FilmmakerのOsamu Hasegawa氏による全編LUMIX S1で撮影された作品

別売アップグレードソフトウェアキー「DMW-SFU2」
GRAVITATION 2

FilmmakerのOsamu Hasegawa氏による全編LUMIX S1別売アップグレードソフトウェアキー「DMW-SFU2」を活用して撮影された作品

「The Review of GRAVITATION 2」
別売アップグレードソフトウェアキー「DMW-SFU2」の使用感レビュー

日光の光が強く差し込むような場面を
多く盛り込んだ作品を作りたいと思いました。

夕暮れや夕日のシーンで新しいファームの特殊性である14+ストップのダイナミックレンジを活用して、人物がそこに置かれた時にどんな風景が見られるのかなと。
特に今回はスタビライザーを使ったかなり動き回るような撮影でワイドレンズもかなりたくさん使っていますので、レフとかデフューズあるいは照明が難しい環境で少人数で撮影をしました。そういう時にダイナミックレンジが広いカメラがひとつあるだけで、太陽が写り込むようなシーンでも躊躇なくそちらの方にアングルを変えたりとか、この小さいモニタを見ただけでもすぐにこんなに大丈夫なんだと分かった。カメラワークの自由度が非常に高くなったなというふうに感じています。
館山の海で男性が女性を撮影しているシーンなんですが、そこはワイドでかなり太陽が広く写り込んでいまして、まだ青が残っている太陽と夕暮れの赤やオレンジの太陽の光が人物に対して逆光で注ぎ込んでいます。
全体的にダイナミックレンジが広いおかげで白飛びや黒潰れもなく太陽の周りもバンディングなく描けているので、非常に滑らかな美しいグラデーションが描けているんじゃないかなと感じています。高感度やシャドウ部のノイズが少ないという特長があったんですけど、それはV-Logにも引き継がれていてダイナミックレンジが14+ストップあるにもかかわらず暗部にあまりノイズが乗っていないことが大きなメリットだと思います。

4:2:2のカラーサンプリングで10bitの諧調がそなわっているので。

シーン毎に決められたプロファイルというよりは、V-Logから自分が作品性として欲しい色を積極的に作り込んでいくことができる。それが14+ストップのダイナミックレンジと両立していることが、非常に大きいメリットと感じています。 これで10bitが撮れるというのは、機動力の高さというところで、積極的に場所を選ばず高画質で撮れるというところのメリットを感じています。
今回水上バスに乗って撮影をしたんですけれども、船の中でかなり揺れがあったりする状況でも、コンパクトなサイズで手持ちで撮影ができて、且つ手ぶれ補正も効く。Dual I.S.2で6.5段まで対応したので、安心して手持ち撮影が行えました。
同じ4Kでも遠くの細かいものまで細かく描写ができていると感じてまして、高解像度を保ったまま4:2:2 10bitの高画質でフィニッシュできるところが大きなメリットと感じています。

外部レコーダーを使って10bitで4K60p記録に対応できるということは。

活かし方はたくさんあると思うんですけど私にとっては大きく2つ。
1つは今回も使ったランニングのシーンもそうですが、スポーツのような激しい動きのシーンを滑らかなスローモーションで表現できるというメリットと、もう1つは人物の表情とかひとつひとつの例えば日常的な描写をスローモーションで表現することができるということで、4K60p 10bitで撮影したものを24pベースで40%のスローモーションをかけていますが、登場人物の表情とか髪の毛がふわっと風になびく瞬間とかちょっとした仕草を感情に訴えたいという目的で4K60pのスローモーションを使っています。
映像の繋がりとしては劣化などの落差を感じることなく、内部記録の4K30pと外部記録の4K60pがシームレスにどちらもクオリティが高い映像として繋ぐことができたと感じています。

ここぞという時にこのレンズを使って撮りたいなと。

今回LUMIXレンズは24-105mmF4のレンズと50mmF1.4のレンズを主に使いました。
50mmのF1.4のレンズについては、前回夜に使った時も背景の玉ボケもすごく美しかったと感じているんですけど、夜だけでなく昼間撮っても焦点が合っているところに対しては、非常にシャープで、ボケと解像感のコントラストが最高に気持ちいいレンズだというふうに感じてまして、24-105mmのズームレンズについては、F4でも人物を撮影した際に背景に十分なボケが得られると感じてまして、且つオートフォーカスのレスポンスも非常に良く、万能なレンズとして限られた時間の中でたくさんのバリエーションを撮ろうと思った時に非常に重宝しているレンズとなります。 幅広い焦点距離をコンパクトな機材で対応しなければいけない現場ではGHシリーズ、S1は画のクオリティで違いを出せる組み合わせだと思っていますので、人物が最も印象的な表情をしたところとかはS1と50mmF1.4のレンズで撮影したいという気持ちがあります。

GRAVITATION

FilmmakerのOsamu Hasegawa氏による
全編LUMIX S1で撮影された作品

「The Review of GRAVITATION」
Osamu Hasegawa氏によるS1の使用感レビュー

躊躇する事なく、どこにでも持っていけるカメラ。
どこにでも撮影に行ける、行きたくなるカメラ。

ローライト環境での高感度の優れた描写力、ノイズの少なさというところを期待して夜の街を映像で描いてみたい。フルサイズセンサーのもう一つの魅力である大きなボケを活かして、綺麗な人物を描いてみたい。

【 FIRST IMPRESSION / ファーストインプレッション】

フルサイズで大きなボケが得られる一方で焦点が合っているところに関しては、非常に高精細でシャープな印象がありまして、そのボケと高解像のコントラストというのが、非常に気持ち良いものだなというふうに感じましたね。

【 S SERIES LENS / Sシリーズレンズ】

今回、LUMIXのレンズ24-105mm F4通しのレンズ、それから50mm F1.4のレンズを2本使いまして、ズームレンズの方に関しては 通常F4通しのレンズというのが、どちらかというと便利ズーム的なイメージが強いものなんですが、非常に解像度が高い印象を受けまして、かつフルサイズセンサーとの組み合わせによりF4でも非常に大きなボケが得られて、人物を描写するのにも全くネガティブな印象はありませんでした。50mm F1.4のレンズに関しては非常にボケが美しくて、特に夜間については背景の玉ボケなどは非常に綺麗に感じました。
今回の撮影で最後のシーンは隅田川の河川敷で撮っているんですが、人物のボケ、しかし、この焦点があっているところで非常にシャープな解像感、そして背景の綺麗な玉ボケ、これが見事に決まって非常に気持ちいいショットが撮れたというふうに思っています。

【 DFD AUTOFOCUS SYSTEM / 高精度AF追従性能 】

今回、特に活用したオートフォーカスのモードが顔・瞳認識モードになります。こちらのモードは通常、被写体と向き合っている時には顔や瞳を認識して追従してくれるのですが、後ろを振り返ってそのまま遠ざかっていくようなシーンにおいてもそのまま自動で人体の認識に切り替えて追従してくれました。これは非常に優れた機能だと思っております。

【 DUAL I.S.2 / 手ブレ補正機能 】

手ブレ補正については、いくつかのシーンで手持ち撮影で試しました。特にカフェの中でラテを作るシーンで上から覗き込むような形で手持ちショットを試しました。結果としてはほぼ体感のブレがなしのショットが撮れました。これは非常に満足しています。

【 4K 60P VIDEO RECORDING / 4K/60p動画記録 】

4K記録で60pが使えるということは、私にとっては二つの意味があると思っていまして、一つは通常60p記録で速い動体を撮った時に滑らかな表現ができるということ。もう一つは24pで書き出しした時に40%までの滑らかなスローモーションが使えるという事。これによって時間の表現が非常に豊かになり、一つのカメラの中で写真のタイムラプスも合わせるとファストモーションからスローモーションまで様々な時間表現が、まさにこのハイブリッドカメラの1台で可能になるというふうに考えています。

【 LOW-LIGHT SITUATIONS / ローライト環境下での高感度耐性 】

ローライト環境での高感度耐性については、非常に大きな手応えを感じています。ISOを上げても低ノイズで撮れるので、あまり明るいレンズではなくても積極的に夜間でカメラを回せるというふうに感じました。実際にISO8000以上のシーンはかなりたくさん多用しておりまして、今までのミラーレス一眼の動画撮影ではなかなか難しかった事だと思うので、非常に満足しています。

【 EXPOSURE SMOOTHING字 / 露出平滑化機能 】

今回タイムラプスも様々な場所で撮影を試みました。その時に露出平滑化を使うことによって、通常露出オートで撮った場合には明るさが変化していくことに滑らかに追従して行くことができずに、チカチカとフリッカーの様になってしまうという事があるのですが、それが無い連続写真が撮影できました。

【 RAW FOOTAGE / 撮って出しのクオリティ 】

今回、全編通してフォトスタイルはシネライクDを使用しました。その中でスタジオ撮影においては僅かにコントラストを調整するぐらいのほぼ撮って出しに近い状態の素材を編集でもそのまま生かしました。他のシーンとのミックスした映像でも撮って出しの素材としては遜色のないクオリティを描き出しているというふうに感じています。

今後に期待するところとしては、ダイナミックレンジの広さというところの進化をすごく楽しみにしていまして、日差しが強いところとか、逆光のシーンとかそういうところでV-Logが乗った状態の10bit 4:2:2、これをぜひ試してみたいなと思っています。
センサーの能力が非常に優れていて夜間でも綺麗に撮れる。都市風景を撮っても細かいところまで描写してくれる。自然を撮っても細かいところまで解像して描写してくれるだろうと感じているので、まさにどこにでも持って行きたくなるカメラですね。

Osamu Hasegawa / Filmmaker

鑑賞者が映像の中に引き込まれるようなユニークな演出とカメラワークを得意とする映像クリエイター。企画・演出、撮影、編集までを一貫して行い、「被写体」や「場」のポテンシャルを最大限引き出せるよう現場での即興的な対話を重視した制作に取り組んでいる。ダイナミックな空間移動ショットとファスト/スロー・モーションを駆使して、空間と時間を縦横無尽に表現する。

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