Vol.4 家電、鉄道や車、社会のいたるところで
ナノイーXが活躍できるように

ナノイーXテクノロジーページ「BCBD篇」のメインビジュアルです。 ナノイーXテクノロジーページ「BCBD篇」のメインビジュアルです。

ナノイーXは、製品に搭載されてはじめてお客様にお使いいただける。
実際の使用シーンを想定して、最後まで確実に確認・検証をしています。

家電や車、電車にも搭載されるナノイーX。
デバイスを搭載する製品や車両の構造や効果を1点1点を確かめるスペシャリストに話を聞きました。
家電本体から、ナノイーXを効率的に放出できるかどうか、デバイスの寿命・耐久性は十分か、
さまざまな試験や検証を通して、品質に磨きをかける努力の積み重ねがありました。

ナノイー・ナノイーX技術の説明です。
ナノイー・ナノイーX搭載商品の効果については、各商品サイトをご覧ください。

●掲載している効果時間については、ナノイー・ナノイーXのデバイスとしての試験結果です。
●実際の効果は、お部屋の状況やご使用方法によって異なります。

目次

竹本一貴さんがお話しされている様子です。

竹本 一貴

パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社
ビューティ・パーソナルケア事業部 デバイスビジネスユニット
デバイス商品部 機能デバイス設計2課

ナノイーXデバイス(発生装置)の設計開発を担当。パナソニックのさまざまな製品への搭載設計に精通。

中川佐和子さんがお話しされている様子です。

中川 佐和子

パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社
ビューティ・パーソナルケア事業部 デバイスビジネスユニット 
デバイス商品部 機能デバイス設計3課

実験や設計の補助を担当。お客様のもとに出向いてナノイーXの効果紹介や実験によるデモンストレーションを担当することも。

松本正樹さんがお話しされている様子です。

松本 正樹

パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社
ビューティ・パーソナルケア事業部
制御技術部 デバイス制御設計課

デバイスの制御・回路設計を担当。商品に搭載する際に、商品の担当部署と連携して、ナノイーXの効率的な搭載方法を検討。

デバイス実装後も、家電としての品質に磨きをかける

使用シーンや条件を想定し、効果を最大限発揮できるよう設計

世界中のナノイーX搭載商品は、
すべて効果を発揮することを確認してから商品化しています

竹本:
ナノイーXは、デバイスをつくって終わりではありません。デバイスだけではナノイーXを「発生させる」ことしかできず、家電に搭載してはじめてお客様にナノイーXを「届ける」ことができます
私たちは、ナノイーXデバイスを各商品に搭載したときに、商品から効果的にナノイーXが放出されているか、想定通りの効果を発揮できるかの検証も行っています。

エアコンや空気清浄機など、家電実機を他部署から手配してもらい、実際の使用シーンを想定した上で、各商品でナノイーXの効果が出るものになっているか1点1点確実に確認・検証しています
ナノイーXは風に乗って空間に放出されます。デバイスを家電本体の内側に取り付けた状態で、きちんと本体外にナノイーXが放出されて、部屋中に効率よく広がっていけるように、各商品の設計部門と話し合いながら、最適な取付位置や風量を調整していきます。

シミュレーションのイメージ。色が水色に近づくほど濃度が薄い シミュレーションのイメージ。色が水色に近づくほど濃度が薄い

竹本:
特に、新しい商品やフルモデルチェンジなどの新規の構造の商品に関しては、家電本体の外にナノイーXが想定した道筋を通って放出されているかどうかを確認する必要があります。風路のシミュレーションを行ったり、試薬を用いて検証したりすることで、可視化して細部まで設計しています。

出来合いの部品を組み合わせて終わり、ではなく、ナノイーXがしっかり効果を発揮できて、お客様が快適に使える家電をつくりあげることが大切です。商品設計者と連携して細かい部分までこだわって設計することで品質に磨きをかけていきます。

時には、海外の部署と英語でやりとりすることも

松本:
私は、海外の事業部とやり取りをしながら、ナノイーXデバイス初搭載の商品を扱うこともあります。基本的には通訳の方を通してのやりとりですが、技術者同士のやりとりは、図や専門用語を介して、日常会話よりも通じ合いやすいところがありますね(笑)

設計の初期の方から関わって、日本とは異なる法規の制約も気にしながら、どういう訴求が展開できるか、最後までしっかり連携していきます。

電車に搭載するときは、試験室を飛び出して実際の電車で検証

中川さんがお話ししている様子です。

中川:
ナノイーXは、車内の空気環境を改善する目的で電車にも搭載していただいています。我々パナソニックは家電メーカー。電車に関する知見はまったくない状態からのスタートでした。

パナソニックだけで伺って「これめっちゃいいんで使ってください!」と、いきなりナノイーXを紹介しても説得力がないですよね。そこで、車両のメンテナンスに精通されているメーカーさまにご協力いただきながら、地道に鉄道会社の方々と信頼関係を築くことからはじめていきました。

3名がお話ししている様子です。

中川:
当たり前ですけど、電車って屋外に置いてあるんですよね。屋内の実験施設であれば、条件を指定して環境を整えることができるのですが、電車の場合は通常の使用空間よりも、さらに外部の影響を受けやすい。営業中の電車であれば、人が乗る環境で温湿度が保たれますが、実験は無人の電車で行うため、温湿度が実際の使用環境と異なってしまいます。

それを補うために冬場は加湿器を持ち込んだり、夏場は適度に空調を入れたいのですが、それには実験のためだけに電車に通電していただかなければなりません。

また鉄道会社さんは毎日営業されているので、それを邪魔することはできません。そういった制約の中、最初は想定外のこともありましたが、協力していただきながら実験を繰り返し、失敗から色々学んでいきました。

ナノイーの脱臭効果を体感できるデモンストレーション用の機械

中川:
ナノイーX(48兆)は、OHラジカル量が100倍になり、効果も格段にアップ
しました。この画期的な効果の強さをお客様に説明するにあたって、数値やデータで示すだけではなく、効果を実際に体感できるようなデモンストレーション用の機器で実演しながらご説明します。

ナノイーXの効果に納得していただくには、「データ」と「体感」の両面からご説明することが重要なのです。さらに、国家資格を持った社内の臭気判定士に協力してもらって、実際の電車空間で脱臭効果の評価も行っています。

長くお使いいただくために、デバイスの耐久性を複数の試験で評価

極限状態を想定した厳しい試験で、確かな品質・耐久性を実現

中川:
パナソニックのルールとして、信頼性を確認する試験がいくつか定められており、色々な環境を想定して、さまざまな面から耐久性を試験します。
デバイスを、実際の生活空間ではまずありえないような厳しい極限状態まで追い込んで、それでも正常に動作するか確認します。

タバコの煙に満ちた空間でも正常に動作するか確認する試験のようす

竹本:
例えば、喫煙されるお客様のもとで商品が使われた際に、タバコの煙が発生する環境下でもナノイーXデバイスの動作に問題が無いことを確認しています。

具体的には、商品が寿命を迎えてしまうと想定されるレベルまでタバコのヤニを付着させても、ナノイーXがしっかりと放出されるかを検証しています。

竹本:
デバイス本体には、タバコのヤニがかなり付着してしまうのですが、電極はキレイな状態に保たれていて、正常に放電でき、ナノイーXも問題なく発生します。これは、電極が水に包まれているナノイーXデバイスならではの特長です。水がバリアの役割を果たし、本体が汚れたとしても基本的な性能を守ることができる構造になっています。

タバコのヤニが付着したデバイス(左)と、キレイなデバイス(右)

タバコのヤニが付着したデバイス(左)と、キレイなデバイス(右)

電極にはタバコのヤニが付着しておらず、キレイな状態に保たれている

電極にはタバコのヤニが付着しておらず、キレイな状態に保たれている。

ナノイーXの効果を、デモンストレーションで体感

中川:
ナノイーXの効果を、お客様に説明する際に、どのように体感いただいて、効果に納得してもらえるかを考えるのも私たちの仕事。ナノイーXの作り手と、実際にお使いいただく方のかけ橋になるような役割のひとつが、デモンストレーションによる体感実験です。

ナノイーXの「脱臭効果」を体感

1.
コーヒーを、2枚の試験用の布に付着させます。どちらもニオイを確かめるとしっかりコーヒーの香りがします。
普段は自作の「カレーライス臭」を付着させてデモンストレーションをすることもあるそうです。

コーヒーを2枚の試験用の布にしみこませている様子です。 コーヒーを2枚の試験用の布にしみこませている様子です。

2.
ナノイーXなしの箱(左)と、ナノイーXありの箱(右)に、それぞれコーヒーを付着させた試験布を入れて1、2分程度待ってみると……

ナノイーXなしの箱(左)とナノイーXありの箱(右)にそれぞれコーヒーを付着させた試験布を入れている様子です。 ナノイーXなしの箱(左)とナノイーXありの箱(右)にそれぞれコーヒーを付着させた試験布を入れている様子です。

3.
2つの試験布を箱から取り出して、取材チームで確認。

ナノイーXありの布は、コーヒーの色がしっかりついているのにもかかわらず、コーヒーの香りが消えています。ナノイーXを当てる前には感じなかった、新品の服のような「布そのもののにおい」を感じました。

箱から取り出した試験布の様子です。 箱から取り出した試験布の様子です。

ナノイーXの効果を、目で見て体感

1.
用意されたのは、菌に見立てた緑色の液体。菌の抑制はタンパク質の「変性」によって行われますが、この液体もナノイーXと反応し「変性」することで色が変わります。

一般的に傷口を消毒したいときはオキシドールなどが用いられますが、この液体にオキシドールを滴下すると・・・あっという間に試薬が赤く変色し「変性」、つまり抑制しました。

試薬にオキシドールを滴下する様子です。
試薬にオキシドールを滴下する様子です。

2.
次に、この試薬を、ナノイーXなしの箱と、ナノイーXありの箱に入れてみます。すると、1分もたたないうちに、試薬の色が変わっていきます。

試薬をナノイーXなしの箱(左)と、ナノイーXありの箱(右)に入れた様子です。 試薬をナノイーXなしの箱(左)と、ナノイーXありの箱(右)に入れた様子です。

3.
およそ3分後には、ナノイーXあり(写真右)の試薬は真っ赤に変色。つまり、試薬の色が変わることによってナノイーXの除菌効果を目で見て確認できる体感実験です。

ナノイーXに曝露させる前と後の試薬の色の変化を比較しています。
ナノイーXに曝露させる前と後の試薬の色の変化を比較しています。

ナノイーXのここがすごい

ナノイーXデバイスの効果検証に携わるメンバーに、「ナノイーXの一番すごいところ」はどんなところだと思うか、聞いてみました。

竹本さんがお話ししている様子です。

竹本:
フィルターを色々使って空気をキレイに、という発想の商品は一般的に多くあると思うのですが、そこにプラスして、家電から外側に飛び出してアクティブに生活空間をキレイにしていく、というところが大きな特長だと思います。

また、ナノイーXの開発・製造・販売の各職能がここ彦根にあるため、綿密に連携しながら一体となって業務を推進することができます。新しい試みや改良を、フットワーク軽く試すことができるのも大きな強みの一つです。

中川さんがお話ししている様子です。

中川:
かつては庶務担当でして、横目でナノイーXの開発チームを昔から見ていました。当時はお客さん気分で「本当に効果あるんかな~?」と思っていましたが、社内で募集していたドライヤーのモニター体験で髪がツルツルになったり、日々の業務の中でナノイーXに関わっていくうちに、心をつかまれていきました。ナノイーXの心をつかむチカラは、本当にすごいなと思います。

ナノイーXが大切がゆえに、検証やデモがうまく行かない時はつらいと思うこともありますが、根底にはやっぱりがあって、もう家族みたいに思っているところもありますね。

普段の生活でも、私はニオイとかに敏感なのですが、ナノイーXなしでは生活できないと思うくらい頼りにしています。将来的にはもっといろいろな商品に搭載できて、色々な場所で活躍できるようになったらいいなと思います。

松本さんがお話ししている様子です。

松本:
私は中途入社でナノイーX開発の途中から携わったのですが、20年以上継続して進化を続けていることの重みはありますね。

解析、開発、量産設計に商品や搭載先の企業の技術者、多くのスペシャリストたちが関わって、長年の知見を活かし、協力しながらでないと作れない性能だと思います。

ただデバイスをつくって、組み合わせて終わり、というわけではなく、お客様にお届けする直前の、最後の最後まで丁寧に品質を磨いていく体制がすごいなと感じています。

今後は、行く先々、海外まで視野に入れて、好きなところでナノイーXを活用できるような商品や仕組みを考案するのが夢ですね。例えば、電池で動くような、もっともっとコンパクトに使える商品があれば、使い方が広がるのかなと思います。

ナノイーX開発の秘密は他にも

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ナノイーXの効果

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空気の浄化や脱臭、除菌、そして美容に効果を発揮するナノイーXは、家電に幅広く採用されています。

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ナノイー・ナノイーXの「選ばれる理由」の一部を、納入先のみなさまのお声をもとに、ご紹介します。