「ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃 METAL EDITION」 開発者たちの挑戦

写真:山村 有史さん、池田 建太さん、永島 唯哉さん 写真:山村 有史さん、池田 建太さん、永島 唯哉さん

シェーバーの概念を変えた「ラムダッシュ パームイン」が、さらなる進化を遂げました。
5枚刃から6枚刃へ。触れるたびに満たされるような美しさと手触り、そして愛着の湧く道具としての価値を追求しています。
アルミニウムの塊から1台ずつ削り出した本体ボディをまとった、最高峰モデル「ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃 METAL EDITION」。
その開発チームを代表して、商品企画の池田、プロダクトデザインの山村、設計開発の永島の3名が、開発秘話を語ります。

プロフィール

写真:山村 有史さん

パナソニック プロダクトデザイン
山村 有史(やまむら ありふみ)

2019年入社。プロダクトデザイナーとしてオーラルケア商品のデザインに従事。2025年よりメンズシェーバーのデザインを担当している。

写真:池田 建太さん

パナソニック 商品企画
池田 建太(いけだ けんた)

2002年入社。メンズシェーバーの商品企画に従事したのち、2009年から脱毛器や美顔器などの女性向け商品企画を経験。2020年より再度、メンズシェーバーやグルーミング商品企画を担当している。

写真:永島 唯哉さん

パナソニック 設計開発
永島 唯哉(ながしま ゆうや)

2020年入社。新卒で入社後、一貫してメンズシェーバーの本体設計に従事。ラムダッシュ3枚刃やラムダッシュPRO(5枚刃・6枚刃)の開発を担当している。

パームインシリーズ最高峰モデルの開発

写真:ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃、パームインポッド 写真:ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃、パームインポッド

「ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃」を開発するにあたって大切にしたことを教えてください。

写真:池田さん

池田:
「ラムダッシュ パームイン(以下、パームイン)でシェーバーの新たな定番を作る」という大きなチャレンジの中で、今回テーマに掲げたのが、最高峰の体験価値の提供でした。そこで、パームインの特長である高い剃り性能や機能性に加え、デザインや使い心地から生まれる「感性価値」もさらに磨き、両面を極めることをコンセプトに開発を進めました。

今回、6枚刃を採用した狙いを教えてください。

写真:ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃を手に持っている様子 写真:ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃を手に持っている様子

池田:
最高峰の剃り性能を提供するため、当社最高グレードの6枚刃を採用しました。しかしながら、ただ性能を足し算したわけではありません。
まず、パームインのコアバリューである「全体が手の中に収まるサイズ感」「デザイン」「操作感」といった要素を改めて整理し、それらを大切にしながら開発をスタートしました。さらに、ただ置くだけでの充電や、洗浄などのメンテナンスといった利便性も含め、使っている時だけでなく、使っていない時の心地よさまで含め、全体として“最高峰の体験価値”を目指して進化させました。

山村:
一番重きを置いたのは「感性価値の追求」です。
感性価値というと、見た目の美しさや第一印象を思い浮かべる方も多いと思います。私たちはそれを、機能性や使い心地も含めた総合的な価値として捉えています。

パームインシリーズで大切にしているのが、「道具としての本質」です。その象徴として、人類が最初に手にした道具のひとつである「石」から着想を得ています。
目的を果たすためだけに存在する無駄のない形や、自然と手に収まる心地よさに、道具の原点があると考えています。

今回のパームインPROでは、6枚刃によって性能がさらに向上しています。しかし目指したのは単なる高性能化ではありません。増える部品や機能を極限まで凝縮しながら、パームインらしいコンパクトなサイズ感や優れた取り回しを守り抜くことにこだわりました。
道具としての本質を大切にしながら、凝縮された機能美を追求したこと。それがパームインPRO 6枚刃 METAL EDITIONのデザインにつながっています。

写真:山村さん

設計にあたって、特に重視した点や苦労した点を教えてください。

写真:永島さん

永島:
パームインシリーズは、パナソニックのシェーバー事業70年の中で積み重ねてきた技術の結晶です。
パームインPRO 6枚刃 METAL EDITIONでは、外観に金属素材を用いながら、初代パームインが築いてきた世界観を損なうことなく、圧倒的に品位のある佇まいの実現にこだわりました。

一方で、大きな変化点であり、最も苦労したのが新しい全自動洗浄充電器「パームインポッド」です。従来のような家電らしい存在感ではなく、パームインにふさわしいミニマルなデザインにするため、内部のポンプやヒーターなどの構成を刷新しました。


さらに今回はワイヤレス充電を採用していますが、スイッチとコイルの配置の関係で、内部スペースの設計に大きな制約が生じました。そこで構造を一から徹底的に見直し、このミニマルなデザインの中に機能を集約させた点も、大きな苦労のひとつです。

アルミニウムから削り出した本体ボディ METAL EDITION

写真:ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃 METAL EDITIONのボディ 写真:ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃 METAL EDITIONのボディ

パームインPRO 6枚刃 METAL EDITIONで金属素材を採用した理由を教えてください。

山村:
まず、金属素材を選んだ理由ですが、これは先ほどお話しした「感性価値の追求」と重なる部分が大きいです。
パームインPRO 6枚刃 METAL EDITIONは、毎日手に取る道具だからこそ、長く愛着を持って使い続けたくなる存在でありたいと考えました。そのためには、見た目だけでなく、手に取った瞬間に感じる質感や触り心地も重要な価値だと考えています。

金属素材には、ひんやりとした感触や、手にした時の確かな存在感と確かな耐久性があります。
毎日行うシェービングの中で、そうした素材ならではの質感を感じられることや、長く使い続けられることも感性価値のひとつだと考えました。

写真:ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃を手に持っている様子

金属素材を採用するにあたって、どのような課題がありましたか。

写真:山村 有史さん、池田 建太さん、永島 唯哉さん 写真:山村 有史さん、池田 建太さん、永島 唯哉さん

池田:
特徴的なフォルムを持つパームインの成形は非常に難易度の高いものでした。

永島:
さまざまな製法で試作・比較検討する中でたどり着いたのが、今回採用した削り出しの方法です。パームインの形を実現するには、時間と手間をかけても削り出しを採用したいと考えました。外観の仕上げについても、「道具としての質感」や「本物らしさ」を追求し、多くの試作と検討を重ねて現在の最終形にたどり着いています。

写真:ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃を手に持っている様子

山村:
パームインは、そもそも工業製品としてはあまり量産に向いている形状ではありません。手のひらに収まる有機的な曲面を全周にわたって成立させているため、一般的な製品に比べても加工の難易度が高くなります。

今回のパームインPRO 6枚刃 METAL EDITIONでは、その特徴的なフォルムを金属で実現する必要がありました。特に金属を削り出してこの形状をつくる加工は、一般的な家電製品ではあまり採用されない手法です。それでも私たちは、パームインらしい手なじみや佇まいを損なうことなく、金属ならではの質感や存在感を実現したいと考えました。デザインと機能、そして量産性のバランスを取りながら形にしていくことは大きな挑戦でした。

感覚としては工業製品というよりも、ひとつの塊から丁寧に形を削り出していく工芸品に近いものづくりだったと思います。

金属の塊から最終形に至るまでに、どれくらいの時間がかかるのでしょうか。

永島:
形を作る加工時間でいえば、約1時間かかります。一般的な樹脂部品であれば1サイクルに1分かかると長いと感じるレベルで、多くの部品は数十秒程度で成型されます。
一方、金属の削り出しは工程数が多く、樹脂に比べて100倍近い時間がかかり、文字通り桁違いです。
この工程で発生する切り屑はリサイクルすることで環境に配慮しています。ただ作るだけでなく、持続可能なものづくりを常に意識しています。

アルミニウムの金属の塊を1台ずつ丁寧に削り出した 金属製ボディ。 形を作る削り出しの作業だけでおよそ1時間かかる。 アルミニウムの金属の塊を1台ずつ丁寧に削り出した 金属製ボディ。 形を作る削り出しの作業だけでおよそ1時間かかる。

パームインのある暮らしの質を、さらに高めるパームインポッド(全自動洗浄充電器)

写真:パームインポッドにパームインが入っている様子 写真:パームインポッドにパームインが入っている様子

新たに開発されたパームインポッドについて、従来の洗浄器との違いも含めて教えてください。

池田:
電動シェーバーは直接肌に触れるため、日々清潔に使いたいというニーズがあります。「洗浄充電器があればパームインを買うのに」という声も、パームインシリーズ発売当初から多くいただいていました。
一方で、従来の洗浄器はメカニカルな印象が強く、そのままパームインに当てはめるのは適切ではないと感じていました。とはいえ、単に形状を丸くすればよいというものでもなく、どのような形がふさわしいかを検討していきました。

パームインシリーズは、置き姿の美しさに強くこだわっています。そこで、洗浄器を蓋付きのデザインにすることで、空間に自然になじむスタイルに仕上げました。サイズや高さも細かく検討しましたが、機能面だけでなく「この大きさだから置きたくなる」バランスを重視しています。

写真:洗浄充電器とパームインポッド
写真:洗浄充電器とパームインポッド

山村:
生活空間になじむ洗浄器という観点でも、この形が最適だと考えています。

また、パームインポッド本体の質感にもこだわりました。毎日使う中で、蓋を開けたり閉めたりする際の触れ心地も大切な体験のひとつだと考えています。そこで、いわゆるプラスチックらしさを抑えながら、ソフトな手触りとなるビーズ塗装を採用しました。

設計面で特に苦労した点について教えてください。

永島:
金属素材やワイヤレス充電などの新規要素が多く、構造と量産性の両立には苦労しました。
洗浄器についても、内部部品を全面的に見直し、ポンプをはじめファンやモーターまで再設計することで、従来の仕組みでは難しかった小型化を実現しています。


コア機能は従来、実績ある部品や理論をベースに構築してきましたが、パームインポッドでは構造や設計を含めて全体を一から見直しました。一からの見直しは大変な作業ですが、進化には不可欠だと考えています。既存の技術や理論も、最先端の視点で再解釈し、再構築することで初めて革新につながる。その点でも非常にやりがいがありました。

写真:永島さん
  • パームインポッド(全自動洗浄充電器)は、ES-P690Uのみ、本体購入時に同梱。ES-P680U、ES-P650Uは、別売品ES-2P01購入で使用可能。

暮らしに寄り添う、新しいシェーバーのスタンダードへ

写真:山村 有史さん、池田 建太さん、永島 唯哉さん 写真:山村 有史さん、池田 建太さん、永島 唯哉さん

2023年の初代パームイン発売以降、どのような反響や手応えがありましたか。

池田:
従来の買い替え需要に加えて、パームインならではのコンセプトに共感いただいたお客様や、旅行や出張の際の持ち運び用として。また、女性から男性へのプレゼントなど、たくさんのお客様に手に取っていただけていることを嬉しく感じています。
デザインだけでなく、剃り性能や操作性、場所に縛られずに剃れる点でも高い評価をいただいており、「未来の定番」を生み出せた手応えを感じています。

山村:
シェーバーのような家電は、ハサミなどの道具と同様に、長い年月をかけて形が定着してきたものです。
私たちはその中で改めて道具としての本質を見つめ直し、たどり着いたひとつの答えがパームインシリーズの形でした。実際に多くのお客様にご使用いただく中で、この形が未来の定番として少しずつ受け入れられつつあると実感しています。

ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃 METAL EDITIONは、どんな方に手に取ってほしいと考えていますか。

池田:
日々のはじまりに使うシェーバーという道具にこだわりや期待を持ってくださる方や、見た目だけでなく、手に取った時の素材の質感や“本物感”まで価値として感じていただける方に届けたいと考えています。
また、6枚刃というとヒゲが濃い方向けと思われがちですが、肌当たりのよさや心地よさも大きな特長です。私自身もヒゲが濃いタイプではありませんが、その快適さを日々実感しています。

私たちは、パームインシリーズをこれからのスタンダードにしていきたいと考えています。例えば、子どもに「お父さんのシェーバー」の絵を描いてもらったら、この形を自然に描くようになる——そんな当たり前の存在にしていくことが目標です。

ぜひ一度、実物を見て、触れてみてください。

ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃シリーズ

ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃 METAL EDITION ES-P690U

ラムダッシュ最高峰の6枚刃を、手のひらに。こだわりのMETAL EDITION。
アルミニウムの塊から削り出して造形された、金属製ボディ。洗浄・充電・乾燥が簡単にできるパームインポッド付属。

ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃 METAL EDITION ES-P680U

ラムダッシュ最高峰の6枚刃を、手のひらに。こだわりのMETAL EDITION。
アルミニウムの塊から削り出して造形された、金属製ボディ。

ラムダッシュ パームインPRO 6枚刃 ES-P650U

ラムダッシュ6枚刃のテクノロジーを、手のひらサイズに凝縮。
本体ボディはNAGORI®を使用した、空間になじむ石目調デザイン。

キャンペーン

INTERVIEW

シェーバーの新しい常識と文化を創り続けた70年。

70年にわたり、シェーバーの革新に挑み続けたプロたちが、モノづくりへの思いやこだわり、そしてこれから目指すものについて語ります。

シェーバー事業70周年記念モデルES-PV70 開発にかける想い。

シェーバー事業70周年を記念して作られたES-PV70。その開発に携わったプロたちが、パームインの開発秘話やそこに込めた想い、こだわりについて語ります。

新しい価値づくりに挑んだ2つのブランドがたどり着いた素材とは。

「ラムダッシュ パームイン」をはじめ、新しい価値観を発信する製品は、どう生まれ、何を実現しようとしているのか。常識への挑戦者たちに話を聞きました。