今年の年末の大掃除をスムーズに!おすすめ掃除方法とコツを紹介
効率の良い掃除の方法やコツについての監修:浦野 清美(うらの きよみ)
ライター:UP LIFE編集部
2023年12月12日
家事・くらし
年末の大掃除は、計画的に行ってスムーズに終わらせたいものです。この記事では、大掃除を効率的に進めるうえで必要な準備や、場所別の掃除方法、普段から便利に使えるお役立ち家電などを紹介します。
年末の大掃除を始める前に「手順」と「コツ」を確認!
大掃除の計画を立てるうえで重要となるのが、掃除のコツと事前の準備です。大掃除を効率よく進めるために、あらかじめ以下の手順とコツを押さえておきましょう。
不用品を処分する
大掃除に取り掛かる前に、家にある不用品を処分しましょう。物が多いと、動かしたり避けたりしながら掃除しなければならないため、時間がかかってしまいます。あらかじめ不用品を処分しておけば、掃除がしやすくなります。
「上から下」「奥から手前」を意識して、掃除をする場所と順番を決める
大掃除の順番に絶対的な正解はありませんが、最初に掃除をした場所が次の場所を掃除することで汚れてしまわないように、「上から下」「奥から手前」を意識した順番にすることがポイントです。まだ何も決まっていない場合、不用品を処分した後は以下の順番で掃除をすることをおすすめします。
- 水回り
- キッチン
- 各部屋のほこり掃除
- 床
- 玄関
水回りやキッチンを最初にしているのは汚れが飛び散りやすく、後の方に掃除すると二度手間になる可能性があります。次にほこり掃除としているのは、「上から下」を意識しているからです。ほこりの掃除は気を付けていても地面に落ちるため、順番を後ろにまわすと床掃除を2回しなくてはいけなくなります。
効率的に掃除を進めるコツ!大きい動作の後に小さい動作を行う
蛇口のような細かい部分の汚れに時間をかけるより、先に全体の軽い汚れ埃を取り除いてから細かい部分に取り掛かりましょう。ただ、どうしても濃い色の汚れに目がつき、先に小さい動作に手を付けてしまいがちです。色が濃くなった汚れは、適した洗剤が必要だったり、道具を選んだりする必要性があるため、大きい動作の後に行い、効率的に掃除を進めましょう。
玄関を最後にしているのは、「奥から手前」の「手前」が玄関になるためです。ここで「奥」というのは玄関から一番遠いところを指します。「奥」から掃除するのは、最後に溜まったホコリを全て玄関から掃きだすためです。奥からだんだんと玄関までホコリを移動させていくイメージをすればわかりやすいかもしれません。
複数人いる場合は役割分担する
家族など複数人でお住まいの方は、年末の大掃除を分担して効率的に作業しましょう。分担の際は、お風呂場やリビングなど「場所」ではなく、「役割」で担当を決めるのがおすすめです。エアコンや換気扇のような高所の作業はパパに、床拭きの作業は子どもに任せるなどすれば、流れ作業で掃除したい場所を短時間で終えられます。
掃除に必要な道具を準備する
最低限以下の7つの道具を揃えておけば問題なく掃除を進めることができるでしょう。
- ゴム手袋
- 雑巾・古布
- スポンジ
- ブラシ
- ハンディモップ
- 掃除機
- 各場所に適した洗剤
- ナイロンタオル
【ゴム手袋】
主に水回りの掃除に使用します。手が汚れたり、洗剤で手を傷めないようにするためにもゴム手袋をして作業しましょう。
【雑巾・古布】
古くなった服やタオルを雑巾として代用しても問題ありません。特に、マイクロファイバー素材のものは、汚れも落としやすいだけでなく速く乾くので拭き掃除に便利です。
【スポンジ】
水回りの掃除に使用します。全て一つのスポンジを使用するのではなく、お風呂とキッチンで分けたり、焦げ落とし用と通常のお皿を洗う用で分けたりするなど、複数スポンジを用意して掃除場所や汚れ別に使い分けましょう。
【ブラシ】
雑巾やスポンジでは取りにくい狭い場所、隙間の汚れに使いましょう。新しく買わなくても、使用済みの歯ブラシなどで代用することも可能です。使用済みの歯ブラシで先が開いていると、かき出す力や擦る力が弱いことも考えられるため、先が開いていないブラシがおすすめです。
【ハンディモップ】
ほこりの掃除に使用します。ほこりは雑巾でも取ることができますが、ハンディモップの方がほこりを吸着しやすく、使い捨てタイプや高い所に届くタイプなどもあり、より効率的にほこりを掃除することができます。
【掃除機】
フローリングであればワイパーでも掃除可能ですが、カーペットには対応していないため掃除機が必要になります。ノズルが交換できる掃除機の場合は、狭い場所やサッシも掃除できます。
【各場所に適した洗剤】
例えば、重曹は小さじ1杯に対し、水100mLを混ぜた重曹水を用意すれば、キッチンの排水口のぬめりやレンジフードの油汚れなどの場所に使えます。お湯50度~60度で溶くとアルカリ効果が高まり、油汚れなどの酸性の汚れを落とすのにもより効果的です。ただし、重曹は使えない場所や家電もあるので注意が必要です。
【ナイロンタオル】
普段、お風呂場で使用するナイロンタオルも掃除に役立ちます。ナイロンタオルは古くなったもので問題ありません。蛇口や浴室の壁を洗うのにも便利で、フローリングワイパーに付ければ網戸掃除もできます。ブラシやスポンジでは届かない狭い部位にもスルッと入り、石鹸カスもよく落ちるので磨きをかけるのに適しています。
取れにくい汚れは事前に洗剤をなじませる
取れにくい頑固な汚れでも、キッチンペーパーなどで洗剤をなじませれば取れやすくなることが多いです。キッチン周りの油汚れやトイレの黄ばみ、お風呂の黒カビに効果的です。最低でも30分程度はなじませるようにしましょう。
場所別に押さえたい掃除のポイント
ここからは、大掃除のポイントを場所ごとに分けて紹介します。大掃除では照明器具やエアコンなど、高いところも掃除します。繰り返しになりますが、下の方から先にきれいにしてしまうと、上から落ちてきたホコリでまた汚れてしまい、二度手間になりかねません。また、床や棚の上などは、奥から手前へと掃除を進めていきましょう。そうすることでゴミの行き場ができるため、取りこぼしを防げます。
【キッチン】油汚れは浸け置き洗いで
キッチンで掃除すべき箇所は、換気扇、コンロまわり、シンクまわり、冷蔵庫の内側と外側、食器棚、電子レンジなど多岐にわたります。換気扇やコンロまわりの油汚れには、弱アルカリ性の洗剤を使うと効果的です。
外せるパーツは、洗剤を溶かした熱いお湯に浸け置きすると、汚れが落ちやすくなります。浸け置きしている間にほかの掃除に取りかかれば、さらに効率的です。注意してほしいのは、力任せに汚れた箇所を擦ることです。汚れは落ちても細かい傷がついてしまいます。また、ムラの原因になるので汚れに直接洗剤をつけないことも重要です。
【トイレ】普段できない場所までしっかり
トイレの大掃除は、普段なかなか手が回らない壁や窓、便器の後ろ、タンクの中などもしっかり汚れを落としましょう。タンクの汚れは、タンク内にトイレ用洗剤(中性)を入れて混ぜ、半日ほど放置すると汚れが落ちやすくなります。しつこい汚れはスポンジで軽くこすってみましょう。
トイレ掃除はトイレの本体、壁、床の順番で上から下に行うことがポイントです。トイレの本体はお掃除シートでトイレタンク、便座、便座の外側、便器の中の順に拭いていきましょう。その際に、温水洗浄便座のノズルも忘れずに。ノズルや便座の裏に汚れが溜まっていることもあります。
掃除しにくいタンクの後ろや、ふたと便座の隙間は、掃除機で吸い込んでから水拭きがおすすめです。いきなり水拭きをしてしまうと埃が固まり、まとわりついてくることが考えられます。
【リビング・寝室など】換気しながらは実はNG
リビングや寝室などの各部屋は、天井・壁・家具・床の順に、上から下へと汚れを落としていきましょう。最後に床の汚れを掃除機で吸い、雑巾で水拭きしてください。その他、窓ガラス、サッシ、網戸、雨戸、照明器具、カーテンレールなど普段の掃除が行き届きにくい場所もしっかり掃除しましょう。
注意してほしいのはフローリングの掃除です。フローリングは、使われている材質を調べてから掃除しましょう。表面がウレタン塗装などでコーティングされているものは問題ありませんが、コーティングされていない場合は重曹などを使うと変色してしまうこともあります。
なお、窓を開けて換気をしながら掃除機をかける方もいらっしゃるかもしれませんが、実は換気をしながらの掃除はあまりよいことではありません。窓の外から入ってくる空気でホコリが舞い上がってしまうため、掃除後に換気するのがおすすめです。大きな動作を意識して行うと効率が良く、払う動作と吸い込む動作を組み合わせると更に効率が上がります。
年末の大掃除には家電の掃除とお手入れも!
年末の大掃除は、家電の掃除やお手入れをするよい機会でもあります。普段使っている家電もチェックしておきましょう。
エアコンのお手入れ
エアコンフィルターは、こまめなお手入れが欠かせません。フィルターの自動お掃除機能がないエアコンの場合、メーカーは目安として2週間に1度の掃除を推奨しています。しかし、リビングか寝室かなどによって稼働時間は変わりますし、なかなかこまめにお掃除できないこともあるでしょう。
大掃除の際にエアコンフィルターを掃除する基本的な手順も普段と変わりません。コンセントから電源プラグを抜き、前面パネルを開けてフィルターを外し、掃除機をかけてから洗って乾かしまた戻す、という流れです掃除機をかけてから洗うと乾いたときに隅に埃が残りにくくなります。
下記記事では、エアコンフィルターのお手入れ方法や便利グッズなども紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
掃除機のお手入れ
掃除機は、お手入れをしないまま使っていると、吸い込みが悪くなるだけでなく、悪臭も発生します。悪臭の原因としては、「掃除機で吸い込んだゴミの臭い」や「掃除機にしみついた生活臭」、「掃除機の内部でカビが繁殖」などが考えられます。
特に、細かいゴミやホコリが溜まりやすいフィルターやノズル、ホースはお手入れせずに使い続けると嫌な臭いの原因になるところです。水洗いできる部品は水洗いし、十分に乾かしてからセットするなどの掃除をしましょう。
下記記事では掃除機のニオイの原因や、その対策について解説しています。
洗濯機の掃除
ドラム式洗濯乾燥機の場合、窓パッキングの裏に糸くずなどが溜まりやすくなっています。最新機種には、洗濯時に窓パッキング裏を自動で洗い流してくれるタイプも登場しているので、こちらも要チェック。
また、洗濯槽の汚れが原因で、黒カビが発生する場合があるため、黒カビが発生したときにおすすめなのが洗濯槽クリーナーです。洗濯槽クリーナーは強い塩素系ですが、洗濯槽の中の洗剤カスや黒カビに取り付いて塩に変化するため、汚染の心配がありません。
大掃除のタイミングに、下記の記事を参考にぜひお手入れしてみてください。
洗濯槽の洗浄におすすめの洗濯槽クリーナーについての詳細は、以下をご覧ください。
LED電球の交換
古くなった明かりや切らした電球が放置されていませんか?年末大掃除の際は、電球の交換もしておくとよいでしょう。LEDライト選びについて、下記記事を参考に検討してみてください。
年末の大掃除だけじゃない!普段の掃除を助けるお役立ち家電
普段からきれいにしていると、年末の大掃除の負担を減らすことが可能です。そこで、普段の家事にも役立つ家電を紹介します。
留守中に自動で空気中のホコリを掃除する空気清浄機
空気清浄機は室内のハウスダストや花粉を吸引し、空気をきれいにしてくれる家電ですが、中には留守中に空気中のホコリまで掃除してくれるものもあります。「ひとセンサー」搭載内蔵の下記商品は、人の不在を検知すると自動で「留守そうじ運転」がスタートし、空気中のホコリを吸引し、床にホコリが落ちるのを防いでくれます。掃除が終わると空気清浄自動運転に切り替わります。
※ 既に床に堆積しているホコリはとれません。
※ 対応機種:F-VXV90
ブラシのお手入れがラクな掃除機
掃除機のブラシにからまったホコリや髪の毛、ペットの毛は、定期的に取り除かねばならず、手間がかかります。そこでおすすめなのが、「からまないブラシ」搭載の掃除機。家族に長髪の方がいるご家庭や、ペットを飼っているご家庭などには特におすすめです。
※対応機種:MC-NX700K/MC-NS100K/MC-SB85K/MC-SB54K/MC-SR620K/MC-SR42K/MC-JP870K
お手入れも簡単!液体洗剤や柔軟剤を自動投入してくれる洗濯機!
洗濯機に洗剤や柔軟剤を入れる際、液体をこぼしたり入れすぎたりすることがあります。パナソニックのドラム式洗濯乾燥機は、洗濯のたびに適量を自動計量し投入してくれるため、こぼして投入口が汚れることも、洗剤を入れすぎてしまうこともありません。
また乾燥フィルターや排水フィルター、洗剤ケース、自動投入タンクなどは取り外し可能だから掃除しやすく、日々のお手入れがより簡単になります。
※ドラム式洗濯乾燥機 LXシリーズ
大掃除を終わらせて、新しい年を迎えましょう
年末の大掃除は「大変そう」「時間がかかる」というイメージを抱きがちですが、効率よく進めるとスムーズに終わらせることができます。まずは、いつ、何から始めたらよいのか、計画を立てることから始めてみてください。普段なかなか手を付けられないところもきれいに掃除して、気持ちよく新年を迎えましょう。
効率の良い掃除の方法やコツについての監修
浦野 清美(うらの きよみ)
NPO法人 日本ハウスクリーニング協会講師。
お掃除やお片付けを通じて住み心地の良さを追求している。
2023年12月12日 家事・くらし
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