NEW 除湿機の方式を解説 ハイブリッド方式とデシカント方式、コンプレッサー方式の仕組みと違い


一般的な除湿機の除湿方式には、「ハイブリッド方式」、「デシカント方式」、「コンプレッサー方式」の3つがあります。各方式で、得意とする条件や消費電力が異なります。このページでは、それぞれの方式の仕組みや違い、メリット・デメリットを解説します。
ハイブリッド方式の特長
「ハイブリッド方式」は、2つの除湿方式を1台に搭載した仕組み
ハイブリッド方式は、2種類の方式(コンプレッサー方式とデシカント方式)のメリットを組み合わせ、デメリットを克服した方式です。パナソニックでも主にハイブリッド方式を採用しています。


2方式のバランスを自動で切り替えて、
無駄な電気代を抑える省エネ運転!
梅雨・夏に強い「コンプレッサー方式」と、秋・冬にも強い「デシカント方式」の運転比率を自動的に切り替え、優れた除湿力を発揮します。天気や季節に関係なく、常に最適なバランスで運転するから、無駄な電気代も抑えられます。
独自の特許技術を活かして、もっとパワフル&もっと省エネで除湿
パナソニックの衣類乾燥除湿機は、「コンプレッサー」から生じる熱を「デシカント方式」の除湿に再利用。2つの方式のメリットを最大限に活かすための工夫にたどりつきました。
1年中ずっとパワフルな除湿能力を、より少ない消費電力で実現。初めての「除湿機」から約60年、世界初★となる「ハイブリッド方式」を開発したパナソニックだからこそ叶えられる技術です。
★当社商品F-YHA100において。2005年5月発売。


それぞれの除湿方式の仕組みを解説!ハイブリッド方式誕生まで
部屋干しニーズが高まる中、パナソニックが挑んだのは1年を通して性能を落とさずに使える『真の衣類乾燥除湿機』の開発でした。
従来、当社の除湿機で採用されていた「コンプレッサー方式」には『気温が下がると大きく除湿能力を落とし、特に冬場に使いづらい』という弱点がありました。
この弱点を、気温が低い時期にも除湿力が落ちない「デシカント方式」を取り入れることで克服。『気温に左右されにくく、1年中安定しパワフルな除湿能力を発揮できる』ようになりました。
こうして誕生したのが、パナソニック独自のハイブリッド方式なのです。
パナソニックはハイブリッド方式のパイオニア
2005年、世界初★となる「ハイブリッド方式」を開発。あれから17年、みなさまに愛されて、2019年6月末に累計出荷台数100万台を突破しました。


コンプレッサー方式
湿った空気を冷却器で冷やすことで、湿気を水滴にしてタンクに回収する方式。エアコンの除湿と同じ仕組みです。ヒーターを使用しないため消費電力は低く省エネですが、冬場は除湿能力が低下します。

メリット
・気温の高い夏場に強い
・消費電力が少ない

デメリット
・気温が低い季節は除湿能力ダウン
・運転音が大きい

「コンプレッサー方式」の仕組み
①湿った空気が冷却器で冷やされ、空気中の湿気が結露して水滴に。

②冷却器で結露した水滴は、タンクへ流れ落ちて貯まっていく。

③湿気を奪われた空気を、放熱器で暖め温風として放出。洗濯物の湿気を蒸発させる。

「コンプレッサー方式」の冷却器を、冷たいコップに例えると
冷たい水の入ったコップを置いておくと、気温・湿度が高い夏場にはみるみるうちに結露した水滴がついていきます。一方、冬場は、気温とコップ表面との温度差が小さいため、夏と比べて水滴はつきにくくなります。

デシカント方式
デジカント式は、「デシカント素子」という乾燥剤のフィルターに湿気を吸着させて除湿する方式です。室温が下がっても除湿能力が下がりにくく、秋冬でも活用できます。ただし、ヒーターを使うので消費電力が多くなります。

メリット
・冬場に強く、1年を通して使える
・コンプレッサーがない分、軽量・コンパクト

デメリット
・消費電力が多い
・お部屋の温度を上げてしまうので夏場には不向き

「デシカント方式」の仕組み
①湿った空気を取り込む際に、除湿ローターで空気中の湿気を吸着。

②除湿ローターが回転。湿気を吸着した部分がヒーターで暖められ、湿気を熱交換器に向けて放出。

③除湿ローターから放出された水蒸気が、結露して水滴となりタンクへ貯まる。

④除湿ローターで湿気を奪われ、ヒーターで暖められた空気を温風として吹き出す。

「デシカント方式」の乾燥材(デシカント素子)を、濡れたスポンジに例えると
冷たいガラスを用意し、その前に水を吸わせたスポンジを置いてヒーターを当てて水分を蒸発させると、ガラスに水滴が結露していきます。ヒーターで暖かい空気を作れば寒い冬でも除湿することができます。


パナソニック独自のハイブリッド方式
2方式のメリットを融合。さらに、コンプレッサー方式の『気温が下がると大きく除湿能力を落とし、特に冬場に使いづらい』という弱点を、デシカント方式を取り入れることによって克服! 一年中パワフルに衣類乾燥が可能です。

メリット
・梅雨も冬も1年中、パワフル&省エネで除湿できる
・方式を切り替えながら運転し、ムダな電気代を抑えられる

デメリット
・本体のサイズが大きめになる傾向がある

「ハイブリッド方式」の仕組み
①湿った空気が放熱器を通過。高温・低湿の空気となり、一部を室内に排出。

②残った高温の空気は、ヒーターとともに除湿ローターの水分を蒸発させ、高温・高湿の空気を冷却器へ。

③冷却器で冷やされて結露した水分が水タンクに溜まる。

④冷却器で除湿された空気が、除湿ローターを通って、さらに除湿される。

⑤乾燥した空気を、室内へ放出。

各方式のポイントまとめ


ハイブリッド方式だから1年中スピード衣類乾燥!
パナソニックのハイブリッド方式衣類乾燥除湿機なら、洗濯物が乾きにくい梅雨時や、寒さと雪が続く冬場も、すばやく乾かすことができます。しかも、夏も冬もパワフルに除湿できるため、1年中すばやく乾かすことができます。
約2kgの洗濯物が短時間でカラッと乾く!


●衣類乾燥除湿機にはお部屋を冷やす機能はありません。むしろ運転中は熱を発生しますので温度が上がります。
●実使用空間での実証効果ではありません。実際の効果は、周囲環境 (温度・湿度)、運転時間、衣類の素材、形状などによって異なります。
※1:日本電機工業会自主基準(JEMA-HD090:2017)に基づき試験を実施【試験条件】衣類の量 約2kg相当(Tシャツ3枚・Yシャツ2枚・パジャマ1組・下着7枚・靴下2足・タオル3枚)、60Hz、室温20℃、湿度70%、部屋の広さ6畳相当【試験方法】干し方パターンA(傘干しタイプ18本)。衣類乾燥・速乾モード、風向上下:上方向、風向左右:F-YHVX200/スポット、フラップ全開、F-YHVX120/スポット、フラップ全開から1段階閉じ、F-YZVX60/ストレート【試験結果】20℃(梅雨時)F-YHVX200/約58分、F-YHVX120/約75分、F-YHVX90/約97分、F-YZVXJ60/約108分、F-YZVX60/約108分。10℃(冬季)F-YHVX200/約76分、F-YHVX120/約97分、F-YHVX90/約127分、F-YZVXJ60/約135分、F-YZVX60/約135分。なお、実使用時の運転時間は、設置環境や衣類の種類・量・干し方により異なります。
※2:当社基準に基づく。室温20℃、湿度70%、部屋の広さ6畳相当の場合。