントを編集して掲載しています。
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