毎日のごはんをもっとおいしく。炊き技を磨き上げた「ビストロ匠技AI」
同じ銘柄のお米でも、新米や古米、季節や保存状態によって水分量に違いがあり、炊き上がりに差が出ることがあります。そうした日々の炊飯の悩みに応えるべく、匠の技と先進技術を融合させて誕生したのが、4つのセンサーでお米の状態を見極めて炊き上げる「ビストロ匠技AI」です。
手間なく、いつでもおいしいごはんを
楽しんでいただきたい
森川:毎日同じように炊いているはずなのに、昨日と今日でごはんの味が微妙に違うことがあります。その主な原因は、お米の状態にあります。
お米は生鮮食品です。袋を開けた瞬間から、空気や湿度、気温などの影響で、少しずつ状態が変化していきます。その変化に気づかず、毎回同じ炊き方をしていると、炊き上がりのおいしさにばらつきが出てしまう。これは、家庭では避けられない課題です。
どんなお米でも、手間なく、いつでもおいしいごはんを楽しんでいただきたい。そんな想いから生まれたのが「ビストロ匠技AI」です。炊飯中の圧力加減や火加減を細かくコントロールし、見えないところでごはんのおいしさを支える、縁の下の力持ちのような技術です。
新搭載「リアルタイム赤外線センサー」で、
釜内の状態をより細かく検知
むき出しの基板をパソコンに接続し、プログラムが意図的に動いているかを確認。
森川:ビストロ炊飯器のフラッグシップモデルでは、従来の3つのセンサーに加え、新たに「リアルタイム赤外線センサー」を搭載しました。
これは、“釜底のセンサーだけでなく、釜の側面からも温度を測れば、より細かな変化を捉えられるのでは?”という発想から生まれたものです。
ビストロ匠技AIは、4つのセンサーでお米の状態や水加減のばらつきといった、お客様が調整しにくい要因を検知し、炊飯器が自動で補正できる設計を目指しました。お米の状態に合わせて炊き方を調整することで、ふっくらと粒立ちが良く、甘みのあるごはんをいつでもお楽しみいただけます。
制御ソフトの設計は、目に見えない「味づくり」を支える仕事。開発中はPanasonic Cooking @Labチームと密に連携し、試食と意見交換を重ねながら理想のおいしさを追求していった。
森川:お米をよりおいしく炊き上げるためには、炊飯の最初の工程である「前炊き」や「昇温」の段階で、できるだけ早くお米の状態を見極めることが重要です。
前炊きは約20分ありますが、ビストロ炊飯器では、その最初の30秒間で温度の上昇具合を確認し、より正確に釜の中の状態を把握することで、その後の加熱や圧力の制御をより的確に行うことができ、炊き上がりのおいしさを安定させることが可能になります。
センサーを駆使しながら、どのタイミングで何を見極めるか。その判断にはかなり悩みました。データを取るタイミングひとつで炊飯の精度が変わってしまうため、0.1秒単位で制御するような細かい調整を重ねながら、最適な見極め方を探っていきました。
まるで炊飯職人。
お米のすべてを見守る「ビストロ匠技AI」
「ビストロ匠技AI」の4つのセンサーが、炊飯中のお米の状態をリアルタイムで捉え、圧力加減や火加減を自動でコントロール。新米も古米もおいしく、炊き上がりふっくら。
森川:かまど炊きでは、職人がつきっきりで火加減を調整しながら、ごはんを丁寧に炊き上げます。一方、ビストロ炊飯器では、「ビストロ匠技AI」が炊飯の最初から最後まで、お米の状態を細かく見極めながら、圧力加減や火加減を調整します。
たとえば、水分量の多い新米には、やさしく圧力をかけてふっくらとみずみずしく、乾燥が進んだお米には強めの圧力でじっくり熱を加えて、粘りや甘みを引き出すなど、ビストロ匠技AIがお米の状態に合わせて最適な炊き方を選択。まるで職人がかまどの中を見守っているかのような、きめ細やかな炊き技で、新米も古米もおいしく炊き上げます。
この仕事に就く前は、「炊飯器はお米が炊ければ十分」と思っていましたが、開発に携わる中で、炊き方によってごはんの甘みや食感が変わることを知り、とても驚きました。自分の設計したプログラムで「おいしい!」と感じたときの感動は、今でも忘れられません。
毎日ごはんを食べることが楽しみになる――そんな炊飯器になっていると思います。