夏の熱帯夜、寝る時のエアコンはつけっぱなしが正解? 快眠環境をつくる冷房の設定温度や電気代を解説

快眠環境をつくる冷房の設定温度や電気代を解説 快眠環境をつくる冷房の設定温度や電気代を解説

夏場は、夜になっても25℃を超えるような熱帯夜に注意が必要です。お部屋の温度や湿度に着目した快眠環境づくりのためのエアコン設定や、そのほかの対策をご紹介します。

寝るときのエアコンは
「切タイマー」と「つけっぱなし」どちらがよい?

睡眠に適した環境を作りやすいのは「つけっぱなし」運転

パナソニックでは、エアコンの使用と室温および消費電力量に関する実験を行いました。

室温の変化(℃) 比較

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つけっぱなしにした場合

8時間後まで室温は26〜27℃をキープ。明け方にかけて室内が快適な環境に保たれたことがわかります。

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3時間切タイマーにした場合

運転停止後に室温が上昇。30分後には28℃を越え、睡眠環境が悪化。そして、8時間後には31.2℃に達しました。

実験の内容、検証環境について

当社の環境試験室(6畳)にて、夏季の日中と夜間それぞれの外気温と日射を再現。試験室内の天井から140個のセンサーを吊るし、実際に人が接する「空間」の温度を計測。さらに、人一人分の熱源を試験室内に配置し、室内に滞在する人が発する熱による室温への影響も考慮しました。室温とエアコンの消費電力量は10秒ごとに計測し、消費電力量から電気代を算出しました。

本実験の結果を動画でチェック

計測内容

室温、消費電力量

計測時間

8時間

計測方法

・当社環境試験室(6畳)にて、当社独自の条件により評価

日中 <外気条件>気温35℃/湿度40% <日射>あり <エアコン設定>冷房28℃/風量風向自動

夜間 <外気条件>気温30℃/湿度90% <日射>なし <エアコン設定>冷房28℃/風量風向自動

・室内に一人滞在していることを想定し、人一人分の熱源を試験室内に配置

使用機種

エオリア インバーター冷暖房除湿タイプ ルームエアコン CS-J226D

●実験結果を引用いただく際はパナソニック「エオリア」調べを引用元として記載ください。
●上記に記載した各電気代は、1kWhあたり31円(全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金目安単価)として試算した金額です。実際のエアコンの使用環境により消費電力や電気代は異なります。

電気代の差は、わずか15.2円

今回の実験では、消費電力から試算した結果、夜間8時間の電気代は、つけっぱなしにした場合が26.7円(862.5Wh)、3時間切タイマーが11.5円(372.1Wh)で、その差は15.2円でした。

夜間の運転は、日中と比べて
電気代が約半分に 

エアコンの電気代は、部屋の温度と設定温度の差が大きいほど高くなります。夜間は昼間よりも外気温が5℃以上低くなり、日射の影響も受けないことから、夜間のエアコン運転は日中よりも冷房の負荷が小さく、少ない消費電力で室温を下げることができます。そのため、同じ「つけっぱなし」でも、日中より夜間の方が冷房負荷を抑えやすい傾向があります。

パナソニックの実験でも、エアコンを8時間つけっぱなしにした場合の電気代は、日中想定では52.7円、夜間想定では26.7円となり、夜間の方が26円低い結果となりました。

昼の場合(日射あり)

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夜の場合(日射なし)

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寝室環境・睡眠の専門家
水野一枝教授が解説
「中途覚醒」のメカニズムと「エアコンつけっぱなし」のすすめ

パナソニックは、寝室環境や睡眠に詳しい和洋女子大学の水野一枝教授に、中途覚醒のメカニズムや日常生活への影響と快適な睡眠環境づくりについて伺いました。

●パナソニックから水野教授に依頼し、いただいたコメントを編集して掲載しています。本コメントは一般的な知見であり、本実験結果や特定製品の効果を示すものではありません。

白川修一郎(しらかわ しゅういちろう)先生 の写真です。

水野一枝(みずの かずえ)先生 プロフィール

日本生理人類学会評議委員、日本睡眠環境学会理事。

和洋女子大学 生活環境学科 服飾造形コース 教授。獨協医科大学 第一生理学教室、産業技術総合研究所 NEDOフェロー、東北福祉大学 特任研究員などを経て現職に。
寝室の暑さや寒さ、寝具や寝衣と睡眠に関する研究に従事し、睡眠によい室内の温熱環境を追及している。

眠っているつもりが、
眠れていないことも。
中途覚醒が招く様々な健康リスク。

覚醒は脳波で判定します。脳波で覚醒と判定されれば覚醒になるため、目が覚めたという自覚がなくても、覚醒しているケースはあり得ます。中途覚醒があまりにも多く、睡眠効率が低下すると、抑うつ、便秘、肥満、糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクが高くなります。また、免疫も低下し怪我や事故のリスクも高くなるほか、子どもでは学力の低下や感情を抑える力が低下する恐れがあります。夏は日中の体温調節機能が低下することから、熱中症のリスクが高くなる可能性も報告されています 1(本実験結果とは直接関係しません)。

中途覚醒は、身体が睡眠より体温調節を優先した状態。
室温28℃が快眠のボーダーライン。

睡眠中に深部体温が上がることが中途覚醒に繋がっていると考えます。体温を調節する機能は覚醒しているときよりも睡眠時の方が低下することから 2、中途覚醒は、身体が睡眠より体温調節を優先している(睡眠時に体温を調節する機能が限界に達している)状態とも考えられます。これまでの研究では、快適に眠れる温度の上限は28℃と言われています 3。個人差もありますが、28℃を超えたらエアコンの使用を検討ください。湿度はエアコンの稼働で下がるため、基本的には温度管理を優先してよいでしょう。

室温を下げることが快眠の鉄則。
暑い、不快と感じたらエアコンを一晩つけっぱなしに。

私達の研究でも、エアコンを睡眠前半に使用した場合は、一晩中使用した場合よりも中途覚醒が増えるという結果が出ています 4。覚醒時間や目覚める回数が少ないことは、睡眠が良好に維持されていたということです。電気代を懸念して切タイマーにしても、暑さで目が覚めて再度エアコンをつける、つけたり消したりする行動が増え、結果としてよく眠れないという状態になりがちです。冷えすぎが想定される場合は、足元に予備の掛け寝具などを準備することをおすすめします。暑い環境では、寝具や衣類のみで快適に眠ることは困難です。就寝前に暑い、不快と感じた場合は、我慢せずにエアコンを使用してください。特に熱帯夜が想定される場合は、エアコンを一晩中使用することをおすすめします。室温を下げることが快眠の重要なポイントです。

1) 水野一枝 堀江佑佳 睡眠と健康・熱中症の関係 : 夏を乗り切る快眠法 地方公務員安全と健康フォーラム  31 (3), 10-13, 2021
2) Jennings, J. R., REYNOLDS III, C. F., Bryant, D. S., Berman, S. R., Buysse, D. J., Dahl, R. E.,& Monk, T. H. (1993). Peripheral thermal responsivity to facial cooling during sleep. Psychophysiology, 30(4), 374-382.
3) 梁瀬度子 (1999): 温熱環境,睡眠環境学,(鳥居鎮夫編), 152-157,朝倉書店.
4) Okamoto-Mizuno, K., Tsuzuki, K., & Mizuno, K. (2005). Effects of humid heat exposure in later sleep segments on sleep stages and body temperature in humans. International journal of biometeorology, 49(4), 232-237.

朝まで快適に過ごすための冷房の設定温度と使い方
夏のエアコン快眠環境づくり 
4つのポイント

●睡眠環境は個人差があり、エアコンの設置環境や使用状況によっても異なります

①エアコンは風を天井に向けて「30分前」にON

一般的には、室温26~28℃が心地よく眠れる環境だといわれています。快適な寝室環境を保つには、冷房モードで設定温度を26~28℃にするか、除湿モードに。
温度と同様に重要なのはエアコンを運転させるタイミングです。今回の実験でも、エアコンの運転開始から30分後には、室温が28℃以下となりました。寝室に入る30分前にエアコンをONにし、上に向けて風をあてておくことで、効率よく良い睡眠環境をつくることができます。

②寝室のエアコンフィルター掃除は忘れずに

特に寝具や衣類から出る繊維などが空気中に舞いやすい寝室は、エアコンのフィルターにホコリが溜まりやすい場所でもあります。フィルターにホコリが詰まると、エアコンの風量が低下して冷暖房効率が悪くなるだけでなく、電気代の無駄や本体の故障リスクにもつながります。

快適な睡眠環境を保つためには、2週間に1度を目安にフィルターの掃除を行うのがおすすめです。掃除機でホコリを吸い取り、汚れがひどい場合は水洗いしてしっかり乾かしましょう。

掃除機でエアコンのフィルターのホコリを吸っているイラストです。

③温度だけではなく、湿度コントロールでより快適に。湿度は60%以下に保つ

湿度が高すぎると、途中で目覚めてしまう原因にもなります。寝室の温度だけでなく湿度にも注意しましょう。寝室の湿度は60%以下に保つことが重要です。湿度が高い時はエアコンの温度を下げる、または、エアコンを除湿運転する、といった対応をおすすめします。

④扇風機との併用

エアコンの温度設定は下げすぎず、どうしても室温が高くて寝入りが悪いという場合は、扇風機を併用することもおすすめです。その際は、表面に太い血管の通っている足首あたりに風を当てると深部体温が下がりやすく寝入りが良くなります。

●風を長時間体にあてないでください。健康を害することがあります。

上向きの風の冷房とともに扇風機をつけ、足元に当てながら就寝にむかう女性のイラストです。

おすすめラインアップ

寝室にもおすすめなフィルターお掃除機能や、快適除湿モードを搭載しています。

エオリア
Xシリーズ

極上の冷暖房を実現するハイグレードモデル

エオリア
EXシリーズ

フィルターお掃除ロボット搭載の奥行きコンパクトモデル

フル暖エオリア
UXシリーズ

ハイブリッドエネチャージ搭載の暖房能力を強化したプレミアムモデル

フル暖エオリア
TXシリーズ

フィルターお掃除ロボット搭載の暖房能力を強化したコンパクトモデル

よくある質問

夏の熱帯夜は、冷えすぎない設定で朝までつけっぱなしにすることも選択肢です。設定温度は26〜28℃を目安にし、風を体に直接当て続けないようにしましょう。

電気代だけを見ると切タイマーの方が抑えやすいですが、熱帯夜はエアコン停止後に室温が上がり、明け方に寝苦しくなることがあります。暑さで目が覚めやすい夜は、冷えすぎない設定で朝までつけっぱなしにすることも検討しましょう。

寝るときの冷房は、26〜28℃を目安に設定しましょう。暑さや寒さの感じ方は、湿度や寝具、部屋の環境によって変わるため、体感に合わせて調整することが大切です。

パナソニックの実験では、夜間8時間の冷房運転で、つけっぱなしの場合は26.7円、3時間切タイマーの場合は11.5円でした。実際の電気代は、機種や部屋の広さ、断熱性、外気温、設定温度などによって変わります。

暑さが強い夜は、まず冷房で室温を下げるのがおすすめです。室温はそれほど高くないのにムシムシする場合は、湿度60%以下を目安に除湿運転も検討しましょう。

設定温度だけで調整しようとせず、風向き、寝具、パジャマで体感差をやわらげましょう。寒がりの人は薄手の掛け寝具を使い、暑がりの人は風を直接当てずに空気を循環させるのがおすすめです。


寝るときは、風を体に直接当て続けないようにしましょう。風向きは上向きにして、冷気を部屋全体に広げるようにすると、冷えすぎを防ぎやすくなります。

夏の間は、2週間に1回を目安にフィルターを確認しましょう。フィルターにホコリがたまると冷房効率が下がり、電気代のムダにつながることがあります。

エアコンの使い方に迷ったら

パナソニックでは、季節ごとの空気のお悩み対策や、エアコンの上手な活用方法をご紹介しています。