竃炊きのその先を目指して。 ”炊く”を極めるものづくり

竃炊き全工程を徹底解剖した、炊き技 竃炊き全工程を徹底解剖した、炊き技

竃炊きを超える炊き技を目指して開発された「Wおどり炊き」。その根幹を支えるのは、IH加熱、可変圧力、そしてスチーム技術。パナソニック独自の視点から生まれた開発のこだわりを探る。

弱火~強火まで自在に操る、独自の6段IH

私たちが炊飯器の熱源に求めたのは、IHの敏感な熱応答性です。加熱したい時に一気に立ち上がり、加熱を止めたい時に瞬時に止められる。竃炊きの、人の手による火加減に対し、IHは釜そのものを発熱させ思い通りに温度制御できるのが最大なメリットです。“はじめチョロチョロ”からの全工程をIHが担うため、当然、焦げや吹きこぼれを起こす心配もありません。
しかも、コイルの長さや形状など全て内釜に合わせて自社生産というのも大きな強みです。現在は底から蓋まで6段IHを採用。竃炊きのような大火力を、家庭用炊飯器の最大電力1500W以下で操るため、どのタイミングでどのIHをどれだけ通電させるか、かなり苦労したところですね。

弱火~強火まで自在に操る、独自の6段IH

[写真]最も強い火力を実現する底面のIHコイル。絶妙な火加減を試行錯誤できるのは自社生産ならでは。

“中パッパ”の沸点を上げる、1.2気圧との闘い

竃炊きでいう“中パッパ”は、私たちの炊飯工程でも最も火力を要する部分です。吹きこぼさず、いかに竃より強い熱をお米に伝えていくか。そこで開発したのが「可変圧力技術」です。釜内に1.2気圧の加圧をし、竃炊きの沸点を超える105℃の沸騰状態に。そして一気に減圧。激しい対流で米をおどらせ、ムラなく加熱するというものです。
私たちの炊き技を支える特許技術ですが、リスクが伴ったのも事実。1.2気圧をかける場合、その倍の耐圧を満たさなければ商品化できない。試作中は圧力で蓋が変形したり、蒸気漏れを起こしたり。苦労の連続でしたが、事業部全員の衆知を集め現在の耐圧力構造を確立させることができました。

“中パッパ”の沸点を上げる、1.2気圧との闘い

[写真]可変圧力技術を実現する蓋の内側。狭い空間にあらゆる機構を配置する独自の工夫が。

水が減った状態でも、米をおどらせること

私たちは、米をおどらせる独自の炊き技の中で、更に“ふんわり”という観点から、開発を進めました。沸騰維持工程後半に、可変圧力で突沸を増やし米をおどらせれば、一粒一粒の隙間が保たれ、ふんわり感が保てるはずだと。でも水が減った状態で今まで通りの減圧を行うと、粒表面が崩れ、ベチャついたごはんになってしまうことがわかりました。
ふんわりさせるための方法が、食味低下を招いては意味がありません。半年もの間、水分量に合わせた圧力制御と格闘し、「圧力コントロール」技術を確立させました。結果、おねばの溶出も増え、甘みアップにもつながりました。新たな美味しさを開拓できたと自負しています。

水が減った状態でも、米をおどらせること

[写真]今回の新製品から搭載された「圧力コントロール」。圧力と水分量の調整が重要。

お焦げをつくる程の火力を、スチームで再現

竃炊きの終盤に“一握りのわら燃やし”、というお焦げができる工程があります。その位強い火力を独自のスチーム技術に託しています。100℃の水蒸気を更に加熱した220℃の過熱水蒸気を噴射させることで、内釜内を圧倒的な高温に。でもそれだけではありません。適度な水分を与えるスチームで一粒一粒コーティングするので、ハリとツヤのある炊き上がりにできるのです。
既に10年以上の歴史があるスチーム技術。現在ではここにもIHを採用し、炊き分けに合わせ130℃から220℃まで自在な温度制御を可能にしています。立ち上げ時間は1秒でも速く、気温の低い朝の炊飯でも安定した高温でスチームを出し続けられるよう、スチーム管の形状やセンサーの配置など細部にまでこだわりました。

お焦げをつくる程の火力を、スチームで再現

[写真]スチームを噴射させる管にもヒーターでなく、IHを採用。これにより炊飯器の熱源はすべてIHに。
[上]以前のスチーム管 /  [下]最新のスチーム管

竃炊き全工程を徹底解剖した、炊き技
竃炊きの熱を計算し尽くした、内釜づくり
炊く、試食を繰り返しての、美味しさ開発
美味しく炊き続けるための、パナソニック品質