冬の室温は何度がいい? 目安の温度や、電気代を節約できる効率的なエアコンの使い方

ライター:UP LIFE編集部
2024年2月16日
空気

エアコン暖房の設定温度を適温にしていても、なんだか寒く感じたり、顔だけが火照ってしまったり……ということはありがち。結局のところ、冬の室温は何度に設定すれば良いのでしょうか? この記事では、冬の室温の目安と快適な室温を保つコツのほか、節電と快適性を両立するエアコンの賢い使い方を解説します。

暖房時の室温は20℃が目安。エアコンの設定温度ではないことに注意

写真:温湿度計

人の温度感覚には個人差があるもの。当然、心地良く感じる温度も人によって異なりますが、環境省が提示する『WARMBIZ(ウォームビズ)』では、暖房時の室内温度は20℃が目安とされています。

ここで注意したいのは、この数字はエアコンの設定温度ではなく、実際の室温を示すものであるということ。以前の記事『冬のエアコン暖房の設定温度の目安は? 快適な温度と、快適に過ごす空間づくりのコツ 』でも解説したように、エアコンに搭載されたセンサーの精度によっては設定温度通りの室温になっていない可能性もあるので、実際の室温は温度計で確認するようにしましょう。

健康被害を考慮するなら18℃以上でキープを

WHO(世界保健機関)の『住まいと健康に関するガイドライン』では、冬の室温は18℃以上にすることを強く勧告しています。これは、血圧の上昇や、冬場に集中する「ヒートショック」の発生リスクを抑えるため。このほかにも、寝室で寒さを感じることで睡眠の質が悪くなるなど、さまざまな悪影響を及ぼす可能性があるので、注意が必要です。

エアコンの温度設定と室温が同じなのに、快適にならない理由は?

写真:室内で寒がる女性

ここまで、室温を中心にお伝えしてきましたが、人が「暖かい」「涼しい」と感じる要因は温度だけではありません。たとえ同じ温度だとしても、湿度や着ている服の素材、エアコンの風が直接当たるかどうかなどによって「体感温度」は変化するもの。この中でも特に「湿度」は、体感温度に大きな影響を及ぼします。

湿度が上がると暖かく、下がると寒く感じる「湿度」と「体感温度」の関係性

体感温度を左右するのは、「湿度」の高低。たとえば気温が高くても、湿度が低ければ暑さや不快さは感じにくくなり、逆に気温が低くても湿度が高いと寒さを感じにくくなります。
そのため、室内で快適に過ごすには、温度と湿度のどちらも把握することが大切。もし、設定温度を適温にしているのに「寒い」と感じるようなら、湿度計などで部屋の湿度を計り、必要に応じて湿度の調整をするのもひとつの方法です。

以前の記事『ポイントは「体感温度」と「湿度」!快適な室温にするためのコツとエアコンの設定温度の関係とは?』でも紹介している、暖房時の湿度と体感温度の関係をあらためて確認しましょう。

同じ20度でも湿度が低いから寒く感じやすい,加湿をすれば暖かく感じやすい

「湿度」を「上げる」と同じ温度でも暖かく快適に感じます。

適正な室温なのに、なんだか寒い……そんなときの対処法

写真:加湿機を置いた部屋

エアコンの設定温度通りの室温になっても、まだ寒さを感じることはありがち。そんなときはつい設定温度を上げたくなりますが、その前にできることがあるんです。

湿度を上げて、体感温度をアップさせる

湿度が10%上がれば、体感温度は1℃上がるとも言われています。湿度が低い環境で寒さを感じた場合は、先ほど紹介したように湿度を上げるのが有効な対処法。ただし、湿度が高すぎるとカビやダニが発生するリスクも高まります。1年を通じて、人が快適に思える湿度は40%〜60%なので、それ以上にならないように注意しましょう。

湿度を効率良く上げるなら、やはり加湿機や加湿機能を搭載した家電を使うのがオススメ。パナソニックではヒーターレス気化式加湿機加湿空気清浄機のほか、次亜塩素酸 空間除菌脱臭機『ジアイーノ』に加湿機能を搭載したモデルも用意しています。

さらに注目していただきたいのが、まだ一部モデルのみにとどまっている加湿機能付きエアコン。パナソニックでは、最上位クラスの『エオリア LXシリーズ』がこれに当たります。ポイントは、給水が不要なこと。室外機に搭載された「換気・除加湿」ユニットが、外気に含まれる水分を取り込んで室内へ送るため、暖房をオンするだけで乾燥対策ができます。加湿スピードに優れ、約48分で部屋の湿度を50%まで上げられる※1のも魅力ですね。

※1 暖房加湿運転時。 CS-X404D2/CS-404DHX2にて。当社環境試験室(約14畳)、外気温7℃、湿度87%、設定温度23℃、設定湿度連続、風量・風向自動、加湿量強。

暖められた空気を逃さないよう、窓の断熱性を高める

家の中で最も熱が出入りする場所は、窓。窓の断熱性が低いと暖房効率が下がってしまうため、窓用の断熱シートを貼ったり、断熱カーテンを使ったりして暖気の流出を抑えるようにしましょう。

レッグウォーマーやひざ掛けなど、+αのアイテムを身に着ける

体の中でも特に太い血管が通るのは首、手首、足首。「3首」とも呼ばれるこの箇所を保温すると、温まった血液が全身を巡り、体全体を温められます。首にストールを巻いたり、アームウォーマーやレッグウォーマーを着けたりすれば、重ね着しすぎて動きづらくなることも避けられますね。また、寒さを感じたときにサッと羽織れるよう、ひざ掛けやブランケットなどを用意しておくのもオススメです。

電気代が気になるときに実践したい、エアコンの効率的な使い方

写真:エアコン

数ある暖房器具の中でも、抜きん出てエネルギー効率が高いのはエアコンです。とはいえ、近年、値上げが続く電気料金のことを考えると、電気代はできる限り抑えておきたいところ。エアコン暖房を効率良く使う方法を知って、無理なく快適に節電しましょう。

サーキュレーターを活用して温度ムラを解消!

空気は暖かければ上へ、冷たければ下へ移動する性質があります。足が冷えるからといって、エアコンの設定温度を上げても顔が暑くなるだけ……ということはありがちですが、サーキュレーターを使って室内の空気を循環させれば、温度ムラを解消することができます。

サーキュレーターの使い方は、暖房時と冷房時で異なりますが、冬の場合はエアコンの対角線上に設置を。上向きにして風を送ることで、天井付近にたまった暖気がかき混ぜられ、室内を循環しやすくなります。なお、ここで注意したいのは、風が人に当たらないようにすること。風が当たると体感温度が下がって寒く感じるので、設置場所や送風角度は部屋によって調整してください。

サーキュレーターは斜め対角線上に置き、上向きにする(人に冷たい風があたらないよう角度を調整),たまった暖気をかき混ぜて温度ムラをなくす

エアコンフィルターのお手入れをする

室内機のフィルターにホコリがたまると、目詰まりを起こして空気を取り入れにくくなります。このとき、エアコンは必要な空気量を確保しようとするため、余計なパワーを使うことに……。実際、フィルター掃除をするかしないかで、年間の電気料金は約25%、金額にして約1万円以上※2の節約になるという実験結果も出ています。そこまで節電できると聞くと、面倒に感じていたフィルター掃除もこまめに行えそうですね。

※2 パナソニック製品「CS-F401D2」を使用。電気代27円/kWhでの実験。

省エネ性能に優れたエアコンを使う

年々、進化しているエアコンは、省エネ性能も高まる一方。パナソニックの『エオリア』も同様で、2024年モデルでは随所をブラッシュアップすることで優れた省エネ性を実現しています。

たとえば、世界初となる「エネチャージシステム」です。こちらは、今までなら大気中に放出していた、コンプレッサーから生まれる熱エネルギーをチャージ(蓄熱)して再利用する、パナソニック独自の技術。暖房時には、この熱を室外機に付いた霜を溶かすために使うことで、霜取り中も暖房を止めずに※3暖かさをキープすることができます。

イラスト:エネチャージ

また、部屋の上部にたまった暖気をかき混ぜる「サーキュレーションモード」を新採用。温度ムラを抑え、快適性と省エネ性を向上させています。

イラスト:暖気の流れ

このほかにも、各種センサーで人の在・不在や部屋の状況などを解析し、学習して最適な運転を行う「エオリアAI」、毎月の電気代が視認でき、切り忘れ通知や自動で節電できる機能などを搭載した「エオリアアプリ」など、省エネ性能を高める独自技術を数多く搭載。エアコンの買い替え時期を迎えたという方は、ぜひ候補の1台としてご検討ください。

※3 霜取り運転中は吹き出し温度が下がります。その間の室温の低下度合いは、使用環境(お部屋の断熱・気密性能)、運転条件、温度条件によって異なります。 霜の付着量が多くなる環境では、暖房を止めて霜取り運転を行う場合があります。 24時間以上の連続運転中、一定時間おきにフィルターお掃除運転が働き、その間、暖房などの運転を停止します。

エアコン以外にも! 快適な室温を見守る便利な家電

赤ちゃんやペットが別の部屋にいるときは、様子が気になるもの。そんなときに活用したいのが、室温の変化まで確認できるパナソニックのベビーカメラやペットカメラ。室温の調整が必要となった場合も、前項でご紹介した「エオリアアプリ」なら、離れた場所から『エオリア』を操作できるので安心です。

赤ちゃんの様子をいつでも見守れるベビーカメラ

ベビーカメラ KX-HBC200-W』は、赤ちゃんの様子をスマートフォン※4で確認できる製品。離れた部屋にいても見守っていられるので、家事をしているときや在宅勤務中にも便利です。設置している部屋の室温が設定した温度範囲を超えたときに、スマートフォンのプッシュ通知で知らせることも可能。赤ちゃんがいる部屋の室温調整に役立つのも、安心できるポイントです。

写真:ベビーカメラ KX-HBC200-W

ペットカメラで体調管理に不可欠な室温をチェック

ベビーカメラ同様、スマホで外からでもペットの様子を見守れる『HDペットカメラ KX-HDN215-K』。カメラ周辺の温度が設定範囲を超えるとスマートフォン※4に通知されます。内蔵されたスピーカーとマイクを使えば、登録されたスマートフォンとの双方向通話も可能。外出先からペットに話しかけて反応を楽しむ、なんてこともできますね。

※4 Android™ 8.0 以降を搭載し、Google Play に対応したスマートフォン/タブレット、または iOS 13.0 以降を搭載したiPhone( iPhone 5s 以降)、iPad( iPad Air 以降)に対応しています。ご利用には専用アプリケーション「ホームネットワークW」のインストールが必要です。OSのバージョンアップに伴い「ホームネットワークW」アプリケーションが対応できるバージョンや端末も変更になることがあります。機器の接続にはグローバルIPアドレス[IPv4]「IPv6を用いたIPv4」が付与されるインターネット接続環境と、UPnP機能、「2.4 GHz」の周波数帯域に対応した無線ルーターが必要です。

写真:スマホ画面

家族みんなの健康を守るために、寒い冬も快適な室温をキープしよう

外気温と室温の差が大きいため、暖房費もかさんでしまう冬。電気代が気にかかり、暖房の使用を控えたくなることもあるかもしれませんが、それが原因で風邪を引いては元も子もありません。一番大切なのは、やっぱり健康。今回、ご紹介した目安の室温を意識しつつ、湿度をコントロールしたり家電を上手に活用したりして、無理なく快適な冬を過ごしてくださいね。

2024年2月16日 空気

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