炊飯科学のプロ「Panasonic Cooking @Lab 炊飯部」

おどり炊きを支える 炊飯科学のプロ「Panasonic Cooking @Lab 炊飯部」おどり炊きを支える 炊飯科学のプロ「Panasonic Cooking @Lab 炊飯部」

「誰もがおいしいと感じるごはん」を追求し続ける、開発者の存在。

パナソニックの炊飯器開発には、「日本人誰もがおいしいと感じるごはん」を叶えるために、米の特性を知り、おいしさを理論的に解析して炊飯プログラムを開発する「Panasonic Cooking @Lab 炊飯部」と呼ばれる炊飯科学のプロが存在します。

目指すは、かまど炊きを超える炊き技

電気炊飯器をパナソニック(旧松下電器)が生産を開始してから、2016年で還暦を迎えました。1988年にIHジャー炊飯器(お釜自体が発熱し、非常に高火力で炊き上げる炊飯器)を業界に先駆けて開発し、ガス炊飯器と対等の美味しさをつくり上げ、これまで30年間、常に火力の進化を続けてきました。強火の圧倒的な高火力で炊き上げるかまどごはんは誰もを感動させるおいしさがあります。目指すのは、かまど炊きを超える究極のおいしさです。

目指すは、かまど炊きを超える炊き技

理想はすべてのバランスがとれた、優等生のようなごはん。

メンバーが理想とするのは、全てにおいてバランスがとれた、“優等生“のようなごはんです。粒が大きく膨らみ張りがある。表面の崩れが少ない。そして、白く透明感がありツヤがある。口に含むと一粒一粒がほぐれ、噛むたびに適度な弾力があり、粘りがあるけどベタつかない。しかも粒の中心まで柔らかく、最後まで適度な甘みを感じられること。毎年、“去年よりもっと美味しく”という取り組みで、“もうこれ以上美味しくできない”というところまで突き詰めていく。常に味わいのハードルと向き合っています。

全体のバランスがよいこと

“釜”だけでなく“炊き方”での差別化にこだわりました。

はじめチョロチョロ、中パッパ…。昔から伝わるかまどの炊き技が、おいしい火加減の基本です。実は、かまど炊きにできて炊飯器には難題だったことが、“中パッパ”です。グツグツ吹きこぼれるような強い火力で炊く工程ですが、家庭用炊飯器の場合、キッチンを汚してしまうし、吹きこぼしは絶対にNGです。火力は限りなく強く、でも吹きこぼしも焦がす心配もなく炊けること。そのための試行錯誤を繰り返しました。その集大成が、現在の「おどり炊き」という炊き技です。

“釜”だけでなく“炊き方”での差別化にこだわりました。
パナソニック独自の「おどり炊き」パナソニック独自の「おどり炊き」
「一粒のお米から一杯のおいしさを」のバナーです。クリックすると詳細ページへリンクします。「一粒のお米から一杯のおいしさを」のバナーです。クリックすると詳細ページへリンクします。

日本人の好みの最大公約数のおいしさを追求。

味覚の評価には、実際に食べる「官能評価」と美味しさの成分を定量的に分析する「理化学的評価」、「物性評価」を実施。「官能評価」は、味・香り・触感・外観・硬さ、粘りなど、機械では分析しきれない要素が多い。それだけに、メンバー共通のおいしさのモノサシが、極めて重要になります。

炊飯ごとに、釜の表面や底、中央、周囲、それぞれの炊き具合を目視で評価。そして実際に食べて味わいを吟味し採点、集計。試食した膨大なデータに、火力と温度変化の関係、米の浸水時間による炊きあがりの違いなどの条件をかけ合わせて、データを蓄積していきます。こうした過程を経て、パナソニックが開発基準にする、“日本人の好みの最大公約数の美味しさ”をつくり上げていきます。

日本人の好みの最大公約数のおいしさを追求。

1台の開発に約1年~3年。
炊いては食べてを繰り返し、おいしさを分析。

銘柄米の特性を知るためには、原始的ですが、炊いて食べてをひたすら繰り返すことが基本です。メンバーは毎日3合は試食し、メンバーの五感や経験を活かしながら、そこで収集・分析したおいしさのデータを炊飯器の開発に活かしていきます。地道な作業がこれでもかと続きますが、食べて味わいを判断するのは結局、人。機械での計測はあくまでも裏付け。人の舌、味覚には敵いません。

個性豊かな銘柄米を、もっともおいしく炊き上げたい。

米は、銘柄や生産地によって、味・食感などが異なります。個性豊かな銘柄米のおいしさを引き出す、銘柄に合った炊飯プログラムを開発するためにメンバーは、試食を繰り返し、時には米の開発者のもとに足を運び、銘柄米それぞれが持つ本来のおいしさを理論的に分析します。

個性豊かな銘柄米を、もっともおいしく炊き上げたい。個性豊かな銘柄米を、もっともおいしく炊き上げたい。

米を育む産地と協力しながら、銘柄米のもつおいしさを引き出す。

銘柄米が持つ本当のおいしさを届けるために、時にメンバーは銘柄米の開発にも携わり、米の個性を徹底的に研究。米の育種の段階から協力させていただくこともあります。作り手の想いが詰まった銘柄米の本来のおいしさを、炊飯器を通して届けたい。米の開発者の方が理想とする味を再現するためにメンバーは、炊く・試食を繰り返し、おいしさを引き出す炊き方をプログラムしていきます。

米の開発者の方から「まだ銘柄のよさを引き出せてない」「もっとおいしくなる」と、ご意見をいただきながら、一緒に理想のプログラムを作り上げていきました。

米を育む産地と協力しながら、銘柄米のもつおいしさを引き出す。

銘柄別炊き分けの仕組みを解剖

品種ごとに異なる内部の組織や成分量に基づいて“銘柄炊き分け”は、主に5種類の項目で少しずつ調整を加えます。例えば、前炊き時間を20~30分、前炊き温度を30~60℃、加圧時の電力を900~1200Wの幅で調整し、銘柄ごとの特性やおいしさを引き出します。

銘柄炊き分け

炊飯器を通して、日本のごはん文化に貢献していきたい

2013年、ユネスコ無形文化遺産に登録された和食。その主食であり、日本人の心とも言えるごはんのおいしさを炊飯器を通して伝えていきたい。炊飯器を開発することは、日本の米づくりや食文化のこれからと向き合うことだと、私たちは考えています。
ごはんはこんなにおいしく炊けるんだということをたくさんの人にお伝えすることで、米の楽しみ方をもっと知ってもらい、ごはん文化を盛り上げていきたいと思っています。

炊飯器を通して、日本のごはん文化に貢献していきたい

日本各地の様々な米品評会などに参加しています。

東京都:スマート水田 社会実装に向けたシンポジウム

2020年1月29日(水)

「炊飯器がIoT化され、スマート水田で育つ美味しい米を探し出し、米生産者が産地継承と維持・発展を目指す」新たなコンセプトについて、産学官有識者の皆さまと討議しました。

東京都:スマート水田 社会実装に向けたシンポジウム

北海道:千野米穀店 お米炊飯研究所

2020年1月26日(日)

こだわりのお米をよりおいしくいただくためのノウハウを、五つ星お米マイスターとともに加古が講義しました。北海道のお米6品種の食べ比べも行いました。

北海道:千野米穀店 お米炊飯研究所

東京都:東京農業大学で「米概論」講義

2019年12月12日(木)

東京農業大学国際食料情報学部(17年新設学部)1年生約120名の必修授業である「米概論」を担当する福島県米穀肥料協同組合のご依頼を受け、炊飯の講義と実習を実施しました。

東京都:東京農業大学で講義「米概論」

宮城県:「第2回みやぎ・大崎耕土「ささ王」決定戦2019」

2019年11月24日(日)

昨年に続き、ササニシキとササニシキ系銘柄米「ささ結(むすび)」に特化した食味コンクール「みやぎ・大崎耕土『ささ王』決定戦」が行われ、塚原が審査員として参加しました。

宮城県:ささ王

テレビ出演:TBS「BACK STAGE」

2019年11月24日(日)

『BACK STAGE』にて密着取材、番組にて日々の業務をご紹介いただきました。

TBS「BACK STAGE」

北海道:米-1グランプリinらんこし

2019年11月23日(土)

北海道蘭越町で行われた「米-1グランプリ」の一般審査員として招かれ、お米の食味審査をしました。また、当日はおどり炊きの特長についてもご説明させていただきました。

北海道:蘭越らんこしグランプリ